中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

モラハラ・毒親・いじめの根源であるナルシシズムを理解する【自己愛性パーソナリティ障害】

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モラハラ・毒親・いじめの根源であるナルシシズムを理解する【自己愛性パーソナリティ障害】

 

皆さんはナルシストと聞くと、どんなイメージを浮かべますか?

・自己愛が強い
・自分のことに自信がある
・自分に酔ってる
・自慢が多い
・自分には人気があると思い込んでいる
・鏡ばかりチェックしている
・目立ちたがり屋
・プライドが高い
 
一般的に『自己愛の強いナルシスト』は、こういった自信たっぷりで自分が大好き人を想像する方が多いですよね。
 
でも実は実際に心理学でいうナルシストは世間で広く知られているナルシストのイメージとは若干違いがあります。
 
では一般的に認知されているナルシストと心理学的なナルシストは一体どう違うのか、こちらの記事で『ナルシシズム』について詳しく解説していきます。
 
今日はナルシシズムをよく知らないという方に向けてもとても興味深いトピックだと思います。
 

自己愛性パーソナリティ障害

 
まず始めに自己愛性パーソナリティ障害とナルシシズムのこの2つについてはかなり深い関係があります。
 
以前までは自己愛性人格障害と呼ばれていましたが、今はパーソナリティ障害と表記されることの方が比較的多いです。
 
自己愛性パーソナリティ障害は英語ではNarcissistic personality disorderといい、NPDと略称されることもあります。
 
NPDを患っている人は自己愛が強く、その強い自己愛のせいで周囲に迷惑をかけることが多いです。
 
どんな風に迷惑をかけるのかというと、強い自己愛のせいで
 
・マウンティングや自慢話
・他人や人間関係を支配したがる
・人に自分の問題をなすりつける
・毒親化する
・モラハラ・パワハラの加害者になる
・否定されたと感じた時攻撃的になる(暴言、暴力、経済的コントロール)など
 
自己愛傾向のある人が取る行動は他にも挙げていったら沢山ありますが、彼らは『周りの人に褒められなければ、自分には価値がない』と思い込んだり、強い劣等感を持ちます。
 
またモラハラやパワハラの加害者に自己愛性パーソナリティ障害の患者が多いとされていますが、モラハラをするからと言ってその人がナルシスト、またはNPDを患っているかというとそうではないんですね。
 
よく『モラハラするからあの人はNPDかもしれない』という方もおられるんですけれども、ただ単に感情をコントロールできない怒りっぽい人とか反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害などの別の人格障害を患っている人もモラハラなど他人を精神的にも身体的にも虐待します。
 
このように自己愛の強い人は『歪んだ自己愛』のせいで、人を傷つけますが自己愛が強いこと自体は決して悪いことではありません。
 
いい意味で健全な自己愛は、自尊心を高め自分に自信を持ったりなど成功に導くポジティブな要素としてとても大事なんですね。

ナルシシズムとは

 
今お話ししたポジティブな健康的な自己愛、歪んだネガティブで不健康な自己愛どちらもナルシシズムと言います。
 
ナルシシズムは自己愛の他にも『自己陶酔、うぬぼれ』そして英語ではnarcissismと言います。
 
この自己陶酔というのは『自分に酔いしれる』という意味があり、強いナルシシズムを持つ人は自己陶酔をします。
 
では自己陶酔する人はどんな特徴があるのか今からお話ししていきます。

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自己陶酔する人の特徴

①自分の業績を誇張する
 
彼らは自身を過大評価し、自分の業績を誇張することを『誇大性』と言います。
 
ビジネスなどにおいて、自分の成果がそれほど大したことがなかったとしても周囲に高く評価されるための行動を取るので、自分を過大評価する際に、他者の業績や価値を過小評価します。
 
いわゆる人からマウントを取って優越感に浸る、こういった行動が目立ちます。
 
本当は誰かに力を借りて成功した、もしくは目的を達成していたとしても『自分はこんなにすごいんだ』『自分は褒められるべきだ』『自分にはこれだけの価値があるんだ』とパワーを感じる、これがナルシシズムなんですね。
 
なので、もし自分ではなくて他の誰かが注目されていたり、誰かに自分のことについて何か指摘されることは彼らにとって苦痛で耐え難いことです。
 
ナルシストは本当は自信がなく『自分は完璧でいなければいけない』という強い思いから鬱病や不安神経症を発症したり、ひどい場合は犯罪に手を付けたり、いじめや虐待などナルシシズムが社会問題と関連しているということはあまり世間に広く知られていません。

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②特権意識が強い
 
『自分は特別な存在であるべき』または『自分は特別扱いされるべき』『もっと重要で特別な人物にしか自分がどれだけ優れているのか理解されない』という思考を持ち、見栄を張ったり他者と張り合おうとします。
 
なので『そういった特別な人物としか自分は関わるべきではない』とも考え、傲慢で人を見下す傾向があります。
③傲慢な態度が目立つ
 
ナルシストは自信満々に見えることがありますが、本当は劣等感の塊で自信のなさから傲慢な態度で人と接したり、周囲に特別扱いされるために『自分より下』だと区別した相手を奴隷のように扱うなど、大半のナルシストにはサディスティックな要素も含まれています。
 
彼ら自身は他者を過小評価し自分を過大評価しますが、もし仮に誰かが彼らを少しでも低く評価した場合は容赦無く相手に罰を与えるかの様に精神的に攻撃し追い詰めることも珍しくありません。
 
攻撃の方法はそれぞれですが、このチャンネルで沢山解説していますので『今身近にナルシストがいる』『ナルシスト対策のために知っておきたい』という方は是非他の記事もご覧になってください。
④人の欠点を責め立てる
 
ナルシストはプライドが高く、負けず嫌いです。
 
勝たないと意味がないし、勝たないと生きてる意味を感じられません。
 
自分が勝利したいがために、他人を踏み台にし人の欠点を必要以上に責め立てたりして上にのし上がろうとします。
 
悪口を言う人なんかそうだと思うんですが、悪口を言う人は『誰かの評価や価値を下げることで、自分の価値が上がる』と脳が錯覚するんですね。
 
人間が悪口を言う時、脳内ではドーパミンが分泌され人を叩くことで快感を感じられストレスを発散できます。
 
悪口を言うという行為は麻薬と同じ様に中毒性があり、よくいつも悪口で盛り上がる人っていますよね。
 
他人のミスを責めて人に責任転嫁すると、自分の問題から目を背けられるので自分自身の問題を受け入れる代わりに人を叱責します。
 
これがナルシストとフライングモンキーがスミアキャンペーンをして、ターゲットを攻撃する理由なんです。
 
【スミアキャンペーン】周囲にターゲットの悪口を言ったり、毒を吐いてターゲットを陥れようとする行為

 

要するに誰か他の人のことについて話題に出して、侮辱したり馬鹿にして盛り上がらないと自分の価値さえも感じられないということです。

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⑤共感力の欠如
 
このせいでモラハラが起き、夫婦関係が破綻する大きな原因のうちの1つとも言えると思います。
 
一緒に住んでる夫婦や家族、職場など生活や仕事を日常的に共にする上で、『モラハラ(もしくはパワハラ)を受けている方に全て問題がある』と考え、被害者の苦労や辛さを共感する能力がありません。
 
『こうなってしまったのは全て相手に問題がある』
『むしろ自分が被害者だから、全て相手に問題がある』
 
彼らはこのように考えますし、少なくとも夫婦やカップル、友人関係であればどちらもがお互いに協力しあったり、相手を配慮しないと良好な関係は築けません。
 
いくら『自分が被害者だ』と彼らが思い込んでいたとしても、実際に自己愛の強い人にはそういった彼らにとって不都合な問題は目に映りません。
 
つまり盲目になっている状態で『もっとこうするべきだったよな』『あんなことして、相手も嫌だっただろうな』と自分の非を認めることはありません。
⑥嫉妬深い
 
ナルシストはターゲットに強烈な嫉妬心を抱いて、ストーカーになったりすることもありますが、比較的多いのが嫉妬による受動的攻撃です。
 
・羨ましく思い真似する
・SNSをチェックし見張る
・皮肉を混ぜて褒める
このような奇妙な行動を繰り返すことが多いとされ、人が周囲に注目されていると羨ましく感じ、攻撃的な一面を見せます。
⑦自分のニーズが満たされないと気が済まない
 
これは毒親でもモラハラ加害者でもどんなナルシストでもあるあるだと思います。
 
多くのナルシストはいわゆるかまってちゃんなんですね。
 
承認欲求が強く
 
・相手が反応してくれない
・相手が自分のことを気にかけてくれない
・電話してすぐ相手が自分の所に来てくれない
・相手が自分の良さをわかってくれない
 
こういう風に考え、この思考は非常に危ないものだと思います。
 
どうして危ないのかというと、私も以前はそうだったんですが『人から頼まれると断れない人』『断ることに罪悪感を感じてしまう人』っていますよね。
 
皆さんの中にもナルシストにターゲットにされたという方は『彼らに何か要求された時、断れなかった』という体験をした方は実際に多いと思いますし、現実に今も共依存で悩んでいる方はかなり多いです。
 
この『共依存の関係』に陥ってしまうと、ナルシストが喜ぶことを常に優先し自己犠牲をすることが当たり前になってしまいます。
 
ハムスターの回し車ってありますよね。
 
あんな感じで走っても走ってもターゲットが何周も走らされる、そしていつ抜け出したらいいのかわからない状態が続き精神的に消耗します。
 
どうしてこんな状態になってまで相手のニーズに応えるのかというと、もし相手が望むものを与えない場合ナルシストは『自己愛憤怒』という癇癪を起こします。
 

【自己愛憤怒】自己愛者の自尊心もしくは自己価値感への脅威と認識される自己愛的傷つきまたは自己愛損傷(Narcissistic injury)への反応として生じる、激しい怒りである。自己愛的怒りとも呼ばれる

 

相手をコントロールしたいので怒りや脅しで罰を与える。
 
ターゲットは『相手を怒らせたくない』という思いで、必死に彼らの言いなりになってしまうのです。
⑧表面的
 
先ほどお話ししたようにナルシストは見栄を張ろうとし、その見た目や発言、人間関係なども見せかけなんですね。
 
例えばSNS上では仲良い友達のフリをして、実際リアルでは陰口を言っているとかマスクを被って周囲に見せている表面上の自分と、人を攻撃するサディスティックな一面を上手く使い分けます。
⑨見かけがいい
 
ナルシストやサイコパスなど人に危害を加えるパーソナリティを持つ人の大半は外面が良く、最初初対面では好印象のことが多いので騙されてしまう方は多いです。
 
ナルシストは言葉巧みに人を騙し、嘘も巧妙でかなり操作的です。
 
実際に彼らが持つ虐待的な部分を上手に隠してターゲットに近づいたり、自分が優位になるように周囲に、自分がどれほど謙虚で誠実性があるかアピールします。
 
好印象を残すために『親切で思いやりのある優しい人』を演じて、自分の目的達成のために必要な人に媚を売る訳なんですね。
 
媚を売ること自体は決して悪いことではありませんし、人間関係では相手に良い印象を持ってもらうということは必要なことですが、ナルシストなど関わると有毒な人に関しては、彼らはその本性や攻撃性を隠しているため、ダークパーソナリティを持つ人に危害を加えられ、精神的に追い込まれてしまう人は年々増えているように感じます。

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最後に

 
以上が『自己陶酔する人の特徴』になります。
 
ナルシストの特徴を挙げていったらもっともっと出てきますが大事なことは、今日解説させていただいたこれらのサインを少し頭に入れておくことで、人間関係でトラブルを避けるために役立ったり、ナルシストにモラハラやいじめられる前に彼らのパーソナリティの歪みや違和感に早いうちに気付けますし、知っているのと知らないのでは全然違うと思います。
 
この記事でお話ししたようにいじめ、モラハラ、パワハラの加害者、毒親などいろんな状況で危害を加え、トラブルを引き起こす根本的な原因であるナルシシズムですが、ではどのように強いナルシシズムを持った人から自分を身を守ることができるのか、次回の記事では『ナルシストへの対処法』を紹介します。
 
身近にナルシストがいる、ナルシストにターゲットにされた経験があってまた狙われないように対策方法を知りたいという方は是非次回のブログ記事もチェックしてみてください。
 
そして、メンバー限定配信では『ナルシストのモラハラから立ち直る方法』について話しています。
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