中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

【ナルシストが使う武器】投影と対処法|防衛規制とは

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ナルシストがよく行う使う『投影』とは

 
歪んだ思考や自己愛を持ったナルシストですが、『彼らはどうして自分自身の問題を押し付けてくるんだろう』『どうしていつも人のせいにするんだろう』と疑問を抱いたことはありませんか?
 
今日は心理学でよく使われる『投影』について詳しくお話ししたいと思います。
 
『聞いたことがある』という方も多いと思いますが、投影はナルシストではない人も普通に行います。
 
今日はナルシストがどうして話の内容を歪めたり、問題をすり替えたりするのか根本的な理由を納得していただけると思います。
 

投影とは

まず投影というのは防衛規制の心理メカニズムのうちの1つで英語ではディフェンスメカニズムと言います。

防衛規制には投影の他にもたくさんの種類があるんですね。

防衛規制というのは『危険や困難に直面した場合、受け入れがたい苦痛や状況にさらされた場合に、それによる不安や体験を減弱させるために無意識に作用する心理的なメカニズムのこと』を言います。

投影はそのうちの1つで自分を守るために自己防衛として無意識に起こる心の働きです。

投影は英語でProjectionといい、プロジェクターのように相手に自分の感情が映し出されることを示します。

まず投影とは『自分の中に受け入れたくない不都合な感情や衝動を、他人のものだと思い込むこと』です。

自分が持っている感情を相手の感情だと考えます。

例えば誰かのことを『嫌い』だと思った場合その気持ちを認めずに『相手が自分を嫌っている』と思い込むことを投影と言います。

これは認めたくない感情を抱いていることを隠して自分を守るために働く防衛規制なんですね。

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投影をするナルシストの心理

いつもお話ししている歪んだ自己愛を持ったナルシシズムの要素を持った人はこの投影をよく行って他人を精神的に攻撃します。

例えばそれは自分の思っていることなのにその人が思っているんだと思い込んで頭の中で勘違いをして理不尽なことを言ってくるんですね。

それが彼らの嫌がらせの大きな原因のうちの1つで、よく『相手は自分の鏡』と言いますが、投影はまさにその言葉通りで自分の気持ちが相手に映し出されている状態なんですね。

相手のことについて『嫌い』とか『腹立たしい』という自分の内側の感情を外側に映し出すことを言います。

その抱えたネガティブな感情を否定するために自分の心を相手に映し出します。

これは本人は気づいていないことが多く無意識の状態で相手をジャッジしている現象で、つまり彼らは自分の悪い部分を隠して相手に攻撃するんですね。

ナルシストは自分の行動を合理化するためや『自分が正しい』と思い込むために投影をして相手に責任転換します。

どうして投影をするのかというと、相手に責任をなすりつけることで自分の気持ちが楽になるからなんですね。

ナルシストが抱える不安や不快感、劣等感やコンプレックスが背景にあって、彼らは自分の中で都合のいいものを関連させて話を作り上げたり、被害妄想します。

相手の言ってくることを受け入れたくないから、怒りを抱いてその反応として人を攻撃するんですね。

毒を持った人は相手に毒を植え付けて相手に毒があるように、そして相手に悪い一面があるようにターゲットを悪役にします。

でも結局はナルシスト自身の問題でその問題と向き合わないから他人を責めて現実逃避する結果なんですね。

ナルシストは自分を変えようとしないから他人を心理的に操作して自分の周りにいる人たちを変えようとします。

例えば、私はこれをよくやりがちなんですが、『ちょっとみんな一旦落ち着こう』とか『ちょっと静かにしよう』って言う人が一番うるさかったり落ち着く必要があったりすると思うんですが、わかりやすい例だと思うんですね。

でもこれを言っている時私が一番落ち着いてないのにそれに気づいてないんですよね。

それと似たようなことなんですが、ナルシストが投影をする時自分が言っていることの本質とか意図っていうのは自分でもよく理解できていないから相手に投影をしているんですよね。

『自分の意見は正しい』と相手に価値観を押し付けて自分を正義として振る舞うタイプがいると思いますが、こういう関わると有害なタイプの人の心理を知っておくことは大事です。

嫉妬や妬みの感情をうまく自分の内側で処理できないから無意識に投影をして嫌味を言ったり人を傷つけているんですね。

『羨ましい』と感じたら、ナルシストではない人は『私もこの人みたいになりたい』『私もこの人みたいに頑張ろう』とポジティブに捉えて、自分を変える努力をします。

毒を持った人はその『羨ましい』という感情をネガティブに受け止めて、嫌味や皮肉を言ったり攻撃という行動に変わります。

そういう人は平気で人を傷つける発言をするし、自分の性格に問題があるなんて気づいていないんですよね。

少しは気づいていたとしても周りのせいにして、自分が変わろうと努力をしないからいつまで経っても人として成長しないことが多いと思います。

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投影の対処法

自分が誰かに投影をしてしまった時の対処法

もし自分が誰かに投影をしてしまったら?皆さんが投影をしてしまった時に使える実践的な2つの対処法を紹介します。

①問題を解決するためにそれが自分の問題だと気づく

問題を外側に移すというのは自分と向き合うことができていないから相手に責任を押し付けている状態なんですね。

他人の行動より自分に集中することが大事で、自己愛に問題を抱えた人はそれができないので、他人の欠点など粗探しをして自分と向き合う代わりに他人を責めて自分を守ろうとします。

まず自分の本音に寄り添い人に攻撃しないことが何よりです。

『どうして投影を行うのか』『幼少期の体験が原因』などどうしてその感情を抱くのか自分自身と向き合い自分自身を知ることは大切です。

英語の有名なことわざでIf the shoe fits, wear it.という言葉があるんですが、これは直訳すると

『靴がぴったり合うなら、履きなさい』と言う意味なんですが、このことわざの意味は「思い当たる節があるなら自分のことだと思いなさい」「真実を認めなさい」「それが自分に当てはまると思ったのなら、それを受け入れなさい」

ということなんですね。

自己愛の強い人はそれができないことが多く嫉妬心や競争心が変に歪んで敵意を抱いたり攻撃してしまうことに繋がり、それがいつもお話ししているナルシストの精神的虐待にエスカレートしていくんですね。

このIf the shoe fits, wear it.って『たくさんの深い意味が込められてるな』と思うんですが『その事実を認めたくないのはわかるけど思い当たる節があるんだったら素直に受け入れなさい』ってすごくナルシシズムの性格にめっちゃ当てはまるやんって個人的には思うんですね。

自己愛が強くてよく人にマウンティングしてしまうという方がいたら、まず受け入れるということを心がけて欲しいと思いますし、そのいった感情に気づいて『ネガティブな感情を持ってもいいんだと自覚してその殻から抜け出すことができればいいなと思います。

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②相手の立場になって考える

共感力を鍛えることは重要です。

共感能力がないから相手に傷つく発言をしていても自分で気が付かないんですね。

共感力の鍛え方についてもまた動画を出したいですが、自己愛に問題を抱えている方は、言語化されていない気持ちなど本音に気づくことに取り組む必要があります。

そうすることで無意識に誰かを傷つける発言をすることを避けられますし、共感力を高めることで、人に言うべきではないことを言葉で発してしまう前に自分で客観的に判断しやすくなります。

誰かに投影をされた時の対処法

もし自分が誰かに投影をされたら?次に、皆さんが投影をされた時に使える実践的な3つの対処法を紹介します。

①相手の感情は相手のものだと理解する

相手の言動が自分に影響しないようなマインドセットを持つことを心がけます。

『自分がダメだからじゃないんだ』と自分を責めないことで、自己否定を止められるし自己肯定感が下がることを防ぐことができます。

投影をされた時気にする必要はなく、『自分の価値を落とさないこと』を忘れないことです。

ナルシストは『相手に価値がある』ということを心の中のどこかで感じていて、それを認めたくないから、相手を悪者にしたり『相手に問題がある』ということを言ってくるんですね。

ガスライティングなんかまさにそれだと思うんですが、相手の自尊心を下げながら現実感覚や認知を歪ませて、精神的に攻撃するってめっちゃ悪質なんですよね。

なので必ず自分の中に信念を持つことはガスライティングの対処法としてとても重要とされています。

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②距離を置く

投影をされて敵意を向けられたら反応せずに距離を取ります。

こちらも彼らと同じように敵意を持たずに『相手に問題があるんだ』と理解し、『彼/彼女の気分がよくなるといいな』と相手の問題だと考え、それ以上関与せずに離れます。

③自分の価値を感じさせてくれる価値のある人と付き合い、新しい出会いや人脈を増やす

関わると有害な人をスルーする方法として、同じ土俵に立たないことと、自分の向かっている方向は全く違うということを理解することです。

向かっている方向が違う人と気が合わないのは仕方ないんですよね。

どうしてかというとまず価値観が違うので、こちらが無理に合わすのは精神的にもしんどいと思います。

彼らに与えるばかりで都合よく利用されるだけの存在でいることは屈辱で、それは自分にとって必要なものなのかじっくり考えることは重要なんですね。

仮に価値観が違ってもその人の性格がよくて自分を尊重してくれるのであれば、もし違う価値観や意見を持っていても、それをちゃんと理解して受け止めたりリスペクトしてくれるはずやと私は思うんですね。

それができない関係はそれだけの関係で、自分を尊重してくれる人との繋がりや時間を大事にする方が無駄がないと思います。

誰と付き合うべきか誰と切るべきかというのは自分の判断で、誰かが教えてくれるものでもないんですよね。

親がナルシストとか毒親だったらこういったことはもちろん教えてくれないし、彼らから被害を受けた立場になったら傷つけられる方法で学ぶことはあるかもしれませんが自分を守るためにはこういった彼らの心理を知ることはとても重要です。

そしてナルシストが今目の前にいなくても被害を受ける前に知って欲しいと思います。

投影はナルシスト関係なく、ナルシストじゃない人も行いますし、よくあることなので投影をされて自尊心を下げたり、自分を責めてしまわないようにこういった心理を理解して自分のメンタルを守ることができたらいいなと思います。

上記の動画でも詳しく話していますので、興味のある方はぜひご覧になってください😊
 
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