中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

ナルシストはターゲットの洗脳が解けた時どんな行動を取るのか?|自己愛性パーソナリティ障害

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ナルシストはターゲットの洗脳が解けた時どんな行動を取るのか?|自己愛性パーソナリティ障害

 
ナルシストに洗脳されていた被害者が、ついに洗脳から解放されたとします。
 
すると、心理的虐待の被害を受けていたにもかかわらず、被害者が本来持っていた力を取り戻した瞬間、ナルシストは再びターゲットを支配下に置こうとするでしょう。
 
洗脳から目が覚めるということは、自己のパワーを回復するのを意味します。彼らの本質を辿ると、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、特に人が自分から離れていくとき、絶望的な傷つきと執着を抱えます。
 
自分を否定する存在は敵であり、自己の欠点や弱さを浮き彫りにされると、報復に走ることもあるのです。そんなナルシストが洗脳から解放されたターゲットに、一体どのような行動をとるのか、今から見ていきましょう。

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ナルシストはターゲットの洗脳が解けた時どんな行動を取るのか?

 
冒頭でもお話ししたように、ターゲットの洗脳が解けたのは、ナルシストの罠から脱出して、自分らしさや元々持っていた力を取り戻したからです。これまでターゲットは、精神的な嫌がらせや虐待を受ける脱価値化を経験してきたかもしれません。
 
でも、その一連のハラスメント行為を乗り越えたターゲットは、以前にもまして精神的にも強くなり、さらにバージョンアップした状態になりますよね。
 
例えば、多くの被害者はこの時、自分自身が置かれていた状況に気づき始めたり、その関係を切って環境を変えようと行動し始めます。
 
標的にされた被害者が、その辛い状態から逃げ出すために前に進み出した時、ナルシストは一体どういう行動に出るのか。
 
まず一番はじめに考えられるのは、「より巧妙な心理的支配が再開する」ということです。

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①より巧妙な心理的支配が再開する
 
ステップ1として、ナルシストは洗脳が解けて共依存や支配関係から脱出しようと試みるターゲットに対して、もっと巧みに言葉やもので操って、新たな心理的支配を始めます。
 
例えば、自分の行動について責任をとることを避けたいナルシストは、言い逃れのために言い訳を繰り返し、責任転嫁の手段に訴えることが見られます。
 
ターゲットがナルシストの問題行為を暴露し始めたりすると、彼らは自分が間違っていることを認めることができず、「あいつが誤解しているだけだ」と言って、周りの人たちを納得させようとしたり、なだめようとしてくるかもしれません。
 
このような言動は、ナルシスト自身の優越感を守るために行われるものであり、ターゲットを支配下に置こうとする手段です。
 
ナルシストにとって、パワーは自己陶酔の次に大事な位、生きていく上で必要不可欠な要素です。必須アイテムであるパワーをターゲットに持たれると、ナルシストはどんな風に感じると思いますか?
 
彼らは惨めさと空虚感、打ちのめされる感情が入り交じるような強い敗北感を持ちます。つまり、相手が自分よりも強いと認めることは、許されないのです。
②ターゲットを貶める
 
「ターゲットが自分より、パワーを持っているはずがない」と、その事実を受け入れられないナルシストは、次の行動出ます。
 
自分を信用していたターゲットが視野を広げていくことで、心の支えを失いました。もう精神攻撃に耐える役割をしてくれる人はいません。
 
そうすると、彼らはターゲットを貶める行動を取り始め、どのように貶めるのかというと、ターゲットの価値をとにかく下げる言動をします。ナルシストの人ってすごく傲慢なんですよね。
 
人が自分よりも上のポジションにつくことを嫌い、ターゲットがやりがいや幸福に結びつくようなポジティブな何かを手に入れることを毛嫌いします。相手が新しいことに挑戦したり、伸び伸びと飛び立っていくのが見ていられなくて、相手の成長を妨害したいわけです。
 
ナルシストは、結婚相手や我が子においても、幸せになることを嫌がる場合があり、反対の性質を持つターゲットのイメージを下げる発言をしたり、あらゆる場面で相手の邪魔をします。普通は、相手が確実に変わっていく姿を喜ばしく思うものですが、ナルシストは違います。
 
本質的に、相手が自分よりも魅力的なのが許せず、彼らは他者に対して権威を振りかざさなければならないと考えてしまいます。これは、優越感に浸りたいし、相手に強さを持たれたくないといった歪んだマインドを持つためです。
 
「ターゲットは自分のことを見捨てるんだ…」と焦りを感じ、その現実を思い知らされると、あることが起きます。
 
そこで、起こるのがスプリッティングです。
 
ナルシストのスプリッティングは、極端な白黒思考の表れで、彼らは思い通りに事が運ばないと、エゴが傷つきます。支配関係を築くためには、ガスライティングという心理的手法を使い、相手を受動的に攻撃することもあります。
 
彼らは脅したり、理由を作り出して相手の罪悪感を刺激し、コントロールを図ろうとします。
 
このような行動は、心理的虐待の一形態とも言えますし、ナルシストは立場を逆転させるために、自分自身を保護するためにスプリッティングという手法を用いるのです。
③自己愛憤怒
 
ナルシストはターゲットの洗脳が解けた時、自己愛憤怒を起こすことが多いです。彼らは癇癪持ちであり、自分の意志に屈服させることを求めます。
 
自己愛憤怒とは、ナルシストが自身の傷ついた自尊心や優越感に基づいて、怒りや攻撃的な行動を取る状態のことで、自己愛損傷から引き起こされるものです。ですが、ターゲットはハラスメント行為や虐待の証拠を集め出したり、対処法を身につけて、自己愛憤怒に打ち勝とうとしますよね。
 
ナルシストの攻撃を冷静に受け止め、自分自身を守るための境界線を引き始めます。そうすると、ナルシストの自己愛憤怒はもっと活発化して強い怒りを示すかもしれません。
 
例えば、ナルシストのパートナーに別れを切り出すと、自分自身を傷つけるようなことを促して不安にさせたり、離婚を切り出した時、子供やお金を使って脅したりなどが具体的な自己愛憤怒の例です。

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④引き止めようとする
 
ターゲットはついにナルシストからの洗脳を解こうと、動き始めます。ガスライティングによる言葉に惑わされず、自分の真の価値を取り戻して、彼らに打ち勝つ勇気を持ちますよね。
 
しかし、ナルシストはターゲットが離れようとすることを察知して、必死に引き留めようとします。彼らは心配しているふりを装い、ターゲットの注意を引きつけたりします。
 
ラブボミングと呼ばれる心理的テクニックを使って、ターゲットの心を再び掴もうとするのです。
 
この状況でよく見られるのが、ナルシストは謝罪の言葉を口にして、自分自身が変わったことを伝えてくるということです。
 
彼らは治療やカウンセリングを受けることを約束したり、自身の欠点や問題を改善したと主張して、ターゲットを誘惑します。ただ、その変化は一時的であり、本当の自己改革ではないことが多いです。
 
さらに、ナルシストは周囲の人たちを巻き込んでターゲットを引き留めようとします。彼らは同盟者を作って、ターゲットに対する圧力や影響力を増幅させることで、彼らを復縁させようとするんですね。
 
この時、私たちが覚えておきたい大切なことは、警戒心を持ち、ナルシストの罠にはまらないようにします。
 
自己防衛のために適切な距離感を保ったり、境界線を引いて、自分の感情と欲求を優先させることを忘れないようにします。ナルシストの引き留めの策略に惑わされず、あなたの健康と幸福のために、どんどん進んでいってくださいね。
⑤付き纏う
 
洗脳から解放されたターゲットにとって、ナルシストの存在はまさに試練となります。彼らは再びターゲットを自分の支配下に置き、復縁させるために巧妙な手法を使ってくるでしょう。
 
その一つは「偶然を装う」ことです。
 
ナルシストはタイミングを図って、ターゲットが参加するコミュニティやイベントに突然現れることも少なくありません。
 
彼らは意図的に計算するので、ターゲットに出くわすような行動も見受けられたり、共通の知り合いを通して再会したりなどを経験された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
ナルシストはターゲットの心理的な安定を揺さぶって、わざと圧力をかけたり、相手のメンタルに影響を及ぼすのです。
 
今もし「これすごい当てはまるねんけど!」とか、「自分の話を聞いているみたい。でも、決定的な証拠がないし、自分の思い込みなのかもしれない…」と、悩んでおられる方がいらっしゃいましたら、それは決して被害妄想なんかではありません。
 
ナルシストは、ターゲットに対してストーキングや脅迫などを露骨に行うことは少ないですが、彼らの存在が常にターゲットの周りに存在するように計画することがあります。
 
彼らに狙われてしまって、このような状況に直面した場合は、混乱を引き起こさないように、冷静に対処する必要があります。
⑥新しいターゲットを探す
 
ナルシストはターゲットの洗脳が解け始めると、新たなターゲットを探し始めます。彼らは自己愛と支配欲求を満たすために、常に周りにいる人たちにラブボミングなどの様々な心理操作でアプローチします。
 
魅力的な外見やパーソナリティを装って、人々を惹きつけ、洗練された方法で新しいターゲットを引き付けるんですね。彼らは自分自身を宣伝し、自己を強調することで、周囲の注意を引こうとします。
 
相手を操作し、支配しようとすることで自己の存在価値を高められるので、次々とターゲットに定めた人をその罠に引き込むんですよね。
 
正直に言うと、ナルシストにとってターゲットは誰でも良くて、自己陶酔がもらえるか、もらえないかが重要になってきます。
 
ナルシストは、自己陶酔を得るために価値のある人に依存しています。ナルシストの洗脳の仕組みなんですが、そもそもの最終目的は自己陶酔を得ることです。
 
彼らは他人を洗脳し、コントロールすることによって、自己の優越感や価値を確認しようとします。ただし、その依存は彼ら自身の内面的な充足感を得ることではなく、一時的な洗脳による満足感に過ぎません。
 
ですが、ターゲットの洗脳が解けた時、私たちはやっと自己愛の罠から解放されます。
 
ナルシストが持っていないもの、それは自信です。
 
狙われてしまったターゲットは自信を持ち続けることで、人生をより充実させることができます。
 
人生は短いものです。
 
だからこそ、自分の心の安全や成長に焦点を当てる必要があると思いますし、私自身の経験に基づいて皆さんにシェアしたいことです。
 
それは、自分自身がどんな人と過ごしたいのか、どんな人でありたいのかをゆっくりと考える時間を確保することが大切だとお伝えしたいと思います。
 
そして、いわゆるトキシック・パーソンと呼ばれる有毒な人との関係を切る勇気も必要です。自己愛の強い人を引き寄せないようになり、自分のメンタルを守ることに最善を尽くすことが本当に大切だと実感します。
 
過去の被害者であったとしても、これからはこうした洗脳やガスライティングの罠にはまることなく、自由に自己成長を遂げる道を歩むことができます。
 
今日お話しした内容のように、ナルシストの洗脳から解放されて自由になりたい方へ、こちらの動画では、メンバー会員の方へ『"虚言に騙されない"状態を作る!ナルシストに洗脳されない6つの秘訣』について、解説しています。

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この記事を書いた人
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中村りん

2016年に渡米し、悪性ナルシストにターゲットにされた経験から、現地で学んだ自己愛性パーソナリティ障害(NPD)、心理学、ガスライティングに関する知識を活かし、2021年にYouTubeで情報発信を開始。日本ではまだ知られていない自己愛性虐待(Narcissistic Abuse)の認知度や理解を高めることを目的とし、”ナルシスト対策解説者”として活動中。同じ経験をされた方々の自尊心の回復とエンパワーメントに向けて、「目に見えない精神的虐待」や、「心理的に攻撃してくる人」への対処法をアメリカの最新心理学から解説。

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