中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

ナルシストに戦わずに打ち勝つ方法|自己愛性パーソナリティ障害

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他者に価値観を押し付け、話が通じないナルシストとの一方通行のコミュケーションは非常に生産性がなく、私たちの時間を無駄にしてしまいます。
 
よく「自己愛性パーソナリティ障害の人には無視をする方が良い」という対処法を耳にしますが、ただ常に無視が得策というものでもなく、会話中や実際彼らと揉めている時は今回ご紹介する「ナルシストに戦わずに打ち勝つ方法」を実践した方が良いです。
そうしないと攻撃されるし、無視はあまり意味がありません。
 
もし、ナルシストのターゲットになってしまったとしても、彼らに打ち勝つのに戦う必要はありません。
今からどのような方法を使うのかお話ししていきます。

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ナルシストに戦わずに打ち勝つ方法

①どんな人を扱っているか理解する
 
何らかの形で敵認定されたり、嫌がらせや攻撃に耐えたり戦わざるを得ない場合、その戦いに勝つには一歩下がって相手がどんな戦略を使ってくるのか理解しなければいけません。
 
ナルシストの攻撃性は主に2種類あり、一つ目はターゲットの心を傷つける精神的な攻撃、二つ目はターゲットの心をコントロールする心理的な攻撃です。
全員のナルシストは、私ばかりで自己中心的な性格を持つので、彼らの言動によって取り返しのないことをしてしまったとしても、自分自身の自尊心が傷つかないように、相手を精神的に不安定にさせてまで責任転嫁します。
 
だからこそ、万が一理不尽な攻撃を受けてしまった時、私たちは「これは自分のせいじゃなく、相手の問題だ」と心に留めておく必要があります。
他者を支配したがるナルシストは、常にコントロールできる人を探しているので、こうした精神状態を知ることが正しい接し方を身につける近道になります。
 
ナルシストとは、他者に共感する能力が非常に低い人たちです。
愛しているのは自分自身だけで、ただ目的を達成するために偽りの姿を演じて欲しいものを得ます。
 
ナルシストを理解するのに最も大事なことは、相手を変えようとしないことで、つまり、受け入れなくても良いですが、「私がこの人を支えるんだ」という犠牲心を思い切って取り払うんですね。
 
なぜかと言うと、そうしないと共依存の問題にも繋がって来るし、彼らに打ち勝つには与え続けるギバーになっている限り、いつまで経っても自己陶酔という負のエネルギーを供給する存在をやめることができないからです。
 
ちなみに、先日コミュニティの方でご報告させてもらったんですが、「ナルシストに無傷で打ち勝つ方法」をテーマにしたビデオガイドを発売することとなりました!
ナルシストと関わらないといけない時の対処法を知りたい方へ、ナルシストとのコミュニケーションにおいて、どのように攻撃をかわしたらいいのかなど秘訣を分かりやすく動画でご紹介しています。
 
電子書籍も販売しておりますので、まだ手に入れられていない方は、ぜひ概要欄から詳細をチェックしてみてください。
 
②敵のように振る舞わない
 
戦わずに勝利する鍵は敵対的な態度を取らないことです。
彼らは恥の感情に弱く、例えば指摘や否定を大変嫌う傾向があるので、むやみに正直にこちらが意見すると「自分の存在を否定された」と自己愛が傷つき、争いを生む結果となる可能性が高まります。
 
もちろん議論することや、問題行為に対抗したり、報復するのも大事ですが、ただ加害者側の攻撃性が高まった後に、無限の攻撃と虐待のサイクルに巻き込まれないよう注意が必要です。
 
一緒になって反撃し、打ち負かそうとすると終わりのない理不尽な攻撃を受けるだけです。
では、どうしたら戦わずに勝てるのかというと、初めから同じ土俵に立たないということです。
 
これは決して彼らをおだてたり、イエスマンになるべきと言うことではなく、ここで注意点として寄り添ってしまうと、彼らは「この人は私に構ってくれるんだ」と察知して、搾取される存在に認定されてしまうわけなんですね。
もしくは利用されるだけのフライングモンキーに仕立てられる可能性も十分にあります。
 
敵のように振る舞わないというのは、職場や家族など絶対に関わらなくてはいけない相手との無駄な争いを避けるための当たり障りのない会話をすることです。
ナルシストの理不尽な発言や意見に同意しなくても良いですが、反抗しないということが戦わずに打ち勝つ方法の一つです。

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③反応しない
 
ナルシストは相手が自分に反応してくれることを期待しています。
英語ではReactive abuse(反応性虐待)って言うんですけど、これは加害者が攻撃的な言動や行動をすることによって被害者から感情的な反応を引き起こすことを意味します。
 
これは、相手が泣いたり怒ったり苦しんだりしているのを見たいからという心理と支配欲から来ていて、どうして反応性虐待者は相手の感情的な反応を求めるのかというと、相手を制御できるからなんですね。
 
嫌味や皮肉、無視、仲間はずれなどの受動的攻撃でも、言葉の暴力でもどんな攻撃に対しても、攻撃者というのは相手の感情的な反応を求めているので、反応せずに、必ず自分のエネルギーを保つように心がけてください。
攻撃してくる人に反応すると、もっと面白がって攻撃してくるからです。
 
攻撃してくる人の発言とあなたの価値は全く無関係のもので、劣等感の強い人は、自分が感じている否定的な感情を映し出すということを是非覚えておいてください。
彼らにとって自分自身が承認されないのは痛みですから、それを和らげるために相手に感情を押し潰して、無力感を持たせるのです。
 
要は、相手に自分のために妥協して欲しいわけなんですが、この心理は2〜3歳の幼児を想像してみると分かりやすいです。
 
子供は気に入らないと腹を立てて「ママ最悪。ママなんて嫌い」と泣き喚くことがあるかと思いますが、それはあくまで子供自身が感じている感情の一つであって、ママが最悪なのではなく「お菓子を食べちゃいけない/おもちゃを買ってもらえない状況が最悪」なわけで、主語をママという存在に置き換えているだけの話です。
 
癇癪を起こしている子供はどれだけママが頑張っていても、「ママが最低だ」と言い張りますし、その怒りの感情は悲しみから来ているはずです。
ナルシストの根本的な怒りである自己愛憤怒も同じで、幼稚な発想から人と敵対したり、悪意のあるコメントで人を傷つけるわけです。
 
自信がないし、嫉妬しやすい。
そんな自分を隠すために、ねじ曲げて相手を悪者にします。ですが、そんなときにもし私たちが一時的にエゴを手放すとどうなるのかというと、彼らに対処しやすくなります。
 
どういうことかというと、一旦こちらのエゴを捨てるわけです。
エゴというのはプライドのことです。
プライドは誇りで、自分を誇らしいという気持ちのことをいいます。
 
人間は正当性や賞賛を示したい生き物ですので、誰かにムカつくことを言われたら、反発したくなりますが、そこをグッと堪えてスルースキルを身につけて戦わずにその戦いに圧勝するのです。
つまり、反発したくなる心の状態を抑えるために、自制心を持ってプライドを一時的に捨てるんですね。
 
彼らに一切自己陶酔を与えないことで勝利できます。
反応と応答は違うので、戦略的な応答をすることを心がけます。
 
ポイントは3つあって、一つ目は過剰反応しないということと、2つめはネガティブなエネルギーに影響されずに、ポジティブなエネルギーを保つ、そして3つ目はナルシストに餌を与えないことです。
 
彼らが相手を挑発している時というのは、たくさん餌を撒いて、ターゲットを釣ろうとしている状態で、そこで餌に食いつくとどうなるのか。
被害者をおかしい人扱いして、「こいつにこんなことをされた。こいつのせいで迷惑しているんだ」と被害者のふりをするかもしれません。
 
ナルシストはターゲットの反応性を得られないと自己陶酔を搾取できないので、必ず言葉の暴力などの攻撃に備えて、心理的な防弾チョッキを被ってくださいね。
 
承認、注目、コントロール、支配。それがナルシストの酸素源である自己陶酔で、相手を操作できないことこそ、供給源を失うことであり、それがナルシストが一番恐れていることです。
 
でも時に、何も言い返さないとか全く意見しないというのは難しいと思います。
反応(React)と応答する(Responce)は違います。
 
完全に無視をするというということではなく、反応せずに応答するということが大切です。
ナルシシズムに反応するともっと活性化するため、これ以上供給源にならないのがポイントです。
 
ただ、やられっぱなしは本当に後味が悪いので、こちらが抱える怒りやストレスは必ず発散した方がいいです。
 
メンバーシップでも色々とやり方をご紹介していますが、友達に聞いてもらったり趣味に没頭したりして、加害者のことを一切考えず自分が楽しいと思える時間を増やす方が、ナルシストと会話しているより100倍生産性があると思います。

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④声のトーンに気をつける
 
人は興奮したり感情的になると、大きな声になることがありますが、ここで重要になってくるのが口調や声のトーンです。
ナルシストは相手の気持ちを揺さぶることを言って、ターゲットがどんな反応をしてくれるか楽しむために、あらゆる言葉を投げかけて感情をコントロールしてきます。
 
あなたを変えようとしてきます。
 
共感力が高い人などエンパスの傾向がある人は、相手の気持ちを察しやすいことから同じように泣いたり怒ったり、感情が伝染してしまうことがあります。
非常に難しいですが、もしそこで、抵抗してエネルギーを吸い取られないように落ち着いた声で対処することができれば、勝ったも同然だと思います。
 
無理に相手をなだようとしなくて良いので、声を上げたり怒りをあらわにするのではなく、声のトーンに気をつけながら冷静さを失わないことが大切です。

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⑤お黙り作戦
 
「お黙り作戦」というのは、応答するのが遅れても良いから、ゆっくり考えてから言葉にするために口数を減らす有効な戦略です。
ナルシストは長文ラインやメールを送ったり、情報を引き出すために巧妙なマニピュレーションを使うことがある中、はいかいいえの簡潔な応答や、情報を与えないことは、自分を守るための手段として役立ちます。
 
重要なのは、自分に自信を持つことと、自分に正直であることです。
会話が終わるまで我慢をしたり、多少演じなければいけなかったとしても、自分の価値と信念を守りながら、相手のマニピュレーションに巻き込まれないよう努力することは私がナルシストとの戦いにおいて実践してきた方法です。
 
答えたくない質問には答えなくても良いし、他にも選択肢があることと、「分かりません」「知りません」と一行の返事で十分ですので、必要以上の情報を与えないことがナルシスト対策で最も重要になってきます。
⑥静かに立ち去る
 
ナルシストとの対立が続く場合、時には静かに立ち去ることが最善の選択です。
彼らに納得させたり、理解してもらうことは難しく、言ったことを無かったことにされたり、まともに話し合いができないので、責任を取ってもらい和解することも難しいでしょう。
 
ナルシストはワードサラダという混乱させる心理テクニックを使ってくることがあり、彼らにとって少しでも否定的な意味合いで受け止められるとするならば、「バカにされた」と過剰反応したりします。
こちらが加害者の過剰反応や、攻撃を受け止める必要はありません。
 
自分を尊重しない人の話を聞く必要はありません。
直ちに退散しても良いのです。
自分を尊重できない相手に自分を差し出す必要はありません。
 
今話し合わなくてもいい場合は、機会を改めるか、代理人として第三者を交渉に挟むことも選択肢としてありますし、特に離婚問題、金銭問題、親権問題に関しては、弁護士に介入してもらうことが必要になるでしょう。
 
これは私が学んだ経験ですが、心理面で大切なのは、自分の体調やメンタルの状態が万全でない場合、戦わない選択をすることです。
 
精神的に準備が整ってからでも戦いに挑むことが出来る場合もありますし、こちらが去ることは負けを認めることではなく、相手に自分と戦う権利を与えないことを意味します。
試合を拒否することは、相手に自分と戦う権利すら与えないということなんです。
 
もしも、それが最後の会話になるかもしれないのであれば、加害者が二度と自分と話せない状況を作るのも、彼らに打ち勝つために有効な方法の一つです。

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⑦計画を立て作戦を練る
 
私はこれまで、計画を立て、作戦を練り、彼らがどのような行動に出るかを予測することはナルシストとの戦いでとても大切だと痛感しました。
また、主導権を完全に握られてしまわないように、敵にこちらの戦略を漏らさないことが重要です。
 
自分を攻撃してくる人と、無理に相手に付き合おうとしなくても構いません。
身体的あるいは精神的なDV(ドメスティック・バイオレンス)が起きている場合、シェルターに逃げることは安全を確保し、回復と人生の立て直しに向けて重要なステップです。
 
追い詰められたらメンタルが削られるどころか、身体にも影響が出て、回復にもっと時間がかかってしまうからです。
 
精神的虐待は、精神への影響だけでなく、ストレス、自尊心の低下、人間不信、PTSD、パニック障害、不安障害、引きこもり、食欲低下、頭痛、腹痛などの慢性的な身体の痛みや病気を引き起こします。
 
身動きが取れるうちに計画して行動することもできるし、「逃げることは負けではない」という選択肢があるということを理解することも必要なんですね。
 
もし相手がナルシストでなくてなくても、ストレスや別の理由で精神的虐待の加害者になっている場合、夫婦やカップル、友人、職場の人などどんな人間関係においても、加害者と一時的に距離を取ることは、嫌がらせの収まりや態度の改善に繋がる場合も稀にあります。
 
例えば夫婦の場合、離婚が唯一の解決策であるケースも少なくないかもしれませんが、俯瞰で自分自身が置かれた状況を判断するために、まずは冷静になり、新たな環境で関係を見つめ直すのも重要です。
 
ただ暴力を振られていたり、攻撃が収まらず、精神的に参ってしまってどうにもならない悲惨な状況なのであれば、一刻も早く逃げる決断をしないと何かあってからじゃ遅いと思います。
ナルシストは変わりませんし、仮に関係を再開したとしても、それは一時的なマニピュレーションによるもので、根本的な自己愛性パーソナリティが改善されたわけではありません。
 
それはフーバリングと呼ばれるターゲットを自分の支配下に置くためにナルシストが好んで使用するコントロールの戦術の一つで、本当に反省したからとか、自分がしてきたことが悪いということを理解しているわけではないということを私たちは覚えておかなければなりません。
 
過去の動画でもお話ししましたが、水の中にいる魚は水中にいる時、自分が息をしていることに気づいていませんが、水の中から出ると息ができないことにやっと気づきます。
 
共依存もそれと同じで、相手の行為が異常で、その関係がおかしいということに気づけないのです。
何よりも忘れてはならないのは、相手の望みではなく、自分がどうしたいかを考えることです。
 
相手にされたら許せない行為を明確に意識して、境界線を引くことはどんな人間関係でも忘れてはいけない要素です。
 
勝ち負けが全てではありませんが、これらの知識はあなたの心の安全を守ってくれるはずです。

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こちらの動画では、メンバー会員の方へ『仕返す代わりに⚪︎⚪︎して!ナルシストへの究極の復讐』にというテーマで、恨みを解消する方法を解説しています。
 
この動画を観てくださったメンバー会員さんからは、
「とてもタイムリーな欲しい内容でした。」
「やっと、どーでもいいと思えるようになってきました。スルーして、ナルシストとは関係なく幸せに自分の人生を歩むことなんだなと実感してきています。何度も動画を見ながら学んで前を向いていきます!」
という声が届いています。
 
当チャンネルのメンバーシップでは、今日の動画でご紹介したようなナルシストに対処するために必要なスキルから、傷つけられた自尊心を回復するためのメンタル強化の方法を公開しています。
 
メンバー会員限定の特別講座となっていますので、参加ご希望の方は概要欄のリンクからお願いします。
皆様の参加をお待ちしております。
 
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この記事を書いた人
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中村りん

アメリカ在住のナルシスト対策解説者・自己愛性虐待リカバリーコンサルタント

自身の経験から自己愛性パーソナリティ障害(NPD)、有毒な人(トキシック・パーソン)やガスライティングに関する専門知識を現地で学び、2021年よりYouTubeで情報発信を開始。

日本でまだ知られていないナルシスティック・アビュース(自己愛性虐待)の認知度や理解を高めるため活動中。

最先端のナルシスト情報を取り入れながら「目に見えない精神的虐待」や「心理的に攻撃してくる人」への対処法を解説。

同じ経験をされた方々の自尊心の回復とエンパワーメントを支援することを目指す。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg