中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

【こんな人には要注意】ナルシストと付き合っているか見抜く方法|自己愛性パーソナリティ障害の特徴

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【こんな人には要注意】ナルシストと付き合っているか見抜く方法|自己愛性パーソナリティ障害の特徴

 
自己愛の強いナルシストと付き合った方は、『ナルシストがよく使う言動にパターンがある』と口を揃えて仰います。
 
今日は『ナルシストと付き合っているか見抜く方法』を10個まとめました。大事なポイントだけをお伝えするので、どうぞ最後までご覧になってください。
私の住んでいるアメリカでは自己愛性パーソナリティ障害の人、または自己愛性パーソナリティ障害の疑いがある人をまとめて一般的にナルシスト(Narcissist)と呼びます。ナルシストというのは性格特性で、自己愛性パーソナリティ障害は人格障害のことです。
 
どちらも強いナルシシズムを持っていることに変わりはないんですけれども、この歪んだ自己愛を持つナルシストには様々な特徴が見られます。彼らは共感性や思いやりがありません。
 
周囲に特別扱いを求め、傲慢で人を見下す態度が目立ちます。理想の自分と現実の自分のギャップを認められないので、『自分には特別な才能がある』と思い込み、空想にとらわれます。自分に対して高慢なほど自信があり、特別な存在でいなければいけないと考えます。
 
なので、努力せず結果ばかりを見据えて、業績や才能を誇張し、自分自身を過大評価します。強い特権意識から特別な人としか関わりたくないので、自分より上だと判断した人には上辺で取り繕い、非常に表面的です。
 
また他人の目や、自分に対しての評価に過敏です。批判・指摘されると、人格否定するまで相手に攻撃し、気に入らないと癇癪を起こします。
 
『なんかこの人めっちゃ性格が悪いな』と思って、調べたら自己愛性パーソナリティ障害の特徴に当てはまるケースが多いんですね。
 
ここまでで自己愛型の人がどんな性格をしていて、どんなタイプの人たちなのか納得していただけたかと思います。では今から、もしこんな意地悪で人を見下すナルシストと付き合ったら、どういうサインが見られるのかお話ししていきます。

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ナルシストと付き合っているサイン

①自己中心的
 
名前の通り、自己愛性パーソナリティ障害なので、自分しか愛することができません。
会話はいつも自分中心で、自分本意の言動を取ります。
 
他者に関心がないため興味を持って聞き返すこともなく、会話の主題は『私』から始まることが多い傾向があります。
注目の的が向いていないと不満を抱き、これがナルシストの自己陶酔的なパーソナリティが現れる大きなサインだと思います。
 
自己陶酔的というのは、ナルシスティック(Narcissistic)という意味で、自分に自惚れることを指します。
②プライドが高い
 
傲慢で、自己重要感が高いので『俺/私ってすごいだろ』というような発言が目立ちます。自身を誇張し、大袈裟に話す割に実は努力を嫌います。
 
人を操って欲しいものを手に入れ、ナルシストもサイコパスのようにかなり利己的なんですね。人の手柄を横取りして、『自分はこんなに頑張ったんだ!すごいだろ』と周囲から称賛を受ける目的で行動します。
③信頼できない
 
ナルシストは嘘をつくが多く、責任を取らないし、付き合っていても約束も守りません。例えば、こちらが悩みを相談しても『お前がこうしないからだろ』と本来議論し解決すべき問題から遠ざけます。
 
事実を捻じ曲げたり話の内容を歪ませるので、会話が成立しないことが多く、カップルの場合は喧嘩が多いかと思います。ナルシストは、論点をずらして本来の目的を偏向しながら、上手く責任から逃れるために、人や会話を操るんですね。

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④ガスライティングをする
 
このガスライティング、一体何なのかというと、ガスライティングというのは心理的虐待の一形態なんですね。『そんなこと言っていない。あなたの勘違いでしょ』と、被害者の記憶を全否定して、相手の現実を疑わせる心理的操作の手法です。
 
ありもしないことを日常的に言い続けることにより、ターゲットは、それが事実なのか偽りなのか、真実かどうかを認識できなくなります。自分で判断する能力や、現実感覚を失うことで『私っておかしいのかな』と感じるようになるのが心理的に虐待するという行為です。
 
例えばもし皆さんが『次から会話を録音しなきゃ』と感じないといけないようであれば、その関係は健全ではないと思います。ただ一概に、ガスライティングをする人が全員ナルシストだと言うことではありませんし、アメリカではガスライティングの研究はまだまだ行われています。
 
ソシオパスなどナルシストでない人も使うそうですが、ナルシストと付き合っていて自尊心が低下したり、自分自身を疑い始めるように感じる場合は、ガスライティングの被害を受けている可能性が高いとされています。
⑤極度のかまってちゃん
 
ナルシストは承認欲求が強く、常に周囲に注目されたいので他の誰かが話題に出たり、目立っていると嫉妬することが殆どです。彼らは自己価値の感覚がなく空っぽなので、その空っぽの自己顕示欲、劣等感、孤独感を埋めて欲しいという思いから、私利私欲のための行動を起こします。
⑥ルールを守らない
 
悪性ナルシストは嘘をつく、盗む、騙すの三拍子だと言われているほど規則を破ります。まず親や周囲に甘やかされて育ったナルシストが、自分の非を認めたり謝ったりすることはありません。
 
親に『あなたは何も悪くないのよ』と言われながら、過保護・過干渉で育つと自己重要性が肥大することにより、ナルシシズムのパーソナリティが形成されることが多いんですね。もし親が傲慢な尊大型ナルシストの場合は、そのナルシシズムの振る舞いを親(養育者)から学びます。
 
例えば、お店などで店員さんに横柄な態度で振る舞っていたり、子供はそれを見て育ちますよね。尊大型ナルシストは特権意識が強いこともあり、『自分は特別扱いされて当然だ』と考えます。
 
その強い特権意識が次第に、モラハラ行為に発展したり、家庭内や職場でルールが守れないなど社会的問題に発展することもあるらしいです。
⑦関係がかなり表面的に感じる
 
ナルシストは人からどう見られているか他者の自分に対する評価に敏感です。自分のステータスが全てなので、見栄を張るために自慢します。
 
もしお互いが幸せであればわざわざ人に見せつけなくても、幸せを感じることができるはずです。ナルシストにとってパートナーは、自分という存在を引き立ててくれるアクセサリー的存在に過ぎません。
 
『自分の方がこんなに幸せなんだ』と人と競争し、他者と自分を比較します。
⑧思いやりがない
 
共感力の欠如により、冗談と言って人をからかったり人が嫌がることを平気でします。また他人の成功を素直に心から喜べないので、人の成功もポジティブではなくネガティブに捉えます。誰かが人生上手くいっていたり、自分よりも優位なのが不満なので、人を蹴落とすために相手の成果を過小評価し、自分を過大評価します。
 
分かりやすい例を挙げると、ナルシストと付き合っていると『俺/私はこんなに頑張っているのに、お前は楽でいいよな』など、自分自身を高く見積もってターゲットの価値を下げる発言を繰り返します。

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⑨エネルギーを搾取する
 
ナルシストはエナジーバンパイアです。彼らがどのようにエネルギーを吸い取るのか『反応性虐待』について詳しく解説した記事はこちらです。
 
■合わせて読みたい■
 
ナルシストは誰かに依存して、その人の活力、気力、エネルギーを吸い尽くします。相手の都合や状況、相手が困っているとか一切考えず、自分の欲求を満たすために相手に依存するんですね。
 
『自分のパワーを吸い取られたり、一緒にいると疲れるな』と感じる方は、相手がエナジーバンパイアである可能性が高いかもしれません。
⑩行動のパターンが見えてくる
 
ナルシストは感情の起伏が激しく、気分がいいと機嫌良く振る舞い、相手に要求を断られたり、気に入らないとキレて自己愛憤怒を起こします。癇癪を起こす幼児と同じで、思い通りにいかないと『これくれないならママなんて大嫌い』と泣き叫びますが、欲しいものを与えると『ママは優しいから大好き』になりますよね。
 
ナルシストは極端でしか物事を捉えられない白黒思考なので、彼らと付き合っている時このスプリッティング(分裂)と呼ばれる感情の分離に対応している方は多いと思います。

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被害を受けた後は、十分なメンタルケアが必要

このようにナルシストとの関係は波があるので、行動パターンが見えてきます。
 
ポイント
(例)
・否定したら癇癪を起こした
・話し合おうとしたら論点をずらし、嘘をつきガスライティングをしてきた
・注意したら責任転嫁してきた
・自分より格上だと判断した人に対して、急に態度を急変したなど
 
ジェットコースターのような関係が作られ、心理的に支配され、心を操られてしまいます。その関係から抜け出した後、被害者が悩む深刻な問題を挙げていきたいんですが、自己愛性虐待を受けた被害者の心理的症状として、混乱、自尊心の低下、不安や悲しみ、無力感、絶望感、孤独感を感じやすく敏感になっている状態が長期に渡って継続します。
 
押し付けられた価値観によって完璧主義になってしまったり、自分に責任があると自責の念に駆られたり、自分自身の認識や記憶を疑います。自身を過小評価し、物事に無関心になり鬱っぽくなることもあります。
 
気力を失い、精神面だけでなく頭痛や身体への影響も考えられると研究者は仰います。なので、もしナルシストと付き合い、精神的虐待の被害にあった場合は十分なメンタルケアが必要です。そのためにまずは、知識を身につけ対策に役立てることが私には大変効果がありました。そして、次に自分が幸せだと思うものに焦点を当てることだと思います。
 
自分を不幸だと思わさせられるものを身につけていても、自分を幸せにすることはできません。自分の自尊心を削ってくる人と付き合うことは、果たして自分にとって幸せなのか、一度ゆっくり胸に手を当てて考えてみます。
 
そして、相手ではなく自分の気持ちに正直になることだと思うんですね。ナルシストと付き合うとそんな隙さえも与えないし、そんなことを考えることさえもできないほど心が病んでしまいます。
 
当然周りの人のサポートも必要になってきますし、まずは相手を変えようとするのではなく、自分自身が変わることが何よりの解決策だと思います。もし皆さんが今、彼/彼女と付き合っていて辛いなと思うのであれば、自分自身に『我慢しなくていいんだよ』と言ってあげて欲しいです。
 
その苦しみは皆さんの問題ではなく、相手のパーソナリティの問題で、皆さんが罪悪感を感じる必要はないんだということを知って欲しいと思います。
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この記事を書いた人
中村りん

渡米後、悪性ナルシスト(Malignant Narcissist)によるモラルハラスメント体験をきっかけにアメリカのナルシシズムに関する知識を得て、2021年情報発信するためYouTubeを開始。日本でまだ知られていない自己愛性虐待や、ガスライティングへの認知度と理解を高めるために活動中。同じ境遇の方の自尊心の回復とエンパワーメントに向けて『目に見えない精神的虐待』や『有毒な人(Toxic person)』への対策を解説。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg