中村りんの心理学研究所

中村りんの心理学研究所

ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

謝る気のないナルシストが使う偽物の謝罪【フォーポロジー】|自己愛性パーソナリティ障害の特徴

スポンサーリンク

謝る気のないナルシストが使う偽物の謝罪【フォーポロジー】|自己愛性パーソナリティ障害の特徴

 

みなさんが今関わっているナルシストや過去に会ったナルシストは、彼らが悪い状況または謝るべき状況で謝りますか?

自己愛が高いので明らかに彼らが悪い状況でも、謝ることってまず少ないですよね。
 
そして、謝ったとしてもどこか反省している様子が見られなかったり、形だけの謝罪で
 
『納得いかない』『問題が解決しなくてすっきりしない』『謝って欲しいのに、心から謝ってくれたことない』
 
と苛立ちを感じますよね。
 
そんな自己愛の強いナルシストと関わっている場合、よくされるのが今日お話しするFauxpologyです。
 
旦那さんや奥さん、彼氏彼女、友達、職場の人など身近にいる誰かがナルシストだという方は、このFauxpology(フォーポロジー)をされた経験があるという方は少なくないと思います。
 
『Fauxpology(フォーポロジー)?なにそれ』『聞いたことがない』という方が大半だと思うので、今日はFauxpology(フォーポロジー)とは一体何なのか、どうしてナルシストがこのFauxpology(フォーポロジー)という手口を使うのかなど解き明かしていこうと思っていますので、全く反省しない謝る気のないナルシストと関わっていて迷惑しているという方は、彼らの使う手口や心の状態をより深く理解していただけると思います。
 
 
ナルシストの特徴については過去の記事でたくさん紹介しているので、そちらもぜひチャックしてみてください。
 
では、今回お話しするFauxpology(フォーポロジー)なんですが、共感力が低いナルシストや罪悪感を感じないソシオパスやサイコパスは相手を傷つけてしまった時、謝るべき状況でも謝れないことがほとんどです。
 
もし仮に彼らが謝ってくれたとしても、どこか『本当に悪いと思っているのかな』『全く謝る気ないやん』このように感じた経験のある方も多いですよね。
 
自己愛性パーソナリティを持つナルシストが謝ることは比較的少ないとされていますが、もし彼らが謝った時今からお話しするFauxpology(フォーポロジー)を使って謝罪をすると言われています。

謝罪風の謝罪 "Fauxpology"とは

 
まずFauxpology(フォーポロジー)とは一体何なのか詳しく説明していきますね。
 
Fauxpology(フォーポロジー)は、謝罪風の謝罪、または謝罪になっていない謝罪という意味になります。
 
Fauxpology(フォーポロジー)の他にも、Non-apology apology(ノンアポロジー・アポロジー)と言われる謝罪ではない謝罪や、Fake apology(フェイク・アポロジー)という偽物の謝罪とも言われることもあるんです。
 
どれも意味は一緒で『謝っている風の謝罪』という意味になります。
 
このFauxpology(フォーポロジー)は英語のスラング(Slang)の部類に入るんですが、スラングというのは日本語で言ったら『まじやばい』『まじかっこいい』などいわゆる俗語ですよね。
 
相手を傷つけていたとしても反省せず、謝っても内心悪いと思っていないナルシストは、この偽物の謝罪であるFauxpology(フォーポロジー)をよく使うとされています。
 

スポンサーリンク

ちなみにナルシストでなくてもFauxpology(フォーポロジー)を使う人はいるので、旦那さんや奥さん、友達、職場の人などに『謝って欲しいのにちゃんと謝ってくれたことない』という人がいる方は、今日お話しする内容がものすごく当てはまることも多いかと思います。
 
偽物の謝罪と本物の謝罪の違い
 
まず謝罪という言葉の意味を調べてみたんですね。
 
謝罪というのは『罪や過ちを詫びること』を指していて、
 
例えば、自分のミスや不手際で誰かに迷惑をかけた時に相手に謝罪を伝えるために
 
『ごめんなさい、すみません、申し訳ない』
 
これらの言葉で、嫌な思いをした被害を受けた人に対して行われる行為ですよね。
 
また誠意が伝わる謝り方は色々あると思います。例えば本物の謝罪は、
 

本物の謝罪

 

・しっかりと反省の気持ちが示されている
・何に対して謝っているのか明確
・責任を取ろうとする誠意が伝わる
 
こういった様子が見られる訳だと思うんですが、偽物の謝罪、今日お話しするFauxpology(フォーポロジー)の場合はこの逆ですよね。
 

偽物の謝罪

 

・反省しているのかわからない態度
・何に対して謝っているのか曖昧
・責任から逃れる姿勢を見せる
 
など、本物の謝罪はこのように丁寧でお詫びの言葉が述べられるのに対して、Fauxpologyは『とりあえず謝っとけばいっか』という形だけの謝罪
 
実は人を心理的に操ろうとする人は謝罪を心理的操作の戦術として使用することがあるんですね。
 
ちなみに謝る人がみんな心理的操作をするという意味ではなく、マニピュレーターなど人の心を操ろうとする人が心理的操作の方法として『謝罪』を使うということなんですね。
 
多くのナルシストは自己愛が強いので、自分のミスを認めたくないし謝ることは少ないと思います。
 
ただ何か自分がしてしまったことに対して
 
『謝ったら相手をもっと操れる!自分の欲しいものが手に入るんだ💡!』
 
と理解しているナルシストやサイコパスは、悪いと思っていなくても目的を果たすために謝ることは珍しくないです。
 
むしろ謝った方が有利になることも理解していて、このFauxpology(フォーポロジー)という偽物の謝罪をマニピュレーションのテクニックとして使用します。
 
謝ったことでこちらは『まあ、この人一応謝っているし』『謝ったし許した方がいいよな』と相手の問題行動を許さないといけない状況に持っていかれることも多いかと思います。
 
ただ謝り方によっては『この人本当に悪いと思ってるのかな』『絶対に反省してないやん』『明らかに悪意あってやってるよな』と感じることもありますよね。
 
今からこの謝罪風の謝罪と言われているFauxpology(フォーポロジー)の例をいくつか挙げていくので、身近に『謝らないナルシストがいる』『謝ってもまるで開き直ったかのような、全然反省していないような態度を取ってくる』という非常に操作的な人がいる方は納得していただけることも多いと思うので、ぜひ偽物の謝罪を見極めるために参考にしてみてください。

偽物の謝罪(Fauxpology)の例

 
①ごめん。でもさ‥、ごめん。けど‥
②ごめん。でもあなたも‥
これは責任転嫁するために話題をすり替えるために使われることが多いです。
③謝ったやん、ごめんって言ったやん
④謝ったらいいんやろ
⑤そんなことするつもりはなかった
 
もちろん悪いと思ってこれを言う人もいるのが事実なんですが、例えば人を殴っておいて『怪我させるつもりはなかった』と自供する人もいますよね。
 
『ほなどんなつもりやってん』っていう感じなんですけど、結果的に傷つけるつもりで言っていて、後で『傷つけるつもりはなかった』と言うのがFauxpology(フォーポロジー)の特徴なんですね。
 
⑥ごめんって!
 
これは逆ギレのパターンで、悪いと思っているのではなく許してもらうための謝罪だと思います。
 
⑦大したことないよ
 
問題を軽視するためのテクニックだとされていて、解決すべき、また話し合うべきことであっても問題を軽く見て、重要視しない解決方法なわけなんですよね。
 
みなさんが関わっているナルシストはこれらの言葉を使って、謝ることはありますか?
 
むしろ絶対謝らないということもほとんどだと思いますが、この『悪いと思っていなく、その場しのぎで謝ること』がこのFauxpology(フォーポロジー)というわけなんですね。

どうしてナルシストはFauxpologyを使うのか

 
では次に、どうしてナルシストはFauxpologyを使うのかについてなんですが、
①相手を操るため
 
どうやらこのFauxpology(フォーポロジー)心理的操作の一種らしく、ナルシストにとって謝罪はマニピュレーションの一種なんですね。
 
マニピュレーションは心理的操作のことで、ナルシストやサイコパスなど嘘や口がうまく、操作的な人が人や人間関係を操るために使う手口です。
 
マニピュレーションというのは操作的なコミュニケーションを取りながら、自分の望みや優越感を満たす目的で使用される心理的操作の方法で、このマニピュレーターと言われる心を操る人たちは『相手を操りたい』という欲求から、相手を思い通りにうまく支配して周りの人間関係を壊していったり、欲しいものを手に入れるという巧妙な手口を使います。

スポンサーリンク

②責任から逃れるため
 
もし彼らに
 
『ごめん。こんなことするべきではなかった』『傷つけてしまってごめんね』『申し訳ないと思っている』
 
と言われたら、自分のやってしまったことに責任を取ろうとする誠意が見られると思います。
 
ただ嘘をついて責任から逃れようとするのはナルシストやサイコパスの代表的な特徴なんですね。
 
ナルシストやサイコパスは謝った後、責任を他の誰かに全て押し付けるのが得意で、例えば
 
『いや、悪いと思っているけど君がこうさせたんだからね』『いや、でも君のためにこうせざるを得なかったんだから、今更文句言うなよ』
 
など、むしろこちらに責任があるかのように自分が責任を負わなくて済むように持っていくんですね。

Fauxpologyを見極めるには

Fauxpology(フォーポロジー)か本当に『申し訳ない』と心から謝っているのかを見極めるにはこの3つが大切だと思っていて、もちろん誰でも失敗するしやってしまったこと過去のことをいつまでも引きずるのは良くないと思いますがナルシストなど悪意を持って人を傷つける行為を意図的に繰り返す人を見抜くのは自分を守るために必要なことだと思います。
 
Fauxpologyを見極めるポイントとしては、
①やってしまったことを後悔しているか
 
『するべきではなかったよね』『あんなことするのはよくなかったよ』というような発言をしているか。
②責任を取ろうとする行動が見られるか
 
自分のせいだと自覚しているか、また改善するために今後どうすればいいのか考えている様子が見られ態度を改めているか。

スポンサーリンク

③謝罪があった、なかったにせよ彼らがその問題行動を繰り返しているのか
 
問題改善に取り組む姿勢を見せているか。
 
この3つはナルシストと関わっている上で本当に重要だと思っていて、済んだことを何度も責める必要はないと思うんですが、嘘を何度もついて騙したり裏切られているのであれば距離を置く必要があると思います。
 
これは私が実際に精神疾患を患っている方と関わって学んだことなんですが、病的な嘘つきで、嘘をついている自覚さえない、一般的にサイコパスと呼ばれる反社会性パーソナリティも混じっている場合は嘘が非常に巧妙なんですね。
 
こういったかなり操作的なナルシストになってくると、嘘をついている自覚もないし、謝罪することをどういう風に思うのかというと『一度許してくれたからどうせまた許してくれるだろう』という心理で謝ることがあります。
 
なので、彼らにとって許してもらえたというのは、『次からここまでしてもOKなんだ』とその行為を許容していることと同じだということなんですね。
 
許す許さないは置いておいて、許しても許しても同じことの繰り返しであれば、最終的に信用できなくなるのは当然だと思うんですね。
 
結論を言えば、相手は有毒な人なのか、今自分がいる関係は自分にとってよくないものなのか見極めるにはやはりその人物が何度も同じことを繰り返し、自分を意図的に傷つけているのか、謝った後も嫌だと伝えた後も何度もその行動をやめずに繰り返し行なっているのか、そしてみなさんを傷つけていることさえも気にしないようなパーソナリティを持つ人は、初めから悪気がなく人を傷つけているとは思えないんですね。
 
この記事でお話ししたように誰かの謝り方がFauxpology(フォーポロジー)だった場合は、自分を犠牲にしたり何度も振り回されないように、自分の身を守るためにうまく距離を取ったり漠然とした態度で接するなど対策するべきだと思います。
 
嘘を繰り返したり謝らないナルシストですが、メンバー限定配信ではそんな操作的で扱うのが難しい『ナルシストとの結婚生活をうまくやっていく方法』について話しています。
 
視聴者さんの中にも旦那さんや奥さんにナルシシズムの傾向があって毎日困っているという方も多いので、逆に自己愛性パーソナリティ障害のパートナーをどのように支えるべきなのか大事なポイントをまとめてお話ししています。
 
▼興味のある方は、ぜひメンバーに参加してご覧になってください♪
 
 
【YouTube有料メンバーシップの登録はこちら 】
 
メンバーシップに参加すると『メンバー限定動画』をご覧いただけます。
特典としてメンバーになってくださった方だけに、ナルシストや難しい人に打ち勝つために必要な対処法やモラハラなどの精神的虐待から立ち直る方法など、通常動画で紹介している内容よりもっと活用できる知識を提供します。
 
視聴者さん同士がお互いに交流して、一緒に学び情報交換できるような温かいコミュニティにしたいと思います。
お気軽にご参加ください💁‍♀️
 
iPhoneからの登録方法
 
【チャンネル支援】
チャンネル運営をサポートするために撮影・編集機材を提供したい方、
プレゼントしたいという方はこちらからお願いいたします😊💛