中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

【毒親】自己愛が強い母親の特徴TOP10|自己愛性パーソナリティ障害

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【毒親】自己愛が強い母親の特徴TOP10|自己愛性パーソナリティ障害

 
今日は『自己愛の強い母親の特徴』というテーマで、ナルシストの母親にはどんな特徴があるのか見ていきたいと思います。
 
自己愛性パーソナリティ障害を診断するという意図ではなく、歪んだ自己愛を持つナルシスト傾向のある母親のサインをご紹介します。

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自己愛の強い母親の特徴

 
海外の研究では、人口の2〜16%が自己愛の強いナルシストであるとされています。
 
『自己愛が強い』と言っても、単純に自信に満ち溢れていて自分が大好きというわけではありません。
 
心理学で言われるナルシストは『自分は特別な存在である』と思い込み、自己の評価に敏感なので周りからどう見られているのか非常に気にする傾向があります。
 
では、ナルシストが母親だったらどんな特徴があるのか今から解説していきます。
 
ちなみに余談ですが、ナルシストでなくても毒親化します。
 
例えば、共感性が低く、罪悪感を感じないパーソナリティを持つソシオパスやサイコパス、ドラマチックと言われるボーダーラインなども毒親になることが多いです。
 
これらのパーソナリティについても今後リクエストが多ければ、追々別の記事で解説したいと思いますが、今回は『自己愛の強いナルシストの母親』にフォーカスして、お話ししていきたいと思います。
①子供を承認欲求を満たすための道具のように扱う
 
アメリカでよく言われるのは、ナルシストの母親は『我が子を自分のトロフィーやお人形のように扱う』という言葉で例えられることが多いです。
 
彼女たちは、子を自分自身の延長線上にあるものだと考えます。
 
他の人たちの自分に対する評価を過剰に反応するナルシストは、子供の存在そのものを心から愛するのではなく、『母親である自分』が周囲にどう見られているかを気にするんですね。
 
彼らはプライドが高く、恥の感情に敏感です。
 
子供が自分の理想通りになって期待に応えてくれていれば良い子であり、思い通りになってくれないなら悪い子と評価します。
 
過度に期待することで子供にプレッシャーを与え、親の理想を無理矢理押し付けていることで、子の自己肯定感を下げていることには気にもかけません。
 
ナルシストの母親にとって大切なのは、我が子がいかに優秀であるかです。子がどう感じているか、どうしたいかよりも自己愛が勝つため、子供の意見を平気で無視します。
 
彼らにどれだけ尽くしても、良い子を演じてもナルシストの親は決して満足しません。常に子に完璧を求め、『エゴ』という穴の空いた風船を子供に膨らまさせて、精神を保とうとするわけです。

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②支配したがる
 
ナルシストは支配的です。子供の意見を聞き、気持ちを尊重して子供の意思を優先的に考えるのではなく、『あなたはこうしないといけない』と彼らの欲望を満たすための言動をします。
 
子供の進路や交友関係まで口出し、子供に対して干渉しすぎるの親は、親のアドバイスに従わせ、子に選択肢すら与えません。
 
ナルシストの母親は、子供の好みの服よりも自分が好む服を着させたり、子供が好きなものを否定します。
 
他にも『あの子とは遊んじゃダメ』と人間関係を勝手に決めたり、子を思ってのアドバイスではなく親の考えを頭ごなしにぶつけて、親の言いなりにさせるんですよね。
 
自己愛の強い親は罪悪感など恥の感情を感じさせて、子供を心理的に操作します。例えば親が決めた基準を満たせなかった場合、ナルシストは必要以上に責め立てて『ダメな子』とレッテルを貼ります。
 
怒りを使って感情をコントロールしたり、子供に罪の意識を持たせて言いなりにさせます。
 
『毒になる親』の著者であるスーザン・フォワード氏は毒親はFear,Obligation,Guilt (恐怖心、義務感、罪悪感)の3つを使って、自分の思い通りにコントロールしようとすると仰っています。
 
『パパ/ママのこと大好きなら〇〇出来るよね?』
『私のために〇〇してくれないなら、皆んなに言うからね』
『〇〇してくれないってことは、私のことどうでもいいんだね』
 
など言いながら恐怖心、義務感、罪悪感を煽って子供を意のままに動かそうとするわけです。
③ガスライティングをする
 
自己愛の強い母親はガスライティングという心理的虐待を行うことが非常に多いです。ガスライティングにも様々な方法がありますが、よく家庭内で使われるのは言葉によるガスライティングなんですね。
 
ガスライティングをするガスライターは、罪悪感を感じさせるために『あなたのせいでこんなことになったのよ。どうしてくれるの?』といった発言をすることもあります。
 
デリカシーのない発言をして傷つけた後『冗談』と言ったり、子供がその発言に少し反応すると『気にしすぎ』『あなたって本当敏感だよね』『大袈裟だな』と言って、子供の感情をコントロールします。
 
他にもガスライティングの例を挙げると子供が誤解するような言い方で事実ではないことを話したり、嘘をついて騙そうとするなどもガスライティングに該当します。
④被害者意識が強い
 
そんなナルシストの母親は被害者意識が強く、『産んであげたのに。もっと親に感謝するべきだ』『私ばっかり』『私の方が』ととにかく、夫や子供と自分自身を比べ、何かと競おうとします。
 
ナルシストは特権意識が強いので、どちらが優位にいるか、どちらが優れているか確かめようとする言動を取ることが多いです。
 
カバートナルシストと呼ばれる隠れ自己愛を持つタイプは、同情と注目を集めるために不満をぶつけます。理由は自分が主役でいたいし、いつも悲劇のヒロインになろうします。
⑤条件付きの愛を与える
 
ナルシストは『〇〇だったら愛してあげる。〇〇だったら褒めてあげる。〇〇だったら認めてあげる』と、条件をつけて、条件と引き換えに愛を与えます。
 
ただこれは『〇〇ちゃん、お手伝いしてくれてママ嬉しい、ありがとう』と褒めるのではなくて、ナルシストの母親は子供がある条件を満たした時のみ愛情を与えます。
 
要するに、子供の存在そのものを愛しているのではなく、子供が自分の理想通りでいてくれて、エゴを与えて満足させてくれるなら愛情を注ぐわけです。
 
無条件に子を愛せないナルシストは、我が子を簡単に裏切ったり、不安にさせたり罪悪感を感じさせて心理的にコントロールします。
 
またナルシストの親に育てられた方は、他の兄弟だけ気に入られて不公平に感じた経験をした方は少なくないのではないでしょうか。
 
条件付きの愛情を与えるナルシストの親は、兄弟間でえこひいきし、家庭内でスケープゴートとゴールデンチャイルドを作ります。
 
スケープゴートはアダルトチルドレンの一種で、『生贄』という意味が含まれます。スケープゴートは自分のせいじゃないのに悪者にされたり、家族が抱える問題や責任を負ったりなど犠牲を払わざるを得ない役割になってしまいます。
 
反対にゴールデンチャイルドは、ナルシストのお気に入りの存在です。悪いことをしても大して叱られなかったり、良いものを与えられたりいつも味方してもらえたりなど、ナルシストの親は子によって態度をあからさまに変えるんですね。
 
他にも兄弟間で比較したり、かなり極端な例ですが『あの子はすごいのに、何であなたはこんな簡単なことも出来ないの?』と言って子供の自己肯定感を下げる発言を日常的に繰り返します。

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⑥共感力が低い
 
ナルシストはそもそも共感性が非常に低いです。ですので子供の気持ちに寄り添ったり、子供が辛い時その痛みを分かってあげようとすることができません。
 
我が子に関心を示さないことも多く、子育てを放棄したり、他の兄弟と同じように平等に接することが苦手です。
 
子供が苦しい思いをしていたら、心配したり気にかけるのがナルシストではない健全な親ですよね。
 
ですが、ナルシストの場合は思いやりがなく冷淡で、『大袈裟だ』『大したことない』と子供に無関心です。
 
こういった共感力の欠如が、いつか虐待やネグレクトに発展し、状況が悪化するケースも珍しくありません。
⑦ネグレクト
 
よくニュースで見かける『幼い子供を留守番させて、母親が彼氏に会いに行く』『我が子を施設に預けて、彼氏と新しい生活を始める』といった行動が、非常に分かりやすいナルシスティックな(自己愛的)行動の具体的な例かと思います。
 
彼らは子供よりも、自分自身の欲望の方が買ってしまうため平気でこういった身勝手極まりない無責任な言動が取れるわけです。
 
ネグレクトは虐待の一種でもありますし物理的にだけでなく、感情的なネグレクトが起こることもあります。
 
例えば、子供の意見を無視して彼らにとって都合の悪いことを言わせないように、子供を黙らせたりします。
 
ナルシストは自分が一番で、自分が全て正しいと思い込んでいます。ですので、明らかに子供が正しかったとしても『お前は間違っている。どうして言うことが聞けないんだ』と怒鳴りつけて、子を支配しようとするんですよね。
 
毒親による心理コントロールを何年も受けた子供は、『意見しちゃダメなんだ』『自分の意見は聞くに値しないんだ』『自分って価値がないんだ』とまで思ってしまいます。子供は親に聞いてもらいたいし、認めてもらいたいし、大切にされたいわけです。
 
毒親は子供が必要な愛情を与えず、愛の形も非常に歪んでいることがあります。
⑧自己中心的
 
自己愛が強いということは、自分が中心で自分が特別で、自分が一番でいないといけないということです。
 
代表的なナルシストの行動のうちの一つは、相手の話を聞かないことです。
 
会話していても『お母さんの方が‥』と比較したり、いつの間にか自分の話題にすり替えていたりすることもあります。
 
口癖は『自分は悪くない』『私のせいじゃない』で、いつも彼女自身の失敗を人のせいにします。
⑨外面がいい
 
自己愛の強い母親は第一印象も良く、外面がいいです。自分より立場が上の人にはとても感じ良く接して、家庭内では虐待的という二面性の性格をしています。
 
ナルシストの親は世間体を気にする傾向があります。『完璧な親である』というイメージを崩さないように、必死に人前では子煩悩を演じます。
 
実際には『母親である自分』に自己陶酔し、他の親と競走したり、『自分はこれだけ頑張っているんだ』と認められ、承認欲求を満たすために見栄を張って『うちの子はすごい』と自慢する目的で周囲に見せつけます。

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⑩共依存関係にいる
 
ナルシストの親は、子離れできず子供に依存していることがほとんどなんですよね。必要以上に世話をし、最終的に親の過保護・過干渉が原因で子供の成長や自立を妨げる結果になります。
 
健康的な自己愛を持つ親は、子供が成長することに喜びを感じ、子供が巣立っていくことを誇らしく感じます。
 
出来るだけ早く一人前になって、自立できるように『こうすればいいよ』と、子供の知恵がつくようにアドバイスして教えたりしますよね。
 
ナルシストの親は子供に依存しやすいため、『あなたがいないとダメ』『私にはあなたが必要なの』と本気で言ったりします。
 
過干渉の親は子供の自立を奪ってしまい、将来親がいないと何もできない状態になる可能性大です。
 
子供をサポートするとか支えるということでなく、ナルシストの親の場合、親が子離れできていない状態にあります。表面上は仲の良い親子に見えるかもしれません。
 
ただ実際には親と子の間に境界線はなく、距離感がバグっているわけなんですね。
 
境界線の問題など物理的だけでなく、心理的にも精神的にも適切な距離感が保てず、自己愛の強い母親に育てられるとアダルトチルドレンになってしまう可能性が高いです。
 
アダルトチルドレンとは、幼少期の家庭環境が原因で大人になってからもトラウマを抱えたり、生きづらさを感じたりしている人たちを指します。
 
親の期待に添うような生き方に縛られると、完璧主義になってしまったり、良い子を演じてきたことで『本当の自分って何なんだろう』『どうしてありのままの自分を愛してもらえなかったんだろう』と心にモヤモヤや不安を抱えてしまうんですよね。
 
『ナルシストの支配から解放されて、トラウマを克服したい』『心の傷を癒したい』という方に向けて、こちらの動画をオススメします。
 
自己愛の強い毒親に悩んでいる方へ向けて、今すぐできる7つの回復方法をまとめています。

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この記事を書いた人
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中村りん

渡米後、悪性ナルシスト(Malignant Narcissist)によるモラルハラスメント体験をきっかけにアメリカのナルシシズムに関する知識を得て、2021年情報発信するためYouTubeを開始。日本でまだ知られていない自己愛性虐待や、ガスライティングへの認知度と理解を高めるために活動中。同じ境遇の方の自尊心の回復とエンパワーメントに向けて『目に見えない精神的虐待』や『有毒な人(Toxic person)』への対策を解説。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg