プライドの高いナルシストが負けを認めた時に起こること|自己愛性パーソナリティ障害
今日のテーマは『ナルシストが負けを認めた時に起こること』です。
ナルシストがターゲットを失い、ターゲットが自分の元から去っていった、そして彼らが『自分の負け』だと屈辱を感じた時、また皆さんがナルシストの標的にされてしまった後、勇気を出してその関係から抜け出した時、一体何が起こるのかお話ししていきたいと思います。
ナルシストが負けを認めた時に起こること
①ガスライティング
ナルシストにタゲられた後、彼らの正体に気づいて別れを切り出したり離婚に向けて準備を始めたり、家族や友達の関係を切ろうとするとしますよね。
まず一番始めに起こる可能性が高いと考えられるのは『ガスライティング』です。
支配欲の強いナルシストはターゲットが自分から逃げるように去っていった時、焦り始めます。
■合わせて読みたい■
相手をコントロールしたいので、自分に従わないターゲットをどうにかして再び自分の支配下に置こうと必死にガスライティングを始めるんですね。
ガスライティングの種類は様々ですが、ここでお話しするガスライティングは言葉によるガスライティングになります。
ガスライティングとは心理的虐待の一種でターゲットにわざと誤った情報を伝えターゲットが自身の記憶や知覚、正気を疑うように仕向ける手法です。
(例)どうして距離を取りたいか、別れたいのか理由を伝える
↓
『ちょっと言ってることがわからない』
『そんなことしてない。勘違いじゃない?』
『それはあなたの思い込みでしょ』
『ただの被害妄想』
『それはあなたがこうしたから、あなたのせいでしょ』
責任転嫁をするためにガスライティングを使用するとされています。
②妨害
または『妨害する』ということも考えられます。
例えばターゲットに新しい彼氏や彼女、友達や親しい人が出来たら『あの人の言うことは聞かない方がいいよ』『あの人あなたのこと悪く言ってたよ』と意図的に揉め事を起こそうとしたり、ターゲットと第三者の関係を無理矢理壊そうとします。
これもガスライティングの一種で、事実ではないことをあたかも事実であるようにターゲットに伝えて、ターゲットの感情をコントロールします。
スポンサーリンク
③フーバリング
こういった行為や発言は『ガスライティングという心理学で研究されたもの』だという知識をつけ、ターゲットが彼らをブロックしたりその関係から徐々にフェードアウトしたり対策を取り始めるとしますよね。
『もうこれ以上ナルシストのモラハラに耐えたくない!支配されたくない』という思いで、毒親から解放されるために家を出たり、ナルシストの旦那さんや奥さんから逃げるために離婚を切り出すとします。
その時高い確率で起こるのが『フーバリング』です。
職場だと同僚、家族だと子供や親戚、友人関係だと共通の友達など周りにいる人たちを使って、再びターゲットとの関係を再開するために接触を試みようとすることが多いです。
この周囲にいる人たちを『フライングモンキー』というんですが、ターゲットと連絡が取れない場合はこのフライングモンキーという存在を使って、ターゲットにモラハラなど嫌がらせ行為を継続する可能性があります。
例えば離婚調停中のケースだと、相手方の弁護士がフライングモンキーとなりナルシストをサポートするという形になるかと思います。
今日この記事で一番お伝えしたいことはナルシストは『自分が負けた』と感じた時、このフーバリングというものを行なって、ターゲットを再び自分の元に戻そうと必死にガスライティングや妨害をする訳なんですね。
ターゲットが引っ越したとしても、『戻りたくない』と主張したとしても彼らはフーバリングをして、ターゲットに執着します。
ここで気をつけることは『これ以上ナルシストのモラハラを受け入れない』『もうナルシストのサンドバッグになりたくない』と感じているのであれば、強い意思を持ってフーバリングに対応することだと思います。
相手の思う壺にならないように、家族とか友達に協力してもらってフーバリングに対処することが肝心だと思いますし、共依存から抜け出すにはこのフーバリングというものが存在することと、どのように対策すればいいのか知識をつけることは、モラハラのサイクルから脱出するのにものすごく重要なことです。
どうしてここまでナルシストがターゲットに執着しやすいのかというと、ターゲットは今まで心理的なサンドバッグになってくれていた、そして自分のストレスの捌け口になってくれていたからなんですね。
そのお気に入りの存在が自分の元からいなくなるということは、彼らにとって耐え難いことです。
このフーバリング期間に入った時、全部引っくるめてこれは過去に起こったことだと自分自身でしっかり認識して、前に進み出しますよね。
連絡も無視します。LINEも既読すらしません。むしろブロックします。
家も引っ越してどこにいるか分からない状態にします。
フライングモンキーもまとめて切ってしまいます。
ナルシストは接触もできない。ターゲットを全くコントロールできない状態になります。
そうなると彼らは『自分の負けなんだ』と感じ始めます。
スポンサーリンク
④自己陶酔的な供給が不足する
自分の負けを認めないといけないようになったナルシストの自己陶酔はどんどん減っていきます。
この自己陶酔のメカニズムというのは、彼らの心の中にタンクのようなものがあると考えてもらえると分かりやすいかと思います。
ナルシストは自己価値の感覚がありません。
自己陶酔のタンクが不足してくると、フーバリングやモラハラ行為を始めるとされているんですが、モラハラが行われていた時は『皆さんがナルシストに自己陶酔を与えていた』ということになります。
ナルシスト対策で最も大事なことは、自己陶酔を一切与えないことで、自分自身が自己陶酔的な供給源にならないということなんですね。
ただ自己陶酔的な供給源になってしまうということは、決して『精神的に弱いから』という理由ではありません。
自己陶酔的な供給源にされてしまう多くの原因は、ターゲットがエンパス体質であるということが言えます。
エンパスについてはこちらの記事で特徴を詳しく解説しているので、是非皆さんにも自分に当てはまらないかなとチェックしてもらいたいんですが、エンパスであることは素晴らしいことです。
■合わせて読みたい■
エンパスは共感力が高いだけでなく、思いやりを持った心の優しい持ち主なんですね。
ナルシストは自分に備わっていないものを持っている人を妬みます。
要するに『自分には価値がある』とありのままの自分を受け入れて、自分自身の価値を見出したり自信を持って前に進んでいる人を嫌います。
なので、ナルシストにタゲられてしまったという方は、とにかく自分のペースでゆっくり前に進むことです。
被害を受けた後の回復とエンパワーメント
それをエンパワーメントと言って、このチャンネルでは『ナルシストからの被害にあって心が傷ついてしまった』という方たちに向けて、『回復とエンパワーメント』を目標に情報発信しているんですけれども、このエンパワーメントは簡単に言えば『自力で力をつける』ということを意味します。
ナルシストに下げられてしまった自尊心をしっかりと自分でケアしてあげて、彼らに奪われたパワーを再び取り戻すということは無敵だと思っています。
スポンサーリンク
エンパワーメントさえ身につけてしまえば、ナルシストに狙われる可能性は一段と減ります。
自律性が養われるので、ナルシストに心をコントロールされることはありませんし、自分を持つことができます。
今まで断れなかったこともしっかり『ごめんなさい。できません』と伝えることもできます。
虐待を受けた後っていうのは自尊心が低下してメンタルが落ちている状態ですが、精神的虐待を乗り越えてエンパワーメントを身につけた状態っていうのは、本当に強いし以前よりももっと強いメンタルが鍛えられた状態なんですね。
フーバリングをされても、フライングモンキーを使ってきても、モラハラが継続されてても、ガスライティングをされても全く動じないということは、前に進んでナルシストの手の届かない場所にいるということになります。
プライドが高く負けず嫌いなナルシストにとって勝ち負けが全てですので、負けることを非常に恐れます。
負けるのが好きな人はひょっとするといないかもしれませんが、ナルシストは勝つためにはどんな手だって使います。
こういった状況で彼らが使う戦略を把握して、モラハラに立ち向かう、そしてその自分にとって有害な関係を終わらせるために扉を閉めることが大切だと思います。
私の場合、悪性ナルシストに人生をめちゃくちゃにされてエネルギーをとことん吸い付くされたという過去がありますが、今は本当にどうでもいいし、ナルシストに会いたくもないし話したくもないし、名前すら口にすることはないし頭の中で考えすらしないし、本当に心からどうでもいいと思っているんですね。
なので、もし最近ナルシストとの関係を絶って回復したい、共依存から抜け出して幸せになりたいという方は、このマインドセットを身につけると精神的に本当に楽になるので、是非自分の中でゴールを決めて、その負のサイクルから抜け出して欲しいなと思いますし、応援しています。
メンバー限定動画では『共依存から抜け出す方法』について話しています。
▼興味のある方は、ぜひメンバーに参加してご覧になってください♪
メンバーシップの登録はこちら
【RinNakamuraDesign】
私がデザインしているレディース服はこちらからご購入いただけます
【チャンネル支援】
チャンネル運営をサポートするために撮影・編集機材を提供したい方、
プレゼントしたいという方はこちらからお願いいたします!
この記事を書いた人
中村りん
渡米後、悪性ナルシスト(Malignant Narcissist)によるモラルハラスメント体験をきっかけにナルシシズムやパーソナリティ障害を知る。アメリカの自己愛性パーソナリティ障害(NPD)に関する研究から得た知識を集め、同じ境遇の方に向けて『目に見えない精神的虐待』や『有害な人(Toxic person)』への対策を解説。
【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg【Twitter】https://twitter.com/RinNakamura999