中村りんの心理学研究所

中村りんの心理学研究所

ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

【知らないと危険】ナルシストの人を操る秘密テクニック総集編|自己愛性パーソナリティ障害

スポンサーリンク

【知らないと危険】ナルシストの人を操る秘密テクニック総集編|自己愛性パーソナリティ障害

 
皆さんはナルシスト、ソシオパスやサイコパスというパーソナリティ特性をご存知ですか?彼らは相手の弱点を見つけ、上手に利用して自分の利益に繋げます。
 
これらのパーソナリティタイプは、裏の顔や性格を隠して、人々に適応し、言葉をうまく使って相手を騙すことができます。
 
今日は『ナルシストが人を操るために使う心理テクニック総集編』と題しまして、操作的なマニピュレーターでもあるナルシストがどんな手口を使い、標的に定めたターゲットのマインドをコントロールしていくのか暴いていきます。

youtu.be

ナルシストが人を操るために使う心理テクニック

①安心させる言葉をかける
 
ナルシストは人を騙す際に、信用してもらうためにターゲットの心をなだめて、相手が好む言葉をかけ続けます。極端な例ですが、『大丈夫。私の言うことを聞けば上手くいくよ』『他の皆もやってるよ』など、まず一旦ターゲットの不安材料を取り除きます。
 
そしてとにかく相手の話を聞いてあげては、相手の気持ちが楽になるセリフを並べるんですね。
 
距離を置き始めたパートナーや家族に、『これからカウンセリングに通うことにしたんだ』『前向きに変わりたいし、治療するからもう一度チャンスをください』とターゲットが喜ぶ言葉をかけるかもしれません。
 
実際ナルシストがカウンセリングで改善するかと言うと、それはまた難しい話で、カウンセラーとの間でトラブルを起こしたり少し状態が良くなってきた途端、治療を止めてしまったりなどのパターンを繰り返す人もいます。
 
依存症を持つナルシストのケースだと、『もう絶対にしないから』と約束しても、ハマっていたギャンブルやお酒にまたのめり込む。そんな光景を目にした方は多いのではないでしょうか。

スポンサーリンク

②全部人のせいにする
 
これはアメリカの心理学において、Blame shfting(ブレイム・シフティング)と呼ばれる有名な心理テクニックです。この手法は、モラハラの加害者、パワハラの上司、毒親やクレーマーなどが使用することで、相手を責め、攻撃することを可能にする心理的な操作方法です。
 
心理学でこの手法には正式な名前が付けられているんですね。
 
このブレイム・シフティングというテクニックを何年も家庭内や職場で使われた被害者は、『全部自分のせいだと思っていた』と口を揃えて仰います。
 
では何故責め立てると、ターゲットのマインドをコントロールしやすいのかというと、相手を強く非難することで相手の自尊心にダメージを与えることが出来るからです。
 
私自身精神的虐待を受けるまでは比較的悩んだり、落ち込んだりするタイプではありませんでした。ナルシストのパーソナリティや心理的テクニックも知らなかったので、未経験の方には理解されにくいトピックではあります。
 
でも全然大袈裟とかじゃなくて、ナルシストによる精神的虐待は想像以上に、被害者のメンタルにかなりのダメージを与えるわけです。このブレイム・シフティングは責任転嫁という意味も含まれています。
 
シフティングというのは、シフトするというように変換するとか変更することを指します。ですので、彼らは相手を責めて、自分が抱えるはずの責任を全てターゲットに押し付ける目的として、このブレイム・シフティングを使用するんですね。
③罪悪感を感じさせる
 
ナルシストは人の心を操るマニピュレーターでもあります。マニピュレーターは相手に罪悪感などの罪の意識を待たせて、他人を操ろうとする傾向があるんですね。罪悪感を感じさせるという行為も、心理学ではGuilt tripping(ギルト・トリッピング)と呼ばれています。
 
では、皆さんが罪悪感を感じさせる心理テクニックであるギルト・トリッピングをされているか見抜く方法を簡単にご紹介したいと思います。
 
ギルト・トリッピングを見抜くサイン
 
①自分の努力や成果に対し、『大したことない』と低く評価する
②過去の過ちや失敗を何度も持ち出す
③不満があるように振る舞うが『別に何もない』と問題を話そうとしない
④無視したり素っ気ない態度を取って、コミュニケーションを避ける
⑤毎回頼み事をした後、相手に借りがあるように思わせてくる
⑥受動的攻撃行動を取る
⑦褒めているけど嫌味や皮肉を言う
 
7つお伝えしましたが、どうでしたか?この7つの項目が当てはまれば当てはまるほど、皆さんがギルト・トリッピングを受けている可能性が高いです。
 
ちなみに受動的攻撃行動というのは、
 
・無視や素っ気ない態度を取って、コミュニケーションを回避する
・嫌味や皮肉を言う
・相手を不快にさせるために故意に遅れたり、サボる
・知らないふりをすることで相手を混乱させる
・重要な情報を共有せず、相手を不利にする
 
などが代表的な行動とされています。
 
暴力を振るうなどの能動的ではなく、受動的に不満やストレスをぶつけて、嫌がらせをするわけです。こうして意地悪な態度を取り続けて、相手をコントロールするんですね。
 
直接文句を言ったり毒を吐いてくるタイプの人も扱うのが面倒ですが、実は受動的攻撃をしてくる敵か味方か分からない人の方が精神的ダメージも大きかったりしますよね。
④投影
 
投影はProjection(プロジェクション)とも言って、映画を観るためのプロジェクターのように、まさに自分の心の中が相手に映し出されている状態です。
 
2018年にケンブリッジ大学出版局が発行した記事には、投影はナルシストの治療が非常に困難な理由のうちの一つと書かれています。
 
ナルシストは自尊心が低く、実は自信がありません。よって『この人に見捨てられるかも』『自分は相手より劣ろっているかもしれない』と不安に直面した時に、ありのままの自分を受け入れられません。
 
無意識に自分自身が持つ劣等感を自分のものではなく、相手のものだと決めつけます。そして、自分が努力して改善する代わりに相手を非難して、相手に変わってもらおうと、必死に声を上げたりします。
 
例えば意味も分からず、急に怒りをぶつけてくる人がいますよね。彼らは勝手に腹を立てて、まるで全部相手に問題があるかのように頭ごなしに怒鳴ります。
 
自己愛性パーソナリティ障害の人は、相手に理想を追求します。またパートナーや子供は自己の延長と考えているため、適切な距離間が掴めません。
⑤ガスライティング
 
そこで相手に投影をしてマインドをコントロールするナルシストがよく使う手法は、ガスライティングです。ガスライティングは職場や家庭内など、私たちの日々の生活の中で頻繁に起きていることではありますが、日本では認知度がかなり低いため、理解度を深めたいという想いからこのチャンネルを立ち上げました。
 
名前を聞いただけで『横文字だし』『おっかない名前だし』と感じる方もひょっとするといらっしゃるかもしれませんが、身近にナルシストがいる場合は知らない間にガスライティングの被害者になっている可能性大ですので、知って対策しておくことをお勧めします。
 
ガスライティングは、
 
・否定的な言葉を使って自分の意見を主張する
・自身を疑い、不信感を持たせる
・相手を貶める、軽蔑する(けいべつ)
・相手の言葉や行動を軽んじる
・『ダメな人間だ』など否定的な評価を与える
 
など、相手の考えや認識が間違っていると感じさせる精神的な虐待に当たります。
 
例えばAとBの選択があるとして、ターゲットがAを選んだとします。Aを選んだターゲットに対し、ガスライティングをするガスライターは、例えば
 
・そんな風に考えるなんて変だよ
・皆Bを選んでるよ
・Aを選ぶあなたはおかしい
・Bを選ばないと後で絶対後悔するよ
 
と相手の気が狂ってるように話しかけて、Bを選ぶように誘導するわけです。
 
ガスライティングをするナルシストからすれば、答えがAであろうがBであろうがそんなことはどうでもいいんです。自己陶酔を搾取することができたり、自分の利益に繋がればいいので、とにかく相手の心を支配したがります。
 
モラハラが起きている夫婦や、支配的な毒親がいる家庭内ではガスライティングが起きている可能性が高いとされています。ガスライティングの被害者は、『自分が悪いんだ』『私がおかしいのかも』という自責思考になってしまっていることが多いです。
 
ガスライティングは単に嘘をついて相手を騙すというよりも、先ほどお話しした罪悪感を植えつけたり、責任転嫁しながらターゲットを心理的に操る手口です。
 
ターゲットがガスライティングの加害者に証拠を突き付けたとしても、『そんなことは決して起きなかった。あなたの勘違いじゃないですか?思い込みじゃないですか?』と言って、事実を捻じ曲げるかもしれません。
 
またはターゲットが抱える感情を無かったことにしようともします。『そんなこと考えるのはあなただけだ』とターゲットが過剰に反応していると主張してくることもあります。

スポンサーリンク

⑥周囲を巻き込む
 
次にナルシストは、Triangulation(トライアンギュレーション)というテクニックを使って、周りにいる人たちを巻き込みます。彼らが第三者を巻き添えにするのは、次の3つの目的があります。
 
①味方を増やすため
②ターゲットを孤立させるため
③第三者がいる方が人や状況をコントロールしやすいため
 
彼らはフライングモンキーと呼ばれる味方を増やして、ターゲットよりも優位な立ち位置に着こうとします。このトライアンギュレーションというのは、トライアングル。つまり三角関係をターゲット、ナルシストとフライングモンキーの間で築き上げて、ターゲットが逃げないように、もしくは周りの人たちを混乱させるんですね。
 
ターゲットの周りの人間関係を壊したりして、上手くコントロールして、フライングモンキーを洗脳します。この時、ナルシストはターゲットのことをおかしい人のように仕向けたり、悪者扱いしたりするかもしれません。
 
離婚中の夫婦の場合だと、『パートナーが虐待的である』『子供の面倒を見ない』など事実ではないことを主張したり、友達間だと『〇〇があなたのことこんなこと言ってたよ』など、わざと仲を悪くさせるような発言をすることがあります。
⑦被害者のフリをする
 
これもPlaying the victim(プレイング・ザ・ヴィクティム)という心理的テクニックで、ナルシストは嫌がらせやモラハラの加害者であっても、被害者になろうとします。自己保身の目的として、被害者面して周囲に同情を誘うんですね。
 
何か自分に不都合なトラブルが起こった時など、いじめの張本人であるにもかかわらず、『自分が被害者で、ずっと嫌がらせをされていた』と嘘で取り繕うとします。基本的にナルシストは欠点を指摘された時、それを自分の間違いだと認めることが出来ません。
 
『自分が悪い』と反省せずに、泣いたり怒ったりして『こうなったのはこいつのせいだ』と文句を言って、誰かのせいにします。
⑧暗黙のルールを作る
 
支配的なナルシストと言っても、『こうしろ!』と指図したり、あからさまに命令してこないタイプも多いです。命令する代わりに、自分の思い通りに仕向けるのです。
 
彼らと一緒に暮らしている場合、破ってはいけないルールが存在し、規則を守らないと罰を受けることがあります。特にナルシストの親は、しつけとは違い子供に恐怖を植え付けてコントロールします。
 
他の例を挙げるとカップルだと、束縛が激しかったり服装や交友関係にも口出ししてくるなんてことも珍しくありません。
⑨孤立させる
 
この手法は本当によく使われます。人をコントロールしたがる人は、『〇〇と遊んじゃダメ』と言ったり、何かと理由をつけてターゲットがある特定の人に会うことを拒否するんですね。
 
理由は簡単で、単純に相手を独り占めしたいからです。ナルシストは嫉妬深く、付き合うとかなり面倒な人たちなんですよね。
 
ナルシシズムが強い人たちは、自分が注目されていないと嫌で嫌で仕方がありません。ターゲットの目が他に向いていることが許せないので、敵は排除するという思考で、相手を孤立させたいのです。

スポンサーリンク

⑩欠点や弱点を見つけては責める
 
ナルシストは自分が正しいと本気で思い込んでいるので、とにかく相手を責めたいんですね。なので、人の粗を探して揚げ足を取って、マウンティングをして優越感に浸ります。
 
彼らはターゲットの弱点を見つけ出して、自尊心を傷っていきます。自分の弱みをしっかりと認めて受け入れることが出来ず、どうしても自分を正当化して気持ちを安定させたいのです。
 
相手の間違いを正す行為は、ナルシストからすると快感です。それがエネルギーとなり、自己陶酔的な供給となり、生きる力になるわけです。
 
ですので、彼らは自己陶酔を吸収する目的でターゲットを捕獲し、食い物にしエネルギーを吸い付くすんですね。コントロールすることは自己陶酔を得るための数ある手段のうちの一つに過ぎません。
 
人を操るナルシストは共感性が低く、他責思考であります。私がナルシストに『騙された』と気づいたのは、被害を受け始めてから何年も経ってからでした。
 
それだけマニピュレーターであるナルシストは上手く隙間に入り込んで、沢山の手口を使ってコントロールしてきます。
 
今日ご紹介した10個の心理テクニックを一通り把握しておけば、ナルシストが会社や家族にいても、今までより上手に対処できるはずです。
 
こちらのメンバー限定動画では、『ナルシストが戻ってきた時に一番にするべきこと』を詳しく解説しています。

youtu.be

参加すると、ナルシストへの対処法や彼らに打ち勝つノウハウなど、ナルシスト対策に必要な知識を学ぶことができます。これらの知識があなたのモラハラ対策に役立つこと間違いなしなので、参加ご希望の方は概要欄をチェックしてみてくださいね!
 
\メンバーシップの登録はこちら/
 
【チャンネル支援】
クラウドファンディングでご支援頂ける方は、こちらからお願い致します。
**画像付きの寄付手順
 
欲しいものリスト(撮影・編集機材等)
 
この記事を書いた人
20220924101655
中村りん

2016年に渡米し、悪性ナルシストにターゲットにされた経験から、現地で学んだ自己愛性パーソナリティ障害(NPD)、心理学、ガスライティングに関する知識を活かし、2021年にYouTubeで情報発信を開始。日本ではまだ知られていない自己愛性虐待(Narcissistic Abuse)の認知度や理解を高めることを目的とし、”ナルシスト対策解説者”として活動中。同じ経験をされた方々の自尊心の回復とエンパワーメントに向けて、「目に見えない精神的虐待」や「アメリカ最新のモラハラへの対処法」について解説。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg