中村りんの心理学研究所

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DARVOから自分を守る!ナルシストの心理操作の解説と論破方法|自己愛性パーソナリティ障害

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DARVOから自分を守る!ナルシストの心理操作の解説と論破方法|自己愛性パーソナリティ障害

 
ナルシストはまるで教科書に書かれているような、パターン化された”ある戦術”を使って口論をします。彼らはどのように相手を批判し、攻撃するのか? それを理解すれば、具体的な対処法を身につけることが可能です。
 
今日は、アメリカの最新の心理学から『ナルシストを論破して立場を逆転させる方法』についてお話しします。
 
話し合いが難しいナルシストとのコミュニケーションを効率的に行いつつ、上手に自己主張する方法について詳しく説明します。このアイデアを会話の中で適用することで、ナルシストの論点ずらしを回避して、皆さんを不利な立場に追いやってくるナルシストから、自分の立場を守ることができます。

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ナルシストを論破して立場を逆転させる方法

 
「自己愛性パーソナリティ障害の人に出会ったら、無視してすぐ逃げた方がいい」と逃げることが推薦されがちですが、一緒に住んでいたり職場など彼らと話し合わないといけない状況では、実際どうしても付き合わないといけないという方の方が圧倒的に多いと思います。
 
相手が悪性ナルシストやサイコパスだと、もちろん直ちに逃げて安全を確保することが優先されますが、加害者に自分の意思を示すことで嫌がらせが収まるケースもあります。
 
ナルシストはある方法を使って、人を心理的に操ったり精神的に虐待します。この方法を知ることで、彼らのターゲットになりやすい人がどのように不利な立場に追い込まれるのか理解できます。
 
彼らがよく使うのはDARVOという方法です。Deny(否定)Attack(攻撃)Reverse Victim and Offender(被害者と加害者の逆転)のそれぞれの頭文字から取ったもので、オレゴン大学の心理学教授であるジェニファー・フリード博士によって造られた用語です。
 
DARVOは偏向戦術として、殆どのナルシストが使用します。例えば、罪悪感を押し付けたり、被害者のポジションに立って自分ではなく相手を悪者にしようとします。
 
『そんなことを言うあなたがおかしい』とガスライティングをして、記憶をすり替えるのです。自分が加害者でないと否定し、相手をモラハラや嫌がらせ、ストーカー行為など様々な方法を使って、攻撃し加害者と被害者のポジションを逆転させる方法がDARVOです。
 
DARVOの一つ目の頭文字であるDeny(否定)としては、話を作り上げて『いじめはなかった』と過去の出来事をなかったもの、事実をなかったことにするわけです。こうして現実の中に不確実性を生み出すことで、被害者は段々と自分自身を責め追い詰められていってしまいますよね。
 
それが彼らの狙いです。このDARVOという心理テクニックを使い、自らが被害者になることで状況を混乱させることができます。
 
そして、本物の被害者が被害を打ち明けることを避けたり、問題を重要視されないように仕向けていくんですね。全ては、ナルシスト自身が不利な立場にならないようにです。
 
ですので、DARVOをされることにより酷い目に遭ったターゲットが周囲に被害を打ち明けた時、加害者と被害者の位置が逆転してしまっているため、こちらがおかしい人扱いされることがあります。
 
その理由としては、ナルシストは無自覚で病的に嘘をつくことにあります。
 
例えば、彼らと話していると何か話の中身に矛盾があることに気付くことがありますよね。当然人間は嘘をつく生き物かもしれません。
 
記憶や知覚によって話に食い違いが生じることもあります。ただナルシストの場合は、無意識に病的に嘘をつくためターゲットも周囲も最終的に何が本当か分からなくなってしまうのです。
 
またナルシストにはDARVOのAttack(攻撃)とあるように攻撃性があり、こちらが被害を訴えたり逆らうと脅してくることも珍しくありません。『あなたがこんなこと言ったから、こんなことになったじゃない。どうしてくれるの?』と言い、ターゲットに恐怖心を与えます。
 
最後のReverse Victim and Offender(被害者と加害者の逆転)を行うために、周りにいる第三者を味方につけます。このナルシストの取り巻きである第三者を心理学では、フライングモンキーと言います。
 
彼らの役割としては、ナルシストを信じ込み嫌がらせに加担します。例えば、ナルシストは周囲を洗脳させて、『みんなこう言っている。おかしいのはあなただ』とターゲットの心を支配していくのです。
 
Deny(否定)Attack(攻撃)Reverse Victim and Offender(被害者と加害者の逆転)がDARVOという手法ですが、そもそもナルシストは中身が空っぽなんですね。彼らは自己価値の感覚がありません。
 
そのため自尊感情を満たすために、外側からエネルギーを得て自己陶酔的な供給を行う必要があります。ナルシストに打ち勝つためには、自己陶酔的な供給を一切しないということです。
 
つまり抵抗すれば、彼らは焦り始めます。

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①ありのままに正直に話す
 
ナルシストは『他者も自分と同じように、悪人である』と考えます。また恥や屈辱に弱いです。
 
それが理由で自分がされないように同じ戦術を使ってきます。心理学では防衛機制と呼ばれる自分を守るためのメカニズムで、真実を突きつけられた時、ナルシストは焦り出します。
 
『でもあの時、〇〇だったよね』と嘘偽りなく、正直に話されることを彼らは嫌がります。または正体を晒らされたり、被害を暴露されると逃げ道がなくなります。
 
フライングモンキーのやっていること、ナルシストの悪行を明らかにすることや、特にナルシストが尊敬する人に自分のやっていることがバレることを恐れています。
 
結果、弁護士など第三者を巻き込んだ話し合いは非常に効果があるので、ナルシストとは一対一で話し合うことは避けるべきだと思います。
 
また事を大事にすると、悪性ナルシストやサイコパスのような他人を傷つけて高揚感を得たり、危害を加えてくる可能性のある危険なパーソナリティの場合、復讐されることもあります。なので、警察や弁護士など専門家の協力を得て、十分に注意しながら対処する必要があります。
 
そもそもどうしてナルシストは皆さんが正直にありのままを話すことを嫌がるのかというと、自分の行動や発言に責任をとることを避けたいからなんですね。また、自分の欠点や問題点を認めることが自分のイメージを損なうと考えているからです。
 
ナルシストは、常に自分が正義を持っていると思っています。でも実際には偽の情報や嘘を投げかけるわけです。
 
彼らの嘘を暴くことは、とっても大事なので、そのためには、これらのポイントに注意することが大切です。
 
①事実を確認する
②同じことが繰り返されるパターンに注意する
③彼らの言動に矛盾がある場合は、疑いを持つ
④目撃者や証拠を探す
⑤直接聞きに行く
 
以上のポイントを踏まえると、ナルシストの嘘を暴くことができます。よって嘘をついていることが明らかになると、こちらが彼らの罠に引っかかるのを防げます。
 
また、彼らが本当の意図を隠していることもわかります。自分自身を守るためにも、ナルシストの嘘を暴くことは非常に重要なので、是非この5つのポイントを押さえておきましょう。
②反抗する
 
抵抗し、問題行為を許容しないことです。コントロールできると思っていた人を急にコントロール出来なくなると、ナルシストは焦り始めます。
 
要するに会話中、相手に話の内容を偏向させない事だと思います。要点から逸させないようにすればいいんですね。
 
そのために論点をずらしてきたら、必ず話を元に戻します。話す時はかなり具体的に伝えます。
 
例えば、彼らが昔の話を出してきたとしたら、『今はその話をしていない。今はこの話をしている』と言って、心理操作されていることに気づきながら、上手くコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
 
では具体的にどのようにナルシストに反抗すればいいのか、今から4つの重要ポイントを紹介していきますね。
 
①自分自身を強くする
ナルシストを論破するには、まず自分自身を強くすることが大切です。自分の価値観や信念を再確認して、自分を貶めないように気をつけましょう。
 
②自分の意見を持つ
ナルシストは自分の意見を押し付けますので、あなたの意見を持ち続けることが大切です。たとえ意見が異なったとしても、しっかり意思表示するために自信を持って主張することで、万が一ナルシストの攻撃された時に耐えることができます。
 
補足として、皆さんに勘違いして欲しくないのが被害を受けている側は、決してナルシストの攻撃に耐える必要はありません。ただ正直無傷でナルシストと戦うことは難しいかもしれませんが、今回のトピックは立場を逆転させる方法なので、少しでも攻撃のダメージを受けない手段として参考になればと思います。
 
③自分を信じる
彼らの発言ではなく、自分自身を信じましょう。ナルシストは被害者の自信を貶めようとするので、自分を信じ続けることが大切です。自尊心を下げないようにネガティブではなく、自分自身の能力やあなたができるポジティブなことに目線を変更して自信を持ちましょう。

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⑤支援者を見つける
ナルシストと戦うのは、一人では大変です。周りの人やプロのサポートを受けることで、力を得て問題解決に導くことができます。
 
③コントロールされない
上手く丸め込まれないためには、話の主導権を握らせないようにしてみてください。まず冷静さを保ちながら、黙って相手の意見を聞きます。
 
納得しているように見せかけて、相手が話終わった後すぐに自分の意見をはっきりと伝えます。論破しようとしてくる人は揚げ足を取るために、こちらの矛盾点や疑問点を見つけ出し、粗探しをしてきます。
 
こちらが反応すればするほど口数も増えてしまうので、向こうにとって都合の良い部分だけを切り取って、攻撃の材料として使用されてしまいます。よって、相手にだけ多く喋らせることも非常に効果のある方法です。
 
これはあえてこちらが黙り込んで、多く喋らすことでついた嘘を吐かせる心理的テクニックとして使用されることがあります。またナルシストは相手をコントロールできないと、もっと嘘をついて脅してコントロールしようとしてきます。
 
彼らは拒絶されることを恐れ、自分に従わない者を悪だと判断するんですね。ですので、相手が何を言ってきても過剰反応せずに、落ち着いて対応する事だと思います。
 
そして、心を支配されないことです。
 
他にも友達作って味方を増やしたり、車や所有物を自分の名義にしたり、いざとなった時のために貯金をしておくなどが具体的な対処法とされています。
 
ナルシストに借りを作ることは、彼らにとっては有利となります。指摘できる点をとにかく探し出しては、ターゲットを不利な状態に追いやるために集中攻撃してくるのです。
 
会話中でもどんな状況でも、攻撃されないために日々攻撃材料を彼らに与えないことが重要になってきます。こちらが沢山喋るのではなく、彼らに多く喋らせてこちらが嘘を見破ったり、矛盾点をつくといったやり方が論破されないコツです。
 
もし、今回の3つのテクニックを使って、もっとナルシストとの戦いを有利に進めたいと思っている方には、こちらの動画がおすすめです!こちらの動画は会員限定で、『ナルシストにとって最も嫌いな言葉』について解説しています。
 
メンバーシップでは、ナルシストに対処するために必要なスキルを身につけられますので、興味がある方は是非概要欄からメンバーシップに参加してみてくださいね。コミュニティに参加することで、心理学やモラハラに関する知識を身につけながら、メンバー会員の方々と共に成長していくことができます。

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この記事を書いた人
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中村りん

2016年に渡米し、悪性ナルシストにターゲットにされた経験から、現地で学んだ自己愛性パーソナリティ障害(NPD)、心理学、ガスライティングに関する知識を活かし、2021年にYouTubeで情報発信を開始。日本ではまだ知られていない自己愛性虐待(Narcissistic Abuse)の認知度や理解を高めることを目的とし、”ナルシスト対策解説者”として活動中。同じ経験をされた方々の自尊心の回復とエンパワーメントに向けて、「目に見えない精神的虐待」や「アメリカ最新のモラハラへの対処法」について解説。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg