中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

【閲覧注意】ナルシストは人を愛することができるのか?|自己愛性パーソナリティ障害

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皆さん、こんにちは。中村りんです。

今日は、「ナルシストは人を愛することができるのか?」というお話しをします。
私がどうして自己愛性パーソナリティという性格を持つナルシストと呼ばれる人について詳しくお話しするのかというと、今ナルシストとの人間関係で悩んでいる方に、それが心理的な虐待に該当するということに気づいて欲しいからです。

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ナルシストは人を愛することができるのか?

 
結論から申しますと、ナルシストは人を愛することができません。
ナルシストとは自分のことしか愛せない人です。
 
もちろん彼らと家族や恋愛関係にいる場合、「彼らに愛される事を期待してしまう自分がいて辛い」という思いをされている方も多いと思います。
親や人生のパートナー、我が子、大切な友達がナルシストだと、「この人は初めから自分のことを愛してくれていなかったんだ」という現実に直面する事は非常に苦難であります。
 
ただその苦しい気持ちから解放されるためには、彼らがこちらに与えられるものと与えられないものを私たちは理解して、今自分がいる状況と向き合ったりすることが大切なんですね。
ですが、このお話を始める前にとっても重要なことをお伝えしたいのです。
 
それはナルシストの振る舞いは、決してあなたのせいではないということ。
そして、あなたは自分自身を責める必要はありません。
 
ナルシストの心理的虐待を経験すると、99.9%の被害者が「自分が悪かったんや」と自分を責め罪悪感を抱える傾向があります。
しかし、忘れてはいけないのはナルシストが他者をどのように扱うかは、あなたの今までの行動には一切関与していないのです。
 
ナルシストは、他者から搾取する人たちです。
自分の立場、精神、自尊心を守るために、気分的に気持ちよくなりたいがために、相手から欲しいものは何でも奪うのです。
 
他者からあらゆるものを搾取する人たちを心理学ではテイカーと言います。
もしテイカーと関わりを持ってしまった時は、あらゆるレッドフラッグと呼ばれる危険サインに気づくようになります。
 
こうした人から奪うテイカーや、周囲の人間を巧みに操作するマニピュレータと呼ばれる人たちは、嘘をついたりして、操ることに長けています。
なので、ターゲットにされた被害者は、加害者との関係に依存し、後に共依存という問題を抱えてしまいます。
 
共依存の問題は私たちの日常生活の中で、いろんな関係内で起こるもので、かなり複雑です。
というのも、加害者側が被害者をうまく心理的に操作し、被害者に飴と鞭、つまり愛情と不安や罪悪感。
これを交互に行い依存状態へ持っていきます。
 
ナルシストがどのようにターゲットを心理的に操り、洗脳するのか知ることはとても大切です。
付き合ってすぐなど、このレッドフラッグに早ければ早いほど気付くのが良いですし、出来るだけ早い段階で「この人の性格なんか変…」と彼らの性格の異常さに気づけるとその関係から抜け出しやすくなります。
 
こちらの電子書籍とビデオガイドでもナルシストの虐待のサイクルや、ナルシストの虐待から回復するための心のケア方法など有益な情報をお届けしているので、どうしても関わらないといけない時のナルシストへの対処法を知りたい方は、是非概要欄のリンクからチェックしてみてくださいね。
 

ナルシストについて知識を身につけることが重要

 
話を元に戻しますが、ナルシストとの関係で陥りやすい共依存について深い理解を得ることは重要だと思います。
自己愛性パーソナリティ障害を患っている人に限らず、ナルシストの傾向が強い人と結婚している、一緒に暮らしている、働いている、同じコミュニティに所属しているなど、彼らとの人間関係において、なるべく自分自身の心の安全を守るためにこうしたナルシストの知識を持っておくこと自体がとっておきの対策となるからです。
 
彼らと別居したり、離婚したり、所属しているグループを抜けたり、退職したりできなかったとしても、ナルシストの虐待に関する知識を身につけ、自分自身が抱える過去の傷を癒し、成長に繋げることは可能です。
 
自己愛性パーソナリティについて理解を深めていくと、4段階ある虐待のサイクルが存在することに気づき始めるでしょう。

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ラブボミングから始まるナルシストの虐待のサイクル

 
ナルシストの虐待サイクルは通常、以下の4つの段階から成り立っていますが、これらの段階が特定の期間に起こるとは限りません。
各段階は数日から数週間、数ヶ月、あるいは数年にわたって発生する可能性があります。
 
そのため、一つの段階が長期間にわたって続くこともあり、または急速に終わり、次の段階に進むこともあります。
 
ナルシストの虐待のサイクル(The Narcissistic Abuse Cycle)
第一段階 ラブボミング(Love bombing)
第二段階 脱価値化(Devaluing)
第三段階 廃棄と別れ(Discarding)
第四段階 フーバリング(Hoovering)
 
第一段階: ラブボミング (Love Bombing)
この段階では、ナルシストは相手に対して過度な愛情や注目を示します。
相手との依存関係を築くために積極的で魅力的な一面を見せるので、この時ターゲットは「私はこの人に大切にされているんだ」と感じさせられます。
 
第二段階: 脱価値化 (Devaluing)
ラブボミングが成功すると、ナルシストは段階的に相手を軽視し始めます。
ターゲットに対する批判や非難を行うことで、相手の自尊心や自己価値感が徐々に崩れていきます。
 
第三段階: 廃棄と別れ (Discarding)
脱価値化が進むと、ナルシストはその関係を冷淡なものにし、相手を見捨てたりします。
これは急な別れや、冷たい態度、廃棄する行為を含むことがあり、ターゲットは深い失望や痛みを経験することが多いです。
 
第四段階: フーバリング (Hoovering)
ナルシストは、廃棄した相手を引き寄せようとし、彼らが一度離れたターゲットに復縁を迫る行為を、アメリカの心理学ではフーバリングと言います。
ターゲットに対して再び愛情や注意を向け、「もう一度やり直そう」「今までのこと許して欲しい」と謝罪することがありますが、これは実際一時的なもので、サイクルが再び始まる可能性が高いです。

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このサイクルは厳密に順番に沿わないこともあり、一部の段階を飛ばしたり、断片的に発生することもあるんですね。
ナルシストの行動は予測不可能で複雑であるため、関係の状態やナルシストの心理的状態によって変動することがあります。
 
このサイクルを見てみると、ナルシストの人に対する愛情は非常に表面的で、偽りなのが分かりますよね。
ターゲットはその関係内で想像を絶するほどの我慢を何度も繰り返し、加害者であるナルシストが謝罪やフーバリングをするたびに、「相手を許す」といった負のサイクルを継続するのです。
 
また、辛い状況がずっと続くとは限らず、ナルシストの愛情表現であるラブボミングによって、ターゲットが加害者から離れにくい状況が作られてしまいます。
ほとんどのターゲットは、「付き合いたての頃は優しかったのに」「付き合っている時はどこか違和感を感じていたんだけど…」「自分がサポートしてあげることで、いつか心を入れ替えてくれるかもしれない」「それは過去のことだから、これから私のために頑張ってくれるはず」と強い期待を抱き、フーバリングと呼ばれる心理的テクニックの罠に引っかかってしまう結果となるのです。
 
フーバリングを含め、ナルシストが見せる愛情は、表面上は真の愛情のように見えますが、その根底にはコントロールという動機が潜んでいます。
ラブボミングは、相手を虐待のサイクルに再度引き込むための手段として用いられるコントロールの戦術であり、残念ながら真の深い感情に基づくものではありません。
 
脱価値化の段階においてもそうですが、もし彼らが相手を心の底から愛していたのであれば、相手の人格を否定し、精神的に傷つけたり、暴力を振るってターゲットの人間性を低く見積もることはしません。
これらのナルシストの行動はコントロールが目的であり、彼らが優越感や自己陶酔というエネルギーを得て、自尊心のバランスを保つことが本来の目的です。
 
そして、フーバリングもまたコントロール欲求からくるもので、フーバリングによって復縁を成功したとしても、その関係は不安定なものでなる可能性が高く、悲しいですが、彼らの純粋な気持ちから来る愛情や尊重ではないのです。
ナルシストが相手をコントロールしたい時は、相手から何かを求めている時です。
 
彼らが言う「会えなくて恋しい」のは、ターゲットに会えなくて恋しいのではなく、ターゲットが与えてくれていた自己陶酔が恋しい。
「会えなくて寂しい」のも、ターゲットに会えないから寂しいのではありません。
 
ターゲットがくれていた注目や賞賛、いじめや嫌がらせから得られる快感、優越感などのナルシスティック・サプライ(自己陶酔)が得られないから寂しいのです。
ナルシストに相手の気持ちに寄り添ったり、気に掛けることは不可能です。
 
気にかけているふりをして、演じ、偽ることはできたとしても、心から相手のためを思いやる気持ちを持ち合わせていません。
「大変やったんやね。あれから大丈夫やった?心配してたよ」と気にかけているふりはできるため、「私のこと心配してくれるなんて、この人ほんま良い人やな」「私この人に大切にされてる」と感じることがあるかもしれません。

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こうしたナルシストの心理を理解し、受け止めることは辛いことですし、普通に傷つきます。
だけど、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人、あるいはナルシストの傾向がある人は歪んだ自己愛を持つこと。
 
そして、彼らは他者を愛せず、自分しか愛せないことを私たちは理解する必要があります。
ナルシストは巧妙なマニピュレーションをして、ターゲットを虐待のサイクルに巻き込んだり、試し行動をして心理的コントロールをして、ターゲットの感情を弄んだりします。
 
ナルシストは脆弱な人を狙うので、彼らのマニピュレーションの一つであるラブボミングは、ターゲットからすると本物の愛情のように感じてしまいがちです。
ラブボミングは日本語に訳すと「愛の爆弾」で、彼らはターゲットに対し、引っ切り無しに猛アプローチするんですね。
 
この手法では、言葉巧みに操り、お世辞を使い、相手との距離を縮めます。
プレゼントや旅行などを通じて、相手に対して特別な存在だと感じさせ、ターゲットの心を掴もうとします。
 
ナルシストのラブボミングは、まるで本物の愛情のように感じられるように仕組まれていますし、彼らの言葉や態度はターゲットにとって心地よく、その人が求めていた愛情や理解を与えてくれるような印象を与えます。
これにより、ターゲットはナルシストにとって都合の良い存在にされてしまいやすく、関係が進展するにつれてますますコントロールされやすくなるんですね。
 
しかし、これらの愛情表現は本物ではなく、コントロールと支配を目的とした手段に過ぎません。
ナルシスト自身は、無自覚で嘘をついたり「マニピュレーションを使って、こいつを操ってやろう」と計画しているわけではありません。
 
ですが、サイコパスやナルシストは計算高いパーソナリティを持つとされ、人を利用価値で品定めします。
自分の利益のために、利用できそうな人には猫を被り、本性を隠して大人しそうに見せます。
 
カリスマ性とコミュニケーション力を上手く活用して、利用価値のある人との人間関係を大切にし、その人を利用します。
しかし、「この人には値打ちがない」と感じたら第三段階の廃棄と別れを行い、容赦無く切り捨てたりするのです。
 
過度な愛情表現を見せるラブボミングでは、そんな虐待的な一面を上手に隠してターゲットに近づくでしょう。
偽りの姿で自分を誇大に見せ、仮面を被り、誠実で、思いやりがあり、愛情深い一面を見せつけます。
 
でも、それは他人を欺くための嘘の姿。
表面上は暖かく感じる一方で、その背後には冷酷で虐待的な本質が潜んでいます。
 
彼らの行動は主に自分の欲望や支配欲を満たすためにあり、他者を欺くことが手段として使われています。
ナルシストやサイコパスは冷酷であると同時に非常に虐待的であり、どちらのパーソナリティも相手を徐々に精神的に疲弊させることでコントロールを強めていくんですね。
 
特に、過去にトラウマがある人や悩みを抱えている脆弱な人たちを標的にし、その心を侵略することで、相手を弱体化させ、自分の支配下に置こうとします。
支配的かつ自己中心的な性格は、ナルシストの行動の基盤となっているのです。
 
相手の感情やニーズなんかよりも、彼らの自分自身の欲望を満たすために必死です。
つまり、ラブボミングは目的を達成するための計算された過程です。
 
具体的に言うと、お金や地位、家、ステータスを手に入れたり、「こんな自分になりたい」と自分の理想を追い求めるために、ターゲットを道具にし依存感を植え付けて上手く利用します。
ナルシストにとって、他者を操らないといけない理由。
 
それは、優越感に浸る必要があるのと、自己満足の追求です。
ターゲットは常にナルシストの都合に合わせざるを得なくなり、彼らとの距離が近づくにつれて独裁的な関係が作られてしまう結果となります。
 
このような関係をアメリカの心理学では、トキシック・リレーションシップ(Toxic relationship)と呼ばれ、かなり破滅的で、ターゲットにとって深刻な心理的、及び身体的影響を及ぼす可能性が高まります。
特に、このトキシック・リレーションシップが危険なのは、虐待者は表では良心的な人を演じ、裏ではターゲットをコントロールして、精神的に傷つける。
 
それに加えて、虐待の被害者は自分自身に問題があり、「私がおかしいのかもしれない」と自責思考に陥ってしまう点です。
そして、もう一つの点は虐待のサイクルが繰り返されることで、ラブボミングの段階を迎える度にふり出しに戻ってしまいます。
 
こうしたタイプの虐待が長期間続くと、ターゲットは自分を見失ってしまったり、精神的に疲弊したり、自己価値感を失うだけでなく、身体的な不調を引き起こしたりなど、深刻な苦悩に直面することがあります。
私はナルシシズムという毒から解放されるべき人たちに、この闇の中から抜け出して欲しいと思います。
 
冒頭でもお話ししたように、まずはナルシスティック・アビュースという虐待に気づくこと、ナルシストの危険サインであるレッドフラッグを見落とさないこと、自己愛性パーソナリティ障害への理解を深めること。
そして、ナルシスト対策を学び、有毒な関係から解放されることが重要です。
 
このブログが少しでも役に立てればと思います。

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こちらの動画では、メンバー会員の方へ『仕返す代わりに⚪︎⚪︎して!ナルシストへの究極の復讐』にというテーマで、恨みを解消する方法を解説しています。
 
この動画を観てくださったメンバー会員さんからは、
「とてもタイムリーな欲しい内容でした。」
「やっと、どーでもいいと思えるようになってきました。スルーして、ナルシストとは関係なく幸せに自分の人生を歩むことなんだなと実感してきています。何度も動画を見ながら学んで前を向いていきます!」
という声が届いています。
 
当チャンネルのメンバーシップでは、今日の動画でご紹介したようなナルシストに対処するために必要なスキルから、傷つけられた自尊心を回復するためのメンタル強化の方法を公開しています。
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この記事を書いた人
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中村りん

アメリカ在住のナルシスト対策解説者・自己愛性虐待リカバリーコンサルタント

自身の経験から自己愛性パーソナリティ障害(NPD)、有毒な人(トキシック・パーソン)やガスライティングに関する専門知識を現地で学び、2021年よりYouTubeで情報発信を開始。

日本でまだ知られていないナルシスティック・アビュース(自己愛性虐待)の認知度や理解を高めるため活動中。

最先端のナルシスト情報を取り入れながら「目に見えない精神的虐待」や「心理的に攻撃してくる人」への対処法を解説。

同じ経験をされた方々の自尊心の回復とエンパワーメントを支援することを目指す。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg