中村りんの心理学研究所

中村りんの心理学研究所

ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

【多くの人が陥りがち】執着するナルシストの「フーバリング」の実態を大解剖!|自己愛性パーソナリティ障害

スポンサーリンク

【多くの人が陥りがち】執着するナルシストの「フーバリング」の実態を大解剖!|自己愛性パーソナリティ障害

 
このブログでは自己愛性パーソナリティ障害を持つナルシストによる心理的虐待から抜け出す方法や、自尊心を回復して自分自身を取り戻す方法などをお届けしています。多くの方にナルシシズムに関する知識を提供し、目に見えない精神的虐待について広く認知してもらう場を作っていければなと思います。
 
今日はナルシストの自己愛性虐待の中でも、とても重要なトピックである「フーバリング」についてお話しします。
 
虐待者による心理的操作や言動のパターンを理解し、ナルシストに関する知識を深めることで、人間関係において自分自身を守るための行動ができるようになります。また、被害者側が心理的虐待であることを認識し、適切な対処方法を見つけることができます。

youtu.be

 

なぜ虐待サイクルを知ることが重要なのか

 
ナルシストによる虐待サイクルを知ることは、非常に重要です。自分自身だけでなく、家族や友人、誰でも被害に遭う可能性があるからです。
 
ナルシストは非常に巧妙で、周りの人たちを自分たちの思い通りに操作しようとします。被害を受けた人から相談を受けたとしても、周囲が深い理解を示すことが難しい場合があります。
 
ナルシストによる心理的な虐待である自己愛虐待は、表面的には分かりづらく、一体どういったことがその関係内で起こっているのか、深いところまで察してあげられないこともあります。
 
それほど巧妙な手口を使うナルシストやサイコパスはガスライティングをして、ターゲットに罪悪感を感じさせ、精神的に追い詰めます。
 
実際、共依存関係に陥ると、自分が被害者だと気づくことすら困難で、自尊心が削られ、被害に気づいた頃には完全に自信を失っているケースが多いです。
 
私はこうした中で、虐待のサイクルを理解することが重要なのは、いつその有毒な関係から抜け出すことが必要なのか自分でGoサインを出せるようになったり、自分の身を守ることができるようになることが本当に大切だと思うからです。
 
また私自身も過去に同じような経験を経て、今の自分があるので、周囲に理解されにくい心理的虐待ならなおさら、しっかりと自己防衛する方法を身につけることと、その方法を学ことは生きていく上で必要だと考えています。

スポンサーリンク

①第1段階 ラブボミング(Love bombing)

 
ナルシストの虐待サイクル
(Narcissistic abuse cycle)
第1段階 ラブボミング(Love bombing)
第2段階 脱価値化(Devaluing)
第3段階 廃棄と別れ(Discarding)
第4段階 フーバリング(Hoovering)
ラブボミングは、この動画でも解説しています。
これは愛の爆弾という意味で、基本的にナルシストはターゲットを手に入れるためならどんなことだってします。
 
遠距離の場合、2時間ドライブして駆けつけることもありますし、恋愛関係でなくても大量のプレゼントを渡したり、大量のラインや手紙を送ったり、ありとあらゆる手を打ってターゲットを捕まえようとします。
 
男性のナルシストに限らず、女性のナルシストも同様に、相手に強い愛情や興味を示すことで、相手を魅了し、距離を縮めます。
 
ラブボミングは、ターゲットがナルシストに対して興味を持ち、相手の要求に従いやすくなるようにすることが目的であり、心理的操作の一つです。これは関係を築いていく一番最初の段階で起こり、健全な人との関係の違いとしては、距離の詰め方が挙げられます。
 
ナルシストでない人は、出会って間もないよく知らない相手に対して、全て自分自身を曝け出すことはありません。お互いを知っていく段階で、お互いを尊重しながら徐々に距離を詰めていくのに対して、ナルシストは「その出会いが運命である」とターゲットに思わせるような甘いセリフを並べ、耳障りの良いことをひたすら繰り返し、自分に依存させます。
 
また、彼氏/彼女と別れたばかりの人なら心が傷ついていることも多く、ナルシストに引っ掛かりやすいと言えます。
 
ラブボミングのステージは、一瞬で終わり、ナルシストは優しい姿を見せ続けることなく、次の段階に上がります。

②第2段階 脱価値化(Devaluing)

 
次に起こるのは脱価値化です。この時、ターゲットは相手を怒らせないように神経をすり減らすようになります。
 
ナルシストは子供の癇癪のように感情的になって、怒りをぶつけることもありますが、非常に多いケースは受動攻撃です。大声を出して酷い言葉で罵ったりキレてくるわけではないけど、あえて会話することを拒んだり、不機嫌な態度を取って直接ではなく、間接的に敵意を向けてくる時でもあります。
 
相手を過小評価して、価値の無い者とみなし、ターゲットの自尊心を低下させます。他人を支配することで自己価値を高めようとする傾向があるため、わざと会話しないことで家族やそのグループから孤立させて、自信を喪失させるのです。

③第3段階 廃棄と別れ(Discarding)

 
今まではターゲットを理想化していましたが、その関係を180度ひっくり返して、ターゲットに対する優先順位を最下位にします。
 
夫婦やカップルだと、会話や連絡を避けたり、家庭内別居状態や浮気、朝帰りなどが続いたりしますが、それを指摘したとしても「そんなことやっていない。勘違いでしょ」とガスライティングを始めるかもしれません。
 
これは、全て「相手を傷つけたい」というターゲットに対する支配欲やコントロール欲から来るもので、ナルシストはターゲットを傷つけることに依存しています。自分しか愛せないナルシストは、他人を愛することはできず、結婚して家庭を持ったとしても、子供がいたとしてもお構いなしに自分だけを愛します。
 
こうした自己中心的なナルシシズムの思考があらゆる虐待行為にエスカレートし、自分自身の自尊感情を満足させる目的として、パートナーにモラハラをしたり嫌がらせを継続します。
 
ここで忘れてはいけないのが、ナルシスト自身が自信がなく、劣等感の塊であり、誰よりも臆病で見捨てられることを恐れているということです。
 
本当に強くて優しく誠実なのはナルシストに狙われてしまった人であり、彼らはターゲットに価値があると認識し、その価値を利用して自己陶酔を満たそうとするのです。
 
価値のない人から自己陶酔を搾取することはできません。
 
彼らは投影というものを行い、また他者は自分自身の延長線上にあるものと考えます。自分自身が不安や鬱病を抱えているのに、それをターゲットに与え、ナルシスト自身が自分を見失っているのに、ターゲットにそれと同じように混乱させ、自分のことを惨めに感じさせるという心理的な戦術を使ってきます。
 
脱価値化と廃棄と別れについても、解説しています。詳しく知りたい方は、是非ご覧ください。

スポンサーリンク

④第4段階 フーバリング(Hoovering)

 
脱価値化、廃棄と別れが終わると、フーバリングが始まる可能性が高いです。フーバリングをしないナルシストもいますが、大半のナルシストが関係を絶って数週間から数ヶ月経った頃に、「久しぶり。元気?」と何の前触れもなく急に連絡してきます。
 
この時点でターゲットは、別れを告げたことや離婚したこと、子供を連れて逃げたこと、ナルシストの友達から距離を取ったこと、ナルシストの毒親からの連絡を遮断していることに対して、罪悪感を感じることが多いです。
 
関係を終わらせたターゲットに軽いジャブを打ちながらガスライティングをして、ナルシストの責任を少しずつ罪のないターゲットに転嫁します。
 
「もう二度とあんなことしないから」と守らない約束をして、ターゲットに復縁を迫るのがフーバリングです。プライドの高いナルシストはフーバリングをする際に、一旦プライドを捨てて謝罪したり、態度を改めることがあります。
 
でも、それは罠だと気付き、彼らの心理戦術に警戒する必要があります。というのも、フーバリングという餌に食いついたターゲットを待ち受けているのは、別れる以前よりも酷い嫌がらせや虐待や、支配だからです。
 
自己陶酔に飢えたナルシストは悲劇のヒロインを演じ、涙を流しながら、自分に起こった悲しい出来事を語り出すかもしれません。
 
自分が病気であること、身内が病気であること、悲しく孤独を感じていることを淡々と語りかけ、ターゲットに同情を誘います。ナルシストの話には嘘が含まれていることが多く、心理的操作で相手を巧みに騙します。
 
私をターゲットにした悪性ナルシストは、「自分は癌を患っている」と言ってフーバリングをしてきましたが、再び接触した後自己陶酔を搾取したのか、彼女は自身の体調について話すことはありませんでした。
 
こうしてナルシストは嘘をついて相手を騙し、新しいターゲットを見つけては自己陶酔的な供給をし続け、メンタルのバランスを保っています。
 
「この人を取り戻したい」というのは、彼らの愛情ではなく、支配欲と満たされない愛情不足や、人に認められたい承認欲求によるものです。
 
フーバリングが危険な理由は、フーバリングに反応した後、再度悪循環の虐待のサイクルや共依存に陥ってしまうということと、関係を再開することは彼らに虐待行為を許容することを認めたと思わせることになります。
 
ナルシストはターゲットが自分の元に戻ってきてくれたことに対して、「次から心を入れ替えて、努力しよう」という前向きな気持ちが芽生えることはありません。むしろ、「これでまたこの人をコントロールできる!」という欲望が他者を支配し、ターゲットは自分を満たしてくれるただの「道具」に過ぎません。
 
ナルシストだけに限らず、情緒が未成熟で子供っぽい人や、構って欲しくて嫌がらせをする人も、ターゲットを悪循環の虐待サイクルに陥れるために、フーバリングなどの心理的な攻撃を行います。
 
彼らに狙われると自分らしさを失い、「自分には価値がないのかもしれない」という感覚に襲われることもあるかと思いますが、自分の価値を他人に委ねず、自分で自分自身を評価してあげてください。
 
きっと心が軽くなるはずです。
最後にフーバリングにおいて、とても大切なことをお伝えします。今、ナルシストにフーバリングをされて悩んでおられる方へ。
 
もし、彼らとの復縁が自分の望むことではないのであれば、「自分はこうしたい」という強い信念を持ち続けることを忘れないでください。
 
あなたの心が傷つくことよりも、あなたが幸せになることが最優先です。
 
加害者から逃げることに対して、罪悪感を感じなくてもいいし、フーバリングの罠に引っかからないように、自分自身や大切な人を守ることだと思います。
 
後ろを振り向くのではなくて、過去の苦難を乗り越えるために、前だけを向いて新しい道を踏み出すことが、被害を受けた方々が充実した人生を取り戻す第一歩となります。
 
こうしたナルシストによる心理的虐待の被害から抜け出したい方や、悔しいけどナルシストを忘れられなくて前に進めないという方へ、こちらのメンバーシップ限定動画で『心理的に攻撃を仕掛けてくる人から距離を置く方法』について紹介します。
 
フーバリングをされてどう対処したらいいのか困っている方へ、是非オススメの情報をお届けしていますので、参加ご希望の方は『メンバーになる』のボタン、もしくは概要欄のリンクからお願いいたします。

youtu.be

\メンバーシップの登録はこちら/
 
【チャンネル支援】
クラウドファンディングでご支援頂ける方は、こちらからお願い致します。
**画像付きの寄付手順
 
欲しいものリスト(撮影・編集機材等)
 
この記事を書いた人
20220924101655
中村りん

2016年に渡米し、悪性ナルシストにターゲットにされた経験から、現地で学んだ自己愛性パーソナリティ障害(NPD)、心理学、ガスライティングに関する知識を活かし、2021年にYouTubeで情報発信を開始。日本ではまだ知られていない自己愛性虐待(Narcissistic Abuse)の認知度や理解を高めることを目的とし、”ナルシスト対策解説者”として活動中。同じ経験をされた方々の自尊心の回復とエンパワーメントに向けて、「目に見えない精神的虐待」や、「心理的に攻撃してくる人」への対処法をアメリカの最新心理学から解説。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg