中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

ナルシストが持っていないもの TOP5|自己愛性パーソナリティ障害

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自己愛の強いナルシストが持ちたくても持てないものって何だと思いますか?

ナルシストが持っていなくて、ナルシストじゃない人が持っているものって何だと思いますか?
ナルシストが持ちたくても絶対に手に入らないものがいくつかあります。

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⑤愛情
 
健康的な自己愛を持っていないナルシストは他人に対する良心や思いやりが欠如しています。
ナルシストと呼ばれる人たちには、いくらこちらが親切にし、愛情を注いだとしても、感謝の気持ちを表してくれない人が多かったりします。
 
「この人にこうしてあげたらきっと喜ぶかもしれない」と、相手に対する思いやりの心ではなくて、「これをしたら次はこの人は自分のために動いてくれるから、自分にとっては好都合かもしれない」
ナルシストはこんな風に考えるんですね。
 
こうした損得で判断し、他者と利用価値で人間関係を構築しようとするタイプの人たちは、愛情表現をコントロールの方法として利用します。
そこに本物の愛情とか誠実さはないので、彼らの言動には十分に注意する必要があります。
 
このような人を支配したがる操作的な人格が出来上がるには必ず理由があります。
多くの場合、ナルシストは幼少期に家庭環境によって、自己愛性パーソナリティが形成された可能性が高いとされています。
 
ここで一番に考えられるのは愛着障害であり、これにはいろんな愛着スタイルがありますが、彼らが他者に依存したり、回避傾向があるのは、愛着の問題が1つの原因だと考えられます。
要するに、自分が傷つかないように、相手を傷つけたり、自分自身を愛せないからこそ、人を愛せない。
 
もしくは、自己への愛情すら非常に歪んだもので、子供やパートナーに対していびつな形で、愛情を示します。
幼い時に親から虐待やネグレクトを受けていたり、親から十分な愛情をもらえなかった、親に愛されなかったナルシストは他者を愛するという概念がそもそもないのです。
 
その関係内でパートナーへの束縛や監視がエスカレートしていくにもかかわらず、その支配とコントロールを愛情とすら考え、ターゲットとの共依存の問題に繋がっていくケースが多いです。
皆さん、経験された方も少なくないと思いますが、こうした共依存関係は非常にトキシック(有毒)なものであり、次第に暴力や悪質なストーカー行為と化していくんですね。
 
私も、愛情と虐待をターゲットに繰り返し与えるナルシストとの有毒な関係から抜け出すのは、本当に大変だと理解しています。
ですが、DVや虐待が起きている関係ではまず最初にターゲットが
・自分は被害者であること
・これは愛情ではなく、コントロールであること
これらを理解し、自他の境界線をしっかり引いて、自分自身の心と身の安全を守ることが大切です。
 
有毒な関係にいればいるほど、感覚が鈍くなり、自己認識力や自己肯定感が下がり、判断力が衰えてしまうということを忘れないでくださいね。
ナルシストの愛情表現の段階であるラブボミングは、日本語でいうハネムーン期であり、「自分はこの人に愛され、大切にされているんだ」と感じ、気持ちが高まる依存要素の強いものです。
 
何年にも渡って、ラブボミングと虐待を経験すると、その関係が良くないものだと分かっていても、暴言を吐かれたり暴力を受けていたとしても、それが普通であるかのように受け入れてしまうのがナルシスティック・アビュースの恐ろしい側面です。
実は、このラブボミングの段階でターゲットに何が起こっているのかというと、彼らの過剰なアプローチによって大量のドーパミンが分泌されるんですね。
 
この時、ターゲットはまるで夢のような魅力的な状況が続き、相手は幸福感に包まれるような気分になります。
しかし、忘れてはいけないのは彼らが見せる愛情はその人をコントロールするためのもので、油断させた瞬間に本格的な虐待行為を開始し、こちらの自尊心を侵害してきます。
 
ナルシストは共感力がなく、相手に対する深い感情を持てないので、彼らの愛情は自分を満たすためのものであり、マニピュレーションと呼ばれる一種の洗脳なのです。
 
ナルシストの心理的操作のテクニックなど、ナルシストに関する知識をまとめた電子書籍も販売しているので、ぜひ良かったら読んでみてくださいね。
ビデオガイドでは、ナルシストと関わらないといけない時の対処法や秘訣を分かりやすく動画でご紹介しています。
 
④向上心や自己改善力などのポジティブな感情
 
彼らは自尊心が低いわりに自己重要感とプライドが高く、自分自身を過大評価しがちです。
ですが、間違いを認めたり「もっと良くなろう。努力しよう」「自分のここがダメだから直していこう」と改善していく気がなく、自分の失敗やダメな部分を受け入れることはしません。
 
ナルシストはいわゆる性格で、キャラクターの一つでもあり、健全な自己愛は私たちにとって必要な要素で、ナルシシズム自体が有害だということではありません。
ナルシストって、自己改善を嫌う人たちなんですね。
 
自己愛が強いということは、どんなに口先だけでは他人のことを言おうが、結局は自分だけが可愛いんですね。
だから、パートナーや我が子にもモラハラや虐待をしたり、部下に嫌がらせをしても平気な顔をしていられる。
 
こうした無責任な行動によって、腹立たしい思いをされた方も多いと思いますが、ナルシストはそれでも時間が経てば変わると思いますか?
改善してくれると思いますか?
もし、精進して心を入れ替えてくれて自己愛的行動がなくなったらなら、その人はもしかするとナルシストの傾向が強かっただけで、真のナルシストではないのかもしれません。
 
自己愛性パーソナリティ障害は人格障害ですが、ナルシストは性格特性です。
ナルシシズムの度合いによっても、タイプによっても特徴や言動は違ってきますが、ただ一つだけ言えることは悲しい現実ですが、「ナルシストは変わらない」ということです。
 
理由は、「自分じゃなくて周りが変わってくれれば良し」という思考を持つので、他人の助言は決して受け入れられないのです。
その場では了承した素振りを見せるかもしれませんが、ナルシストは批判に弱い人たちなので、少し問題点とか直して欲しい所とか指摘したらブチギレられるんですよね。
 
これは、恥の感情に弱いからで、普通は「あ、ごめん。次から気をつけるね」と一言言えばいいもものの、ナルシストにそれはできず「そんなお前はどうやねん」「大したことないやん」「ほなもうこれからせん。あんたが全部自分でやってな」と子供のように屁理屈をこねます。
また、自制心が弱い部分もあって自身が抱える依存症を治そうとしなかったり、ターゲットである被害者に対して「カウンセリングに通うから、もう一度結婚生活やり直したい」と頭を下げて復縁を申し出たとしても、治療やセラピーを受けずに現状維持を好むナルシストも多いです。

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③自信
 
「ん?」と思われた方もいらっしゃるかなと思うんですが、実はナルシストが持っていないものは自信です。
先ほどもお伝えしましたが、彼らはプライドの高い持ち主で、非常に競争心が強く他人と比較する癖があります。
 
「でも、待って。他人と比較したらナルシストなん?」っていうことではないし、私も負けず嫌いな性格でもあり、皆さんの中にも「負けるの嫌」って方は少なくないんじゃないかなと思います。
他人と比べることがダメとかじゃなくて、ナルシストは自分と誰かを比較した時に劣等感を感じたら、攻撃してくるという点ですね。
 
例えば、アンチなんかが一番分かりやすい例だと思います。
自信がないから、人を叩くのです。
だから自信があるように見せる人を見つけては悪口を言ったりして攻撃します。
 
自信がある人はわざわざ人に自分が衰えている部分を投影し、怒りや悲しみをぶつけることはしませんよね。
自信がない人は自分よりも優秀だと思う人に遭遇したら、まず同じ位置まで下げるために粗探しします。
 
「そんなこともできないなら母親失格だ」など言葉の暴力で罪悪感とネガティブなエネルギーを植えてつけてくるんですよね。
忠実でまじめな人は言われたことを全部受け入れてしまい、こうした精神的な嫌がらせが長く続くことで自分に自信をなくしてしまいます。
 
自己肯定感が下がったり、混乱を招いたりしてその原因を調べるために私のチャンネルに辿り着いた方が大半だと思いますが、つまりナルシストは自信がないからあなたを攻撃するのです。
健全な自己愛を持つ人とのマインドセットとは全く違います。
 
虐待なんかがまさにですが、「自分よりも〇〇なんて許せない」という嫉妬からパートナーや家族を傷つけますが、それも潜在的に行われることが多く、彼ら自身は無自覚な場合が多いです。
②人との繋がりや適切な距離感
 
虐待は絶対に許されない行為ですが、彼らが悲惨な行動を取るのには相手との境界線が全くないことが理由の一つとして挙げられます。
動画の冒頭でもお話しした愛着障害ですが、ナルシストは他者と適切な距離感を保つことができず、人と健全な関係を築くことが苦手です。
 
ナルシストはナルシストを集めます。
彼らの周りにはフライングモンキーといういわばナルシストに操られた人が存在し、ナルシストはこの取り巻きたちを巧みに操り利用します。
この関係というのはとても有害なものであり、それをアメリカではトキシック・リレーションシップと言いますが、例えばそのグループ内でいじめや虐待が起きているのに、フライングモンキーはその状況を無視したり、酷い場合は隠蔽しようと行動に出たりナルシストの肩を持つんですよね。
 
必死にナルシストを支えるフライングモンキーとの関係は健全なものとは言えませんし、一人の標的を集団でいじめることを目標に団結する味方は決して仲間ではありません。
フライングモンキーもナルシストも実は無責任で、今までの悪行がバレてしまったらどうするのかというと、誰かに責任をなすりつけてターゲットがいなくなった環境で新たに別のターゲットを見つけてはいじめを何度も繰り返すんですね。
 
フライングモンキーの正体は、ナルシストのイネーブラーです。
イネーブラーという役割は、イネーブリング行為をする人たちのことで、自立しようとしないナルシストの手助けをしてしまう人を心理学でイネーブラーというんですね。
 
人を支えることが悪いということではなくて、過度な甘やかしや虐待やいじめの手助け、依存症を悪化させる行為は決して良くない方向に進むということです。
話が少しそれましたが、フライングモンキーによるイネーブリングなどの心理学の知識も知っておくと、自分自身がイネーブラーにならず事前に被害に遭うことを防げると思います。
 
ナルシストとは人をコントロールする人たちです。
そして、周りにいる人たちはそれがまるで本物の愛だと錯覚してしまうほど、彼らの心理テクニックは巧妙に行われます。
 
彼らがフライングモンキーを味方につけたがる理由の一つには、自分がいじめに加わらなくてもフライングモンキーが自分のために動いてくれることで、そのいじめが成立してしまうという点です。
要するに、自分が直接ターゲットに攻撃を仕掛けなくても、取り巻きがネガティブキャンペーンとか間接的な攻撃や、仲間はずれなど受動的な攻撃をしてくれるから、自分が手を汚さなくてもターゲットに対するコントロールという目的を達成することができてしまうんです。
 
フライングモンキーにちょっと一言言っただけで信じてしまうのは、彼らがナルシストに徹底的に操られ洗脳されている状態であるのと、嘘の噂を流せばフライングモンキーがターゲットを敵対視し始め、人間関係を壊すことが可能になり、フラングモンキーという軍隊を強化させることはナルシストにとって好都合なんですね。
ただ、皆さんに知ってもらいたいことがあります。
 
それは、そんないびつな関係は本物の繋がりではなく、すごく薄っぺらい表面的な関わりでしかありません。
人の悪口で盛り上がったり、他の人たちにどう見られているか気にするばかりの人たちが寄り合った関わりは、こちらには本当にそれが強い絆で結ばれているのかなんて分かりません。
 
仲良さそうに見えたとしても、簡単に裏切りが起こったりするのがナルシストと取り巻きの関係であり、その良好な関係が続くのも最初だけで表だけなんです。
裏で何が起こっているか分からないし、フラングモンキーはナルシストに騙され操り人形になっている存在です。
 
ある意味、彼らの取り巻きもターゲットにされた人物でもあるのに変わりはありませんが、このようにナルシストは悩みを持つ人や共感力の高い人など、脆弱な人を狙っては次々といざとなった時に利用できるポジションに置いておきます。

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①幸福
 
ナルシストに与えても、与えても満たされることはありません。
欲しいものを手に入れて満足するのは一時的で、自己陶酔のエネルギーが減ってきたら幸福度が一気に下がります。
 
彼らは心から幸せを感じられず、相手の幸せを憎む嫌悪の気持ちから、傷ついた心を癒すための方法としてターゲットを傷つけます。
なぜそこまで人に攻撃するのかというと、セルフコンパッションがないからです。
 
セルフコンパッションというのは、自分に対する思いやりという意味で、これは心理学の用語です。
自分を満足させてあげるために自分自身を大切にすることができなくて、自分に甘えるために人に厳しくして、自尊心を一生懸命守ろうとします。
そのためには、他人から自己陶酔のエネルギーを補わねばなりません。
 
等身大のありのままの自分を認められず、「他者に承認されたい」という強い思いから、自己愛的行動を繰り返します。
自己愛的行動はナルシストのタイプによっても異なりますが、それが最悪の場合虐待行為に繋がるということです。
 
英語ではInsecureと言って、ナルシストはものすごく不安を抱えているんですね。
その不安をかき消すために、意地悪なことをしたり、あからさまに攻撃しなくても嫌味や皮肉で相手を困らせたり、無視やネグレクトをして精神的苦痛を与えたりして、「自分にこれだけの影響を与えられるパワーがあるんだ」ということを知り、自己陶酔的な供給をするのです。
全てはコントロールするためにです。
 
モラハラやDV、パワハラ、いじめなどの理不尽な攻撃や酷い嫌がらせを経験して、「どうして加害者が自分を傷つけてきたのか分からず、混乱している」という方は、まず
・どうやってナルシストのパーソナリティが作られたのか
・どうして自分を狙うのか
・何のために攻撃してくるのか
少し細かいところまで探って、原因を知り混乱を解く必要があります。
 
私も、ナルシストに攻撃された時は何度も同じように言い返したりして、激しい口論に発展しては泣いて、落ち込んでを繰り返していました。
今思うと本当に辛かった思い出ですが、それが何年か続いて精神的に疲れていましたし、何でいつもこうなるのか原因が分からず、「自分がおかしいんだ」と自分自身を責めていました。
 
でも、心理学を学んで気づいたんです。
あの時、私は頑張ってその人と仲良くしようと努力していたものの、根本的に合わなかったのと、一番に気づいた大きな点は、その人が何度も私を感情的にさせるような話し方で挑発してきたということ。
 
I feel like this when you do this. So I need you to stop.
「こういう風に感じるから、ほんまにやめて欲しい」と訴えても、
I didn't mean to do that. but you...
You did this. あなたがこれをしたんでしょ。
You caused this. あなたに原因がある。
You made me do this. あなたがこうさせたんでしょ。
You messed up. あなたが全部台無しにしたんでしょ。
It's your fault. あなたのせいでしょ。
What is wrong with you? あなたどうしちゃったの?
と、全て原因は私にあると毎回責められていました。
 
どんなにこっちが否定しても、どんなに事実を述べても、ナルシストは
Not me. It's you.
「私じゃなくて、あなたでしょ」と言ってきます。
 
There is nothing wrong with you.
It's not your fault.
 
あなたはおかしくないし、あなたのせいじゃない。
 
やってもいないことをやったと言われ、悪くもないのに悪者にされるのは悔しいと思います。
対処法を調べても「無視すること。なるべく関わらないこと。距離を置くこと」それくらいしか書いてなくて、どうしても付き合わないとならないナルシストにどういう風に対処していけばいいのか分からない人はたくさん居られると思います。
 
ナルシシズム、心理的操作や精神的虐待に関する知識をつけて戦ってください。
手を出されていないから虐待じゃないなんて考えないでください。
 
精神的な虐待は身体への影響を含み、深刻な問題にもかかわらず、認知度が低く状況を説明しても理解されないことが多いです。
だから、ナルシストの欲しがるエネルギーを一滴も与えず、遮断して自分を守ってください。
 
あなたが本来持っていたパワーを取り戻してください。
加害者の言ってくることを鵜呑みにせず、あなたの信念を持って、自分自身を大切にしてください。
 
あなたの心を傷つけてくる人の心を守る必要はありません。
逃げること、拒否することに罪悪感を感じなくても良いんです。
心に平穏が訪れるために、あなた自身を守ってあげてください。
 
不安になった時とか、今攻撃されて辛いみたいな時はこの動画をまた観に来てください。
今日の動画が役に立てばいいなと願っております。

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こうしたナルシストのパーソナリティを持つ人は、実際に学校や職場などどこにでもいます。
身近にナルシストに当てはまる人がいて、いじめやハラスメントを経験していたり、ネット上で嫌がらせを受けて困っていたり、どのように対処すればいいのか分からない方に向けて、こちらのメンバー限定動画で、「アンチやいじめをする人への対処法」を詳しく解説しています。
 
この動画では誹謗中傷や精神的虐待の被害に遭った時に役立つ知識をまとめてお伝えしています。参加ご希望の方はチェックしてみてくださいね!
 
ビデオガイド「ナルシストに無傷で打ち勝つ方法」
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この記事を書いた人
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中村りん

アメリカ在住のナルシスト対策解説者・自己愛性虐待リカバリーコンサルタント

自身の経験から自己愛性パーソナリティ障害(NPD)、有毒な人(トキシック・パーソン)やガスライティングに関する専門知識を現地で学び、2021年よりYouTubeで情報発信を開始。

ナルシストの虐待サイクルを初めて日本に広め、認知度の低いナルシスティック・アビュース(自己愛性虐待)への理解を深めるため活動中。

最先端のナルシスト情報を取り入れながら「目に見えない精神的虐待」や「心理的に攻撃してくる人」への対処法を解説。

同じ経験をされた方々の自尊心の回復とエンパワーメントを支援することを目指す。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg