中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

ナルシストに攻撃されているサイン|自己愛性パーソナリティ障害

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今回は、「ナルシストに攻撃されているサイン」について話していきたいと思いますので、心理的に攻撃してくる人から自分自身や大切な人を守ってくださいね。

ナルシストに攻撃されているサイン

 
ナルシストは色んな方法を使って標的に定めたターゲットを攻撃するのですが、今日皆さんにお伝えするのは主に陰湿な嫌がらせを好むナルシストがよく使用する受動的攻撃と呼ばれる攻撃方法です。
 
受動的攻撃は相手に攻撃していることがバレないように、じわじわと精神を追い詰めていく陰湿な攻撃なので、被害者は攻撃されていること自体気づくことができません。

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①無視
 
アメリカの心理学では「サイレントトリートメント」と呼ばれますが、この行為は、無視や存在を否定する雰囲気を作ることです。
ナルシストの嫌がらせには俗に言う仲間はずれも含まれ、幼稚な振る舞いと自信の欠如が見受けられることもあります。
 
最近ではフキハラ(不機嫌ハラスメント)という言葉もあるそうで、受動的攻撃方法でもある無視をする人は、すねたり不機嫌な態度を取って、何が気に入らなかったのか自分の気持ちを素直に伝えません。
 
ではなぜ彼らは文句を言ってターゲットに不満をぶつけないのか。
理由はめちゃくちゃ単純で、こういう陰湿な攻撃をしたがるカバートナルシストは無視することで、相手に罰を与えることや注意を引くことを狙っているのです。
 
彼らは昨日まで問題なかったのに突然、相手をこき下ろし始めるので、何の前触れもなく、言葉の暴力や攻撃的な態度が現れることがあります。
 
これは一種の虐待行為でありますし、ナルシストが相手を傷つけて支配しようとする手法の一つです。
アメリカではこの手の虐待は反応性虐待(Reactive abuse)と言って、これは相手の反応性を利用する戦略の一つです。
 
この手法では、ナルシストは相手の感情や行動に敏感に反応して、その反応を操りながら自分のコントロールや支配を強化しようとします。
ターゲットが感情的に反応することを見越して、その反応を逆手に取って自分の意図を達成しようとするのが特徴です。
 
このやり方によって、ナルシストはターゲットを不安定な状態に追い込むことで、自己の優越感を保ちつつコントロールを確立しようとします。
これは、相手に認識を疑わせて自分に依存させるための戦術でもあり、ナルシストは相手を自分に従わせようと、支配とコントロールを強めます。
 
そして、あまり知られていませんが、加害者が「無視ほどまではいかないけど、他の人には普通に接しているのに自分にだけ素っ気ない」とか、「自分にだけ冷たい態度で接してくる」とターゲットに感じさせる行為も、実はガスライティングと呼ばれる心理的虐待の一つです。
 
ちなみに、こちらの電子書籍でもガスライティングについて詳しく解説しているので、まだお読みになっていない方は是非一度読んでみてください。
リンクは概要欄に貼ってあります。
 
基本的に、カバートナルシストは陰湿ないじめを好む傾向があり、英語ではBehind the doorと言ってドアの後ろ側、つまり他の皆が見ていない所で嫌がらせをすることが多いんですね。
例えば、彼らは人前では虐待的な部分を隠して、誰もいない密室とか人がいない所で態度を豹変させます。
 
この手の心理的虐待もガスライティングだということを理解しておくのは、かなり重要だと思います。
 
というのも、こうした目に見えない精神的虐待を受けている被害者は巧妙な心理的攻撃によって「自分の気のせいかもしれない」「どうしてこの人は他の人には優しいのに、自分には意地悪なんだろう」「私に何か問題があるかもしれない」と自己の認識に疑問を抱くことがあるからです。

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②被害者を装う
 
被害者意識が強いナルシストは、自分がいじめを行なっている張本人、もしくは加害者であるにもかかわらず、被害者を装って振る舞います。
特にカバートナルシストによく見られる特徴です。
 
彼らは同情を引いて、他人からの共感を得るために被害者の役割を演じ、この心理的操作の手段はマニピュレーションと呼ばれ、相手の同情心を利用して低い自己肯定感や自己優越感を満たそうとします。
 
ほとんどのナルシストが、DARVO(否認、攻撃、被害者と加害者の逆転)という心理戦略も使ってきます。
 
日本の心理学界ではまだDARVOについての認知度は低いかもしれませんが、私のチャンネルはアメリカの心理学を基に、この重要なテーマを何度も取り上げています。
実際に動画でも詳しく解説しているので、ぜひ観ていただいて、DARVOの心理戦略について深く理解してもらえればと思います。
 
話を元に戻しますが、DARVOは被害者が加害者に対抗したり、実際に受けた被害を否定し、逆に加害者が被害者であるかのように主張する手法です。
これによって、ナルシストは自分の行動や責任を逃れつつ、相手を攻撃します。
 
例えば、DARVOが行われる時、カップルだと別れる際にナルシストの感情の爆発や自己愛憤怒といった行動が見られることがあるでしょう。
つまり、ナルシストは自尊心が傷つくことを極端に嫌い、そのために相手に対して攻撃的な態度をとるのです。
③罪悪感を植え付ける
 
ナルシストが攻撃しているサインの一つとして、罪悪感を植え付けることが挙げられます。
自分自身と向き合うことを避けたがるナルシストは、自分の自尊心が傷つきたくないから、反対に相手の自尊心を傷つけるような言動や行動を通じて、ターゲットの心にネガティブな思考回路を作り出します。
 
その結果、被害を受けたターゲットはどうなるのかというと、非常にネガティブな思考に陥り、自分を責める感情や不安を抱えることが多くなってしまう。
このような攻撃は、相手の心理的バランスを崩し、ナルシストがかなり有利で支配的な立場を保つ手段となるのです。
 
では、彼らはどんな風にターゲットに罪悪感を与えながら攻撃するのかというと、少し誇張した言い方で「あなたのせいでこんなことになったじゃない。どうしてくれるの?」と大袈裟に言って脅して相手に不安を感じさせたり、これ私も実際にされたんですけど、自分が周りの人間関係をこじらせた原因なのにもかかわらず、「こうなったのは全部あなたのせいだからね」と責任転嫁して、自分の間違いや欠点を一切認めず他人のせいにするんですね。
 
1つ目のサイレントトリートメントも、2つ目の被害者を装う行為もどちらもナルシストがターゲットに罪悪感を与える方法として使用され、責任や恨みを相手にぶつけてコントロールしようとします。
他の例としては、人前で恥をかかせるなんかも彼らが得意な心理的攻撃の手法です。
 
ターゲットの能力や言動、外見などを嘲笑したり、間違いや欠点を晒しあげてバカにして、自分の優位性を示してくるんですね。
ナルシストは努力せずに上に立ちたいので、地道な努力は時間の無駄だと思い、出来ればずるをして勝ち抜こうとします。
 
相手を落とすことで自分が上がると勘違いしていることから、とにかく自分よりも有能な相手を貶して、自分の方が優れているということを周囲に見せつける言動をします。
 
罪悪感を植え付ける方法は相手の価値や自尊心を下げる方法として、手っ取り早いので「これを言われてたら、こいつは嫌がるはず」とあえて予想して、計画的に悪意のある表現で罪悪感という恥の感情を感じさせてきます。

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④洗脳的な悪口拡散
 
無視をされ、被害者なのに加害者扱いされ、罪悪感を受け付けられることでどんどん自尊心が削られていく。
これだけで本当に精神的に辛いのですが、何の罪のないターゲットを悪者扱いして、悪質な嫌がらせを平気でやっちゃうナルシストはさらにターゲットを困らせ、メンタルを疲弊させていきます。
彼らは、そこに追い討ちをかけるようにデマを流布します。
 
ここで起きやすいのが、洗脳的な悪口拡散です。
彼らはターゲットに関する悪口やデマを広めることで相手を貶め、さらに復讐心を煽ります。
 
物理的接触を必要とせず、スミアキャンペーンと呼ばれる方法を使い、誹謗中傷や秘密の暴露などで相手を攻撃します。
 
スミアキャンペーンは日本ではネガティブキャンペーンと呼ばれていますが、これは簡単に言うと誹謗中傷です。
彼らは他者と自分との境界が曖昧ですので、自分の中で決められたルールとか固定概念、価値観を無理矢理押し付けてくるんですよね。
 
他によくある悪口拡散の方法は、トライアンギュレーションです。
これもアメリカの心理学では結構有名なナルシストが使うとされる手法で、周囲を巻き込むことで人間関係を壊し、相手を厄介者扱いにするためには持ってこいなんですね。
 
分かりやすい例を挙げたいと思います。
例えば、ナルシストとターゲットと第三者がいますよね。
 
ナルシストはターゲットと第三者の関係を崩壊させて、ターゲットを陥れたいがために、ターゲットのいない所で第三者にターゲットの悪口を吹き込みます。
ターゲットの評判を落とすようなデタラメの噂を広めて、第三者のターゲットに対するイメージを悪化させたところで、反対にナルシストはターゲットに第三者がターゲットを嫌がっているようなことを言ってくることもあります。
 
例えば、ターゲットに対して「あなたの味方してくれる人はいない」とか「この前〇〇(第三者)がこんなこと言ってたよ」と。
こうやってターゲットの周りの人間関係を壊して、ターゲットを周囲から孤立させる手法がトライアンギュレーションで、心配したふりしてグサッと来るようなことを言ったり、秘密をばら撒いたりしてターゲットに嫌がらせをします。

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⑤意見を受け入れない
 
ナルシストは、他人の意見を受け入れません。
彼らはかなり批判的で、自身の価値観を相手に強制し、相手が間違っていると感じさせます。
 
例えば、我が子に対しては自分の延長線上にあると思い込み、子供の感情や意見を無視することが多いんですよね。
彼らは自分の考えが重要であると信じ込み、相手の考えには触れず、「あなたはどう思う?」と相手の意見に耳を傾けることなく自分の思考を押し付けます。
 
ナルシストは相手のことは二の次で、自分にしか興味がありません。
ターゲットはこの時、「あなたの感情や意見は無意味である」と言われているような感覚に陥りやすいです。
 
「私の方が知っているのよ」「いやいや、それ間違っているから」とわざわざ揚げ足を取ってくる人っていますよね。
ナルシストは自分が知っていることを強調し、それが事実であっても、相手が無知であると批判し、マウンティング行為を行うのです。
 
ただ単に競争心が強いというレベルではなく、相手を打ち負かして、自分のメンタルを保つために相手を精神的に攻撃する必要があります。
さらに、自分が提案したことでもないのに、他人のアイデアを真似して自分の手柄にすることも攻撃方法の一つと考えられます
 
理由は、ナルシストは非常にずる賢く、自分を良く見せようとする傾向があるため、他人の成功や才能を利用して自分をより魅力的に見せようとする。
そして、この行動は自己愛性の一環であり、自己満足感や他人からの称賛を得るために行われます。
 
ネット上ではよく「あなたを攻撃してくる自己愛性パーソナリティ障害の人には、無視が一番効果的」という対処法が紹介されていますが、無視をしても皆さんの知らない所で受動的攻撃をしたり、無視をしても粘着するナルシストもいるので必ずしも無視が得策ではありません。
 
このチャンネルのメンバーシップでは、心理的な嫌がらせをしてくる人をどのように対処すればいいのか、会員限定動画を配信しています。
特に、『無視より効く!口うるさいナルシストを黙らせる言葉』については、こちらの動画で紹介しています。
 
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この記事を書いた人
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中村りん

アメリカ在住のナルシスト対策解説者・自己愛性虐待リカバリーコンサルタント。

自身の経験からガスライティングや有毒な人(トキシック・パーソン)に関する専門知識を現地で学び、2021年よりYouTubeで情報発信を開始。

ナルシスティック・アビュース(自己愛性虐待)の認知と理解を日本で高めるため活動中。

最先端のナルシスト情報を取り入れながら、自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人への対処法と自己防衛方法を解説。

被害者の自尊心回復とエンパワーメントをサポートし、精神的虐待という重要なテーマに対して情報提供と、社会全体への意識醸成に貢献することを使命とする。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg