中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

ナルシストはなぜ謝らないのか?どうすれば謝るのか?|自己愛性パーソナリティ障害

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ナルシストはなぜ謝らないのか?どうすれば謝るのか?|自己愛性パーソナリティ障害

 
今日は、「ナルシストがなぜ謝らないのか」についてお話しします。ナルシストは自己中心的で自己愛が強いため、他人の気持ちや感情を理解することが苦手です。
 
自分が間違っていたと認められないナルシストは、自分が傷つけた相手に対して罪悪感を感じることができず、その行為が正当化されるとさえ考えることがあります。その上、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人と人間付き合いをしていくと、容赦無く裏切られたり、心身共に傷つけられますよね。
 
自分のことしか考えていないナルシストに、自分の気持ちを理解してもらおうと、説得しても、相手に全く理解してもらえず、何年も傷が癒えないという思いをされている方は多いかと思います。
 
この記事の最後には、謝らないナルシストにどのように対処すればよいかについてもお話しします。ぜひ最後までご覧くださいね。

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ナルシストはなぜ謝らないのか?

①悪いと思っていない
 
まず、ナルシストが謝らない理由からお話ししていきたいんですが、1つめにナルシストは根本的に自分が悪いと思っていないからということが考えられます。
 
なぜ謝ることができないのか、一番の理由は共感力の欠如ですが、そのほかにも今から詳しく解説していきたいと思いまます。
 
まず初めに、ナルシストが明らかに自分が悪い状況で謝罪しないのは、罪悪感を感じていないということにあります。
 
これはナルシストじゃない人からすると、理解しづらい心理でもあり、悪いことをしたら、例えば夜寝れなかったり、申し訳ないなという情けない気持ちになったり、後悔や罪悪感を感じるのが一般的だと思います。
 
「何であんなこと言っちゃったんだろう」と、裏切ってしまったこと、傷つけてしまったことに対して、悪いなと感じ、自分の行いに反省しますよね。
 
しかし、ナルシストは真逆です。反省や後悔という概念がありません。
 
相手の気持ちや立場を理解することができないため、傷つけていることすら自覚できません。
②謝罪する必要性を感じていない
 
自己愛が強いということは、彼らは自分自身を優先します。相手がどう感じるか、他者の感情を無視して、彼らは自分たちが間違っていたと思ったとしても、謝る必要性を感じることがありません。
 
ただ、自分にとって利益がある場合、謝ることがあるかもしれません。
 
彼らは自分たちが何かを手に入れることができると感じた場合、謝罪を行うことがあります。ですが、本当の意味での謝罪は行いません。
 
彼らは自分が正しいと信じているので、謝罪が必要ないと考えることが多いです。
③責任を取りたくない
 
ナルシストは責任から逃れるために、自分自身を正当化して論理的な言い方や話し方で、会話中相手を丸め込むことがあります。自己防衛の目的として、自分たちを守るために状況を歪曲するんですよね。
 
そして、責任を取ることを拒否して、他人を強く非難することで、自分たちが悪いと思われることを避けようとします。
 
例えば、分かりやすい例を挙げますね。
 
あなたがナルシストの上司から無理な業務を押し付けられ、ミスをしてしまったとします。その時、上司は自分の要求が過剰だったことを認めず、代わりにあなたを責め立てるかもしれません。
 
そして、あなたが「もうこんなんやってられへん!」と感じて辞めることになった場合でも、上司は自分が原因であることを認めず、あなたの欠点を探して、責任を押し付けるわけです。
 
このように、ナルシストは自分自身を正当化することによって、自分自身が悪いと思うことを避け、責任を取らず、謝罪しないようにします。
 
それによって、ナルシストはターゲットとの支配関係をキープし、常に自分自身が相手をコントロールできる立ち位置を維持することができます。

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④自分に問題があると自覚していない
 
私たちが覚えておきたいことは、ナルシストは自分に問題があると自覚することができず、責任を取りたくないために謝らないということです。
 
彼らにとっては特別扱いされたい欲求や特権意識があるので、問題や責任を受け入れることが苦手なのです。
 
ナルシストは常に自分がテイカーであり、何が何でもギバーにはならないという傾向があります。詳しく言えば、努力せずに欲しいものを得ようとするパーソナリティを持つ人たちです。
 
なので、「困った時はお互い様」とか「助け合い」のコンセプトはありません。
 
どんな関係においても、自分が努力したことに関しては自分のことを棚に上げて、相手が自分にしてくれたことを軽視して、「私はあなたのために、これだけしてやった」と上から目線でものを言います。
 
こういう人と付き合う上で、私たちはどうすればいいのかというと、彼らが相手を傷つけていることを分かってもらうよりも、自分がそれを受け入れない姿勢を示すことが重要です。
 
もし、皆さんがナルシストによって傷つけられた場合、あなたの感情を理解してもらおうとするのではなく、彼らがそれを理解できないのであれば、それは彼らの問題であることをこちらが理解することが大切です。
 
ナルシストに対しては、強い自己意識を持つことが必要であり、自分自身の価値をしっかりと持ち続けることが大事なんですね。
⑤相手の失敗だと思い込んでいる
 
ナルシストが謝らないのは、相手が悪いと思い込んでいるからです。さらに、親から謝ることを教えられていない可能性もあります。
 
彼らの親がナルシストであった場合、謝ることを重視するように教育されなかったかもしれません。その結果、彼らは自分が正しいと信じ込み、他人を責めることが当たり前のようになってしまった場合があります。
 
まとめると、ナルシストが謝らない理由には、親からの教育や環境的要因も関係しているケースが多いということなんですね。
 
例えば、ナルシストの父親が、子供に常に「弱者は搾取される」と教えて、自分の欲求を追求することを奨励するとしますよね。
 
最終的に、その子供は自分自身のことしか考えず、他人に対して優しさや思いやりを持つことができないようになります。
 
こうしてナルシストが謝らない理由には、彼らの育った環境や、教育的背景も影響している可能性が非常に高いということなんですね。
⑥相手を見下している
 
ナルシストが謝らない理由には、いくつかの要因があると言われていますが、その中でも一つの理由は、相手を見下していることです。
 
ナルシストはプライドが異常なほど高く、また他者から批判されることに敏感で、人を批判することで自分自身を守ることがあります。ナルシストは、他人を見下すことで自分自身のプライドを保っています。
⑦謝罪しなくても許してもらえると思っている
 
巧みに心理的操作で、人を騙すナルシストは、嘘をついて謝ったら自分のしたことを許してもらえると考えます。相手から失った信用を回復したくて、相手が望むことを口先で言い聞かせることがあります。
 
ナルシスト自身は自己中心的な思考に支配されていて、自分にとって都合の良いことを信じ、自分は特別だから相手が自分を許してくれて当然だという思考を持ちます。
 
謝らないナルシストに謝ってもらうのは、非常に難しい課題です。自分が正しいと思い込まないといけないのがナルシストで、常に他人を責める傾向があるため、自分が悪いと認めることは稀です。

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どうすればナルシストは謝るのか?

 
ただし、彼らがターゲットに対して「謝罪する必要がある」と感じるときがあります。
 
それはどんな時かというと、自己陶酔的な供給が行えないときです。
 
つまり、どうすれば謝るのかというと、ナルシストに自己陶酔を与えないことです。ナルシストは自己陶酔的な供給が行えない場合、謝罪することが多いです。
 
自己陶酔的な供給はナルシストにとって非常に重要であり、彼らの自尊心を支えるために必要です。
 
例えば、
・自分に都合の悪い事実が発覚した場合
・ターゲットが自分の元から離れていった場合
・ターゲットの自分への関心がなくなった場合
 
こうした状況で、いじめの対象であるターゲットに逃げられてしまったとき、ナルシストはハッとして焦り始め、謝罪してくることがあります。
 
ターゲットとの支配関係を繋ぎ止める目的で、悪いと思っていないのにとりあえず許してもらうための偽物の謝罪をするのです。
これは、過去の動画でもお話ししているので、まだご覧になっていない方に是非観て欲しいと思います。

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この偽物の謝罪は、アメリカの心理学ではフォーポロジーと呼ばれていて、フォーポロジーは自分自身を守るための戦略であり、相手の感情を考慮しているわけではありません。
 
あくまで、ナルシストが使用する数ある心理的操作の一つであり、相手を操るための手段にしか過ぎません。こうした操作的なナルシストが家族や職場にいる場合は、彼らの心理や意図を知ることがとっても重要だと思います。
 
心理的な攻撃をこちらが把握することで、万が一攻撃されても、操られたりダメージを受けたりせずに、その状況に上手く合わせて対処していけばいいのか見えてくるはずです。

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この記事が、ナルシストから受けた心理的虐待から抜け出し、自尊心を回復することができる一歩のきっかけになれば嬉しいです。
 
また自分が感じている感情を理解して、内側に溜め込む代わりに上手に処理することも大切だと思います。それは何年前でも何十年前に起こったことでも同じで、経験した痛みを取り除くことは必要です。
 
痛みに耐える必要はありませんし、彼らにされたことで苦しまなくていいんだと、私はナルシストについて学んで気づけました。
 
彼らが言ってくることは必ずしも事実でないからです。
 
今まで、ナルシストにされたことや言われた言葉に縛られてて、頭の中がネガティブな言葉で支配された状態でした。ガスライティングの被害ってそういうことなんですよね。
 
こうしたナルシストによる無自覚の嫌がらせは、決して許されることではありません。また、被害について彼らに謝罪を求めることも、前進するために必要だと思います。
 
ただ、ナルシストに謝罪や反省を求めることは、砂漠で穴を掘って水が湧くのを期待しているようなもので、実際簡単なことではないんですよね。
 
ナルシストに傷付けられ、もちろん心に傷が残ります。そして、その傷は目に見えないし、周囲に理解されにくいです。
 
ですが、被害を受けた側が、やられっぱなしで黙っているのではなく、「こんなことをされてこういう風に感じた」と声を上げることで、「陰湿ないじめや心理的虐待を理解される世の中になるかもしれない」と、私は信じているし、そうあればいいなと願っています。
 
強調してお伝えしますが、ナルシストの被害から抜け出し、自尊心を回復するのは簡単なことではありません。
 
被害を受けた倍以上の月日がかかることがあると言われているほど困難なもので、素手で1から家を建てるようなものだと思います。
 
でも、筋トレと同じように、鍛えたら少し痛みが伴うように、心も毎日継続して鍛えることが大切です。トレーニングにも慣れて徐々に楽になるみたいに、心も強くなっていくし、それを継続することで、打たれ強くなるからです。
 
攻撃されることがあっても、それはあなたが弱いからではありません。
 
あなたがターゲットにされた理由は、あなたが本来強く、価値があるからです。
 
あなたは優しさや思いやりにあふれた心を持っている人です。
 
あなたが攻撃されたことは、あなた自身に責任があるわけではなく、その攻撃者が自分の問題を解決するために、あなたを利用しているだけです。
 
自分自身の強さと価値を見出して、ナルシストではなく自分自身に集中し、自尊心の回復に取り組んでみてくださいね。
 
応援しています!
 
最後に、皆さんもうメンバーシップには参加してくださっていますか?
 
心理的な嫌がらせをしてくる人をどのように対処すればいいのか、このチャンネルのメンバーシップで定期的に会員限定動画を配信しています。
 
特に、『心理的に攻撃を仕掛けてくる人から距離を置く方法』については、アメリカの最新の心理学を用いて解説しているので、今日お話ししたナルシストに悩まされている方にぜひ見ていただきたいと思います。
 
メンバー会員限定の特別講座となっていますので、参加ご希望の方は概要欄のリンクからお願いいたします。皆様の参加をお待ちしております。

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この記事を書いた人
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中村りん

2016年に渡米し、悪性ナルシストにターゲットにされた経験から、現地で学んだ自己愛性パーソナリティ障害(NPD)、心理学、ガスライティングに関する知識を活かし、2021年にYouTubeで情報発信を開始。日本ではまだ知られていない自己愛性虐待(Narcissistic Abuse)の認知度や理解を高めることを目的とし、”ナルシスト対策解説者”として活動中。同じ経験をされた方々の自尊心の回復とエンパワーメントに向けて、「目に見えない精神的虐待」や、「心理的に攻撃してくる人」への対処法をアメリカの最新心理学から解説。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg