自己愛性パーソナリティ障害(NPD)について解説します【モラハラ、パワハラ、DV加害者、毒親に多い人格障害】
みなさんは自己愛性パーソナリティ障害ってご存知ですか？
これはたくさんある人格障害のうちの一つで、このパーソナリティ障害はこのブログでいつもお話しするナルシストと深く関連しています。
自己愛性パーソナリティ障害は心の病気で、体の病気やケガのように客観的に診断されるものではないんですね。
パワハラをする上司、モラハラをするパートナーやDVをする彼氏や彼女など心に病気を持った人はこの人格障害を持っている可能性が高いと言われています。
※本題に入る前にこの動画は情報提供を目的とし、人格障害を非難する為や専門的な診断に代わるものではないということをご理解いただきますようお願いします
私は医者ではないので専門的なアドバイスはできませんが、私がこのメンタル疾患を抱えた方と関わって感じたことや経験からお話ししていきたいと思います。
今日は彼らの特徴や関わると私たちはどのような影響を受けるのかということを紹介します。
破壊的な自己愛性パーソナリティ障害
いつもは心理学の観点からナルシストについてお話ししていますが、今日は少し違い精神医学の視点で聞いていただけると納得していただけやすいかなと思います。
結論からいうと
ナルシストの傾向が極端になると、自己愛性パーソナリティ障害の傾向に該当することが多い
です。
一般的にナルシストと呼ばれる人は『自分のことが大好きな人』と認識されています。
でも本当のナルシシズムを持った人は自己愛が強い人を指し、基本的にナルシストは歪んだ自己愛を持っています。
私のチャンネルはこのナルシストと呼ばれる自己愛の強い人はどういった特徴があって、どういう風に人に危害を加えるのかということを説明しているものなんですね。
そしてこのナルシストが病的に加速して、生活に支障をきたしたり人間関係でトラブルを起こすことが繰り返されると自己愛性パーソナリティ障害に該当する可能性が高いと言われています。
また自分に自信があったりナルシシズムの要素を持っているからと言ってこの人格障害を持っているということにはならないんですね。
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自己愛性パーソナリティ障害はNPDとも呼ばれる
アメリカでは診断を受けていない人のことをNPDの気があったとしても自己愛性人格障害と呼ぶことはなく、ほとんどの人がナルシシズムの要素を持った人を『Narcissist（ナルシスト）』と呼んでいます。
またナルシストという言葉は日本とアメリカでは少し異なって認知されているんですが、日本でナルシストと聞くと『自分のことが大好きで自分に自信がある人』『いつも鏡で自分のことをチェックしている人』と考える人が多いと思います。
ただ海外ではナルシストは『自己愛の強い歪んだ人格を持った人』または『ナルシシズムの要素を持った人』と一般的に認知されています。
私が自分のブログでナルシストという用語を使うのはそういった理由です。
まず自己愛性パーソナリティ障害はNPDとも言われていて、NPDはNarcissistic Personality Disorderの略です。
このナルシスティックというのはナルシスト的なという意味があります。
ナルシスト的というのは自己愛性を表していて、この人格障害を持った人は自己愛に問題を抱えています。
ナルシストの名前の由来については以前の動画でお話ししていますが、ナルシストは自己愛が強すぎるせいで周りが見えなくなるという意味が含まれています。
ナルシシズムの傾向が強い人の特徴
私たちは彼らが他人に全く配慮したりせずに、膨れ上がったエゴを持っているのを実際に見ることができます。
ただのわがままや性格が悪いとかいう問題ではなく、彼らの自己愛はかなり歪んでいます。この障害を持った本人よりも周りの人が苦労する病気だと思います。
『周りに偉そうな態度でマウントを取ったり、批判的でパワハラやモラハラがひどい』
感じて調べてみたら、自己愛性人格障害の特徴に当てはまったというケースがかなり多いです。
一般的にナルシシズムの要素を持った人は『他の誰よりも自分が一番優れていると思っている人』と認知されていますが、実際は微妙に違うんですね。
NPDを持った人は無意識に人を傷つける言動を取ったり、周りの人にかなり迷惑をかけます。
壮大で傲慢な態度を取りますが実際彼らの内側は不安でいっぱいで、彼らはそれに気づいていないことがほとんどだと言われています。
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ナルシシズムの性格が形成される原因
NPDになる原因はなんなのかという話なんですが、遺伝的要因と環境的要因の組み合わせに関係していると研究されているらしいです。
人口の6%の割合の人がNPDを持っていて、男性の方がこの障害を持っている可能性が高いみたいです。
NPDは幼少期に抱えたトラウマによってその人格が形成されることもあるらしいです。
例えば、親や周りの人からの精神的または身体的虐待や過保護など過度の甘やかしが原因の場合もあります。
NPDのパーソナリティは遺伝だけではなく、幼少期に抱いた不適切で複雑な感情によって形成されることもあるということなんですね。
自己愛性パーソナリティ障害の症状
NPDの症状についてですが、DSMと呼ばれるアメリカの精神医学会がつくる精神疾患の診断・統計マニュアルがあって、この診断基準ではNPDの典型的な特徴が取り上げられています。
私たちが誰かを診断することはできませんが、今日は参考として紹介したいと思います。
NPDは診断基準の中の９つの特徴のうち、５つ以上当てはまるとNPDと診断されます。
自己愛性パーソナリティ障害の診断基準
①自分は非常に重要で偉大な人物だと思い込んでいる。それを裏付ける業績や才能を大袈裟にアピールするが、実際には内容が伴っていない。
②自分の成功、権力、才能、美しさに関して現実にそぐわない理想的な空想にとらわれている。
③自分は特別な存在で、他の特別で地位の高い人にしか理解されないという考えを持っている。
④常に他者や世間から、大げさにほめたたえられることを求めている。
⑤特権意識が高い。周囲は自分に対し、特別有利な対応や意のままに従うのが当然だと思っているが、実際にそのようにされる理由を持ち合わせていない。
⑥自分の目的達成のために他者を不当に利用する。
⑦共感力に欠けていて、他者の気持ちや欲求や都合を理解しようとしない。
⑧他者に強烈な嫉妬をする。また、他人が自分を嫉妬していると思い込む。
⑨尊大で傲慢な行動や態度が目立つ。
このように自己愛性パーソナリティ障害を持った人と関わると、とても有害だということが言えます。
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自己愛性パーソナリティ障害の特徴
他にも具体的な特徴を挙げると、自分の欲しいものを得るために他人を操作したり、人に自分の価値観を一方的に押し付けたり常に自分のことを優先します。
特別扱いを期待し、他人と意見が食い違うと『自分が考えていることは正しいのにそれを理解できひんこの人はあほすぎる』と相手を見下し馬鹿にします。
自分の欲しいものが手に入らなかったり自分が気に入らないと、相手の都合お構いなしに文句を言ったり、長時間説教をしたりします。
自分の業績や身近な存在を大袈裟に自慢したり、ものすごく傲慢で壮大なのがNPDの代表的な特徴です。
相手が自分の望むものを持っている場合、強い嫉妬心を抱いたり日常生活においてトラブルを起こします。
『相手には相手の考えや感情がある、それぞれの事情や都合がある』ということを理解できないので、他人はいつでも自分の思い通りに動いてくれるという考えを持っています。
NPDは職場の人や家族と良好な人間関係を持つことが難しく、本人は自分の性格が問題だということに気づいていないことがほとんどです。
こんな性格をしているので周りにいる人はNPDを避けますが、自分からなぜ離れていったのか理解できないことがほとんどです。
彼らは自信の低さや不安から他人を攻撃することもあり、感情がとても不安定になりやすいです。相手から褒めてもらわないと自信を保つことができませんが、他人の批判に耐えられないのがNPDの典型的な特徴です。
他人の欠点を粗探しして文句を言ったりして、自分は相手に完璧さを求めます。
人によって態度を変えたり、自分よりも上だと思う人には気に入られるためにペコペコしますが、自分よりも下だと思う人には馬鹿にして見下したりします。
NPDはこういう裏と表の顔がありとても操作的で人によって態度を豹変します。
他人に共感することができないので『自分は特別扱いされて当たり前』だという思考を持っています。
なので待ち合わせの時間を守れなかったり、人の都合を考えられないのでドタキャンすることも多いです。
１人で過ごすことができないこともあります。
１人で何かを楽しんだり、何かに興味を持って取り組んだり、やりがいを見出すことができずいつも自分を持ち上げて高く評価してくれる誰かを必要とします。
誰かに束縛したり執着したり、相手がそれに疲れて離れようとするとしつこくつきまとったり暴力やお金を使って支配しようとすることもあるらしいです。
このようにNPDと関わると被害を受けて苦しむのは周りの人なんですね。
でも実際可哀想なのは自身の抱える複雑な感情に対応しているNPDを患っている本人自身も辛いのかもしれません。
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自己愛性パーソナリティ障害は治る？
では最後にNPDを持った人はどのようにこの障害を治療していくことができるのかということなんですが、
NPDは自分に問題があるということを理解したり、自覚していないことが多いので治療するために自ら『この病気かも』と判断することは少ないらしいです。
これはあるあるだと思いますが、身近な人が『この人はNPDかも』と感じて、それを相手に伝えても実際彼らは『あなたがNPDなんじゃないの？』と言い返すことが多いです。
NPDは自分がNPD呼ばわりされることをかなり嫌うので、直接『あなたは自己愛性パーソナリティ障害かも』と相手に言うことは攻撃されたり逆効果な場合もあります。
これは体験した人にしかわからないと思いますが、第三者は客観的に見れないことが多いので周りには本当に理解してもらいにくい障害だと思います。
もし周りにNPDがいれば心当たりがあるといった方は多いと思いますが、自己愛性パーソナリティ障害について知らない人に言っても
『なにそれ』『話盛ってない？』『そんな人おらんやろ』
と言われることもあるんですね。
でも実際彼らからの被害に遭ったことがあるという方は、彼らを扱うのがどんなに大変なのかということは十分知っておられると思います。
自分がされたことを周りに言ってもNPDに自分が精神病扱いされてしまうこともあるみたいなんですね。
ただのわがままとかじゃなくて人格が歪んで形成されているので、まともな会話が成立しなかったり良好な人間関係を築くことは不可能に近いと思います。
自身が鬱状態や心の余裕がなくなって無意識に人を傷つける行動を取ってしまっていたり、『自分がNPDを患っているかも』と感じる場合はカウンセリングや治療のために受診するべきだと言われています。
イライラしたり強い不安を感じたり、家族や周りの人に怒鳴ったり攻撃的になって迷惑をかけてしまっている場合は、NPDじゃなかったとしても治療に訪れることは必要だと思います。
実際のところ自己愛性パーソナリティ障害の人は自分の性格の偏りを自分で認めることが難しいので自身で積極的に受診することは稀らしいです。
治療中にトラブルを起こしたりこれに関しては、そんなに簡単な話ではないですが『愛する家族に迷惑をかけている』と何か気づくきっかけがあって本人が積極的に治療に取り組むのであれば状況は少し改善するかもしれないと思います。
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治るか治らないかは本人次第
これに関しては病気なので専門家にかかる必要があると思いますし、これは個人的な意見ですがほんまに本人次第だと思います。
私たちは『相手は変わるかも』と期待してしまうことがあります。私は実際メンタル疾患を持った人と関わったことがありますが、本人は『自分は変わるんだ』と口では数え切れないくらい言っていましたが、実際言葉と行動は矛盾しています。
実際変わろうとする意思は全く見れなかったし、この人格障害は本人が変わる努力をしないと周りはなにもできないと思います。
あと彼らはかなり操作的で、周りが彼らを甘やかしたりすると状態がもっとひどくなるのかなという印象を受けました。
NPDにも色んな人がいて症状も人それぞれだと思うのでこれは私が体験した話だと理解していただけるとありがたいんですが、それだけNPDは治療するのが困難だと思います。
よっぽどのことがないと彼らが改善することはないのかなと実際にメンタル疾患を抱えた方から攻撃されて感じました。
またNPDから被害を受けて辛いという方はNPDが家族の場合サポートすることは必要かもしれませんが、まずは自分を優先に考え、時には一定の距離を保つことも大事だと思います。
相手をどうにかしようと思わずに、どのような対応をしたらいいのかカウンセラーや専門家に相談してみたり自分が辛い時は少し距離を取りながら自分のメンタルを守ることが重要になってくると思います。
上記の動画でも詳しく話していますので、興味のある方はぜひご覧になってください😊
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