中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

ナルシストと離婚する時知っておくべき知識 5選|自己愛性パーソナリティ障害

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近年増加しているモラハラ離婚ですが、研究によると加害者の多くが『ナルシスト』と呼ばれるパーソナリティを持つと言われています。YouTubeの視聴者さんからも、『離婚やお子さんのことで悩んでいる』という声を頂くんですね。

 
今日は『ナルシストと離婚』というテーマで、離婚準備に向けての大事なポイントを心理学の観点からお伝えしていきます。

ナルシストと離婚する時知っておきたいこと

①金銭問題
 
ナルシストとの離婚でよく揉めやすいのが、養育費や財産分与などお金に関する問題かと思います。
 
自己愛型の人たちは、離婚する時もひっきりなしに相手方の弁護士や裁判官にも嘘を重ねます。
 
良心と共感力が欠けているナルシストは、容赦無く被害者を加害者に見せるために仕組み、罪のない被害者が痛い目に遭うことがありますよね。
 
彼らは平気で人を騙す癖があるので、例えばですが『お金隠している』など問題を明確にした方がいいです。
 
自身の所有物を守るのは当然の行いではありますが、ナルシストは被害者に対し経済的虐待を通して精神的なダメージを与えるなど、人としても尊厳を傷つけます。
 
これはナルシストの利他的な考え方にあり、他人軸で生きている方は彼らに皆さんの持つ共感性や思いやりを上手く利用されてしまうからなんです。
 
公平に、または皆さんが納得いく方向へ進める必要があり、こちらが『自分の望みを主張する権利がある』と認識することは、どんな形の離婚でも欠かせないと思います。

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②味方が敵に変わる
 
周囲の見る目や思惑を変えることはできません。私の経験上、ナルシストと良好な関係でいる周りの人たちはほぼ全員フライングモンキーでした。
 
ナルシストに操られる取り巻きに助けを求めたところで、事態が収まるどころか話がややこしくなる可能性があるかもしれません。
 
離婚を進めていくと、味方をしてくれていた相手の親戚や知人の様子が大きく変化することを頭に入れておくのは大事です。
 
ナルシストに洗脳され、駒のように扱われている人たちをアメリカの心理学ではフライングモンキーと呼びます。
 
フライングモンキーはナルシストと共依存の関係にあり、『こちらが被害を正直に話したとしても、公平に判断してくれると期待しないこと』は大変効果のある対処法です。
 
フライングモンキーに相談ところで、『もっとこうしなきゃ』と逆に責められる場合もありますよね。頼る相手を間違えると、被害者が理不尽な扱いを受けたりします。
 
ナルシストはフライングモンキーという自分に慕ってくれる都合のいい存在がいて成り立ちます。
 
『今まで信用していた人がいきなり敵に回ることがある』と事前に知っておくことは、ナルシストとの離婚でとても重要なことだと思います。
 
理由は、ナルシストとフライングモンキーの関係性や仕組みを理解しておくことで、誰に秘密を打ち明けるべきか、誰に情報を与えない方がいいのか、適切な判断が下せますし皆さんが傷ついたり、不利にならないように物事をスムーズに進めていくことに繋がるからです。

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③安易に情報を与えない
 
ナルシストとの離婚では、弁護士さんの協力を得ながら慎重に折り合いをつける必要がありますが、問題が起きやすく離婚話が複雑化しやすいのが現実ですよね。
 
彼らは自分の利益で行動することから、皆さんが不利になる情報を与えることに気をつけながら、対応することだと思います。
 
ナルシストはほんの些細な一言でも揚げ足を取って、敵だと判断したターゲットをやっつけようとするプロです。
 
次に『彼らをナルシスト呼ばわりしない』というのも気をつけるべきポイントです。
 
理由は、相手の発言を切り取って、彼らが有利になるように嘘で塗り固めて、ターゲットを不利な立場へ追いやるからです。
 
具体的な例で言うと、モラハラの加害者は『精神に問題があるのは相手の方だ』など、被害者を悪者に仕立て上げようとする傾向があります。
 
汚い手を使って陥れようとしてきたり、心理的なゲームをして嫌がらせを繰り返してきても、その罠に落っこちないように落ち着いて対処しましょう。
 
どうすればいいのかというと、試合拒否してみることです。競ってこようとしても『その手には乗らない』と毅然とした態度で、冷静に対応します。
 
分かりやすい例で言うとガスライティングです。わざと皆さんの発言を理解しようとしない、分からないふりをしたりとぼける。
 
これもガスライティングという心理的虐待に該当しますし、こういう陰湿な手口を使って、こちらの自尊心を削ってきます。
 
①悪意による行為を問題行動だと認識すること
②マインドゲームの罠に引っかからない
③余計なことは言わない
 
この3つはとっても大切です。
 
必要以上の情報を与えないということで、『分かりました』『出来ません』『違います。それは間違いです』『そんなことやっていません』と、はっきりと事実を述べて、短めの返事で受け答えすることです。
 
心理学では『学習性無力感』と言って、いじめやハラスメントに長い間耐えていると『自分はいじめられて当然の人間なんだ』と自分の価値を低く見積もって、過小評価してしまうようになります。
 
もちろんその原因はナルシストのガスライティングによるものですが、離婚した後自尊心を回復する準備として、心の中を整理しつつ今自分が何をするべきか明確にしていくことが大切です。

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④ナルシストは子供をコントロールする
 
次に重要なポイントは、ナルシストは毒親化するということです。特にカバートナルシストは、子供をフライングモンキーにさせるんですよね。
 
『片親疎外』など様々な社会問題が生じていることは、被害を受けていない人たちも少し耳を傾けたり、もっと重要性が認識されたらいいなと思います。
 
例えば、悲しいことに『パパは〇〇だ』『ママは〇〇だ』と子供に片親の悪口を言って、子供を洗脳する親も多いそうです。
 
こうして親の責任や問題に子供を間に挟んで、卑怯なやり方で子供に別居親を拒絶するように仕向けるんですね。
 
ナルシストの心理的操作によって、子供が片親に対して意地悪になったり、悪者にしたり、いきなり敵視し出すこともありますが、何を言われても自分自身を過小評価しないでくださいね。
 
お子さんにとってたった一人のパパ、ママであり、パパもママも元気で幸せに暮らしていることを望んでいるわけです。子供は見ていないところで、実は見ているしちゃんと理解しています。
 
子供にとっての幸せは、ハラスメントに必死に耐えているお父さんとお母さんを見ることではないのです。
 
今はナルシストの怒りの矛先が自分に向いていたとしても、いつかその怒りが子供に向く可能性も無きにしも非ずです。
 
そしてもう一つ、親として出来ることはまずは子供の安全を守ってあげることだと思います。また身の回りにたくさんの愛情を与えてくれる人がいることが大切です。
 
自分自身がお子さんといるときは、必ず子供の気持ちや意見に耳を傾けてあげることが必要だと思います。ナルシストに対して不満があるのは分かります。
 
だけど子供に自分の意見を押し付けるのではなく、素直に『パパ/ママはこう思うんだ』と感じたことを話すことは肝心です。
⑤離婚は幸せになるための新たなスタート
 
離婚と聞くと、世間的にネガティブなイメージかもしれません。でもモラハラの被害を受けた側からすると、扉を閉めて新しい人生をスタートするという意味ではとってもポジティブなことで、祝福すべきことなんです。
 
よく『訳あり』っていう言葉がありますが、私個人的には好きではなくて、みんな事情があって当たり前だと思うんですね。
 
確かにイメージや聞こえは良くないのかもしれないけど、離婚は人生を大きく変える転機であるわけです。
 
自分自身が幸せになること、子供や大切な人を守ること、自分の人生を生きることは『ただのわがまま』ではないし、離婚してすぐは自分自身に厳しくなっている状態かもしれません。
 
ただ『こうあるべき』という考えを捨てて完璧主義をやめていくと、時間が経って振り返った時『自分の人生を取り戻して本当に良かった』と思えるようになるはずです。
 
また離婚を検討中の方の中にも、離婚をしなくてもこういった知識を知っておくと、『本当に自分にとって離婚が正しいのか』じっくり考えることができたり、選択肢も増えると思います。
 
離婚しなくても一時的に別居するだけでも、モラハラ行為が収まるケースも少なくありません。  
 
では、モラハラしたり酷い暴言を吐いて傷つけてくるナルシストをどうやって対処したらいいのか、こちらの動画で『今すぐ出来る!ナルシストへの対処法』を解説しています。

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この記事を書いた人
20220924101655
中村りん

渡米後、悪性ナルシスト(Malignant Narcissist)によるモラルハラスメント体験をきっかけにアメリカのナルシシズムに関する知識を得て、2021年情報発信するためYouTubeを開始。日本でまだ知られていない自己愛性虐待や、ガスライティングへの認知度と理解を高めるために活動中。同じ境遇の方の自尊心の回復とエンパワーメントに向けて『目に見えない精神的虐待』や『有毒な人(Toxic person)』への対策を解説。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg