中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

【心的外傷】トラウマを抱えたら起こる10個のこと|被害者を救うためには何が出来る?

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【心的外傷】トラウマを抱えたら起こる10個のこと|被害者を救うためには何が出来る?

トラウマとは心的外傷のことで、英語ではPsychological traumaと言います。
 
これは外的内的要因による肉体的及び精神的な衝撃(外傷的出来事)を受けたことで、長い間それにとらわれてしまう状態、また否定的な影響を持っていることを指します。
 
要するにトラウマを抱えてしまうということは、心の傷が癒せていない状態なんですね。
 
心理的苦痛や負荷によってパニックを引き起こしたりなど、一言で言うと胸が苦しい状態がずっと続きます。
 
このトラウマは事故、震災、戦争などの恐怖や危機に直面した人に発症しやすいとされていますが、他にもいじめや虐待によってトラウマを抱えてしまうこともあります。
 
精神を壊されるような体験が、長期に渡って続くことで起きてしまう精神的な傷なんですね。
 
このようにネガティブで思い出したくない体験によって、心に中々癒すことのできない深い傷を負って、それが消したい記憶として残ってしまいます。
 
トラウマを経験した方は共感してくださる方が多いんじゃないかなと思うんですが、まるで戦争に駆り出された気分で、心に平穏とか安心はありません。
 
今日は『トラウマを抱えたら起こる10個のこと』を紹介します。
 
心の傷を癒すのは切り傷と違って、かなり難しいです。
 
また家族とか友達や周りの人に、その辛さを理解してもらうことも難しいです。
 
なので、今日は『トラウマって言葉は知ってるけど、詳しくは何なのか分からない』って方も多いと思うので『不安を抱えるだけがトラウマではないし、心の傷を負ってしまうとこんな辛いんだよ』ということを具体的にお話ししていこうと思います。
 
まず免責事項として、私は医師ではなく、解説は自分自身の経験に基づいてお話ししています。
また人によって症状や治療も違うので、ご自身のメンタルの心配がある方は、お住まいの地域の医師や専門家にご相談ください。
そして、今回は人によって少しシリアスな内容かもしれないので、苦手な方はご視聴をご遠慮していただきますようお願いします。
 
ただいじめなどの深刻なニュースを目にして、胸が痛む方も多いと思いますし、いじめや虐待によるトラウマがもたらす影響について、私たちが理解を深める必要があると思うんですね。

トラウマを抱えたら起こる10個のこと

①フラッシュバック
 
1つめは、トラウマの代表的な症状として現れるフラッシュバックです。
 
フラッシュバックとは『過去に体験した心の傷を伴う心的外傷により、当時のいまわしい記憶や映像などが思い出される現象のこと』です。
 
これは子供の頃に経験した虐待などの外傷体験を、言語的に認識する能力を持たないまま記憶して、大人になってからも忘れられない状態なんですね。
 
例えばフラッシュバックが起きやすいのは、目を閉じると辛い体験を思い出すことが多いです。
 
フラッシュバックが起きる場合は、地獄にいるような絶望感だったり、急にトラウマ体験がそのまま鮮明に再現されます。

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②悪夢が続く
 
トラウマを抱える人全員ではないですが、経験する方は多いです。
 
ただ怖い夢や嫌な夢は誰でも見ます。
 
トラウマを抱えている場合、寝ている時にうなされたり症状として動悸や発汗などが挙げられます。
③不健康な生活になる
 
悪魔が続く他にも、寝つきが悪く不眠症で悩む人もいます。
 
睡眠薬がないと眠れないとか、不安でいっぱいで精神のバランスを崩し、鬱病を発症することもあります。
 
些細なことで憂鬱感が襲うので、精神的にも肉体的にも疲れ果てます。
 
こういった不健康な状態が続くと集中力もなくなり、仕事や学校も続かないなど、私生活に支障が出たりします。

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④思い出させるものや人を避ける
 
こうなるとトラウマの要因を回避するようになります。
 
これを心理学ではよく『トリガー(Trigger)』と言うんですね。
 
トリガーというのは銃の引き金を意味していて、『トラウマになっているものを思い出させる生活環境の中にあるもの』を指します。
 
人、場所、物、その場の状況など、人によってトリガーは違います。
 
戦争を経験した軍人さんだと『花火とかコンサートの大音量が、銃声や爆発音に似ていてトリガーになる』と言う方もいました。
 
類似体験や、同じようなことを再体験することで、激しい心理的苦痛を受けることがトラウマなんですね。
⑤孤立、引きこもり
 
ちなみに人間関係も休息が必要なので、『一人の時間がほしい』というのは、孤立ではありません。
 
トラウマが起きている時は、『何をしても楽しくないし、未来に全く希望が持てない』と自暴自棄になったりします。
 
『どうせ被害を話しても信じてもらえないだろう』という孤立感から、次第に他人は全員敵だと思い込んでしまうことで、引きこもりがちになったり他者との接触を避けるようになります。

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⑥依存
 
依存も人によって色々で、アルコールやギャンブルなどに依存したり、摂食障害を患ったりなど、限度が分からなくなってしまうんですね。
 
食行動だけでなく、対人関係でも支障が出てきます。
 
例えば、人と距離感を掴むのが難しくなり、誰かに依存することもあります。
⑦絶えず恐れや不安を感じ落ち着かない
 
急に人が現れたりするとすぐびっくりしたり、常にビクビクしていて落ち着かない状態になりやすいです。
 
大声に対してすぐ驚いてしまうのは、神経が過敏になって、受けたトラウマにより体がそうなっているため、震えが止まらないなどが理由として考えられます。
⑧自尊心の低下
 
トラウマは、罪悪感を感じやすく傷つきやすいなど、否定的な自己概念を持つ原因になります。
⑨解離
 
トラウマ体験後に解離というものがよく起きるみたいです。
 
解離というのは辛い体験から自分自身を切り離すため、また自己防衛のために起きます。
 
例えば、非現実感・離人感を持つとされているんですが、自分が自分であるという感覚を失います。
 
現実を受け止めきれないために、そして感覚を麻痺させるために心が凍りつき、無反応・無表情状態になることです。
 
ファンタジーのような、どこか夢を見ているのか分からない混乱した状態が続きます。
 
解離というのは現実から逃れようと、現実逃避する人間の防衛本能によるものです。
 
トラウマを体験した方の中には、現実感がなく、ぼんやりして目が覚めていない夢の中にいるような感覚を持った方も多いと思います。

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⑩不信感、警戒心が強まる
 
人を信用できなくなり、男性不信、女性不信または人間不信などの問題を抱えることもあります。
 
信頼していた人に騙された経験があると、中々人を信用できずに、常に疑うことは珍しくありません。
 
例えば、虐待を受けた動物も同じように、人間に対し過度の警戒心を持ちます。
 
ご飯が喉を通らないせいで痩せ細って、触ろうとすると震えが止まらないなど、これは人間も同じで、人間も動物も感情を持った生き物であるということが言えます。

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心の傷を癒やし克服することが回復へ繋がる

 
自分自身がトラウマを経験すること、また何らかの依存を抱えることは身体の反応であり、辛い体験をしたことによってネガティブに脳で考えてしまうものがトラウマです。
 
その経験のせいで脳が変わってしまったとしても、心の傷を少しずつ癒してあげることで、本来の自分を取り戻すことが出来ます。
 
今受診している方はお医者さんの指示に従って、カウンセリングを受けたり治療することが大事です。
 
そして、周りの信頼できる人に支えてもらうことを忘れず、ゆっくりでも自分のペースで焦らないことが大切だと思うんですね。
 
というのも私自身も当時は苦しかったけど、今こうやってYouTubeで皆さんにお話しできているくらいですし、苦しい気持ちを抱えていても、ゆっくり自分に合った解決方法を見つけることが肝心です。
 
被害を話せるようになったらトラウマは回復しつつあるとされています。
 
例えば、切り傷を負って血が出てかさぶたになって、傷跡が残って、その傷跡は消えないのかもしれませんが、同じようにトラウマも完全に忘れて記憶から消えなくても、その傷跡を自分でしっかり癒してあげて、うまく向き合うことも回復方法のうちの一つなのかなとも思うんですね。
 
無理矢理、過去に負った傷をこじ開けなくても、痛み止めや消毒液をあげることで癒せられるのかなと思います。
 
私がこのブログでやっているのは、メンタルやトラウマの回復に向けて私が試したことを、皆さんに『こんな風に乗り越えたよ』と共有するということです。
 
心に負う傷は目に見えないので、かなり繊細なものかもしれませんが、例えば『この絆創膏良かったから、もし良かったら使ってみてね』っていう感覚でやっているんですね。
 
何でやっているのかと言ったら、私も経験しているし、痛みが分かるからなんですね。
 
トラウマは病気ではなく、嫌がらせや虐待など、あることが自分の身に降りかかったことによって引き起こされるものです。
 
決して精神的に弱いからとかではなく、もし今悩んでいる方がいたら、トラウマと闘っているあなたは強いということを忘れないでほしいと思います。

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被害者を救うためには出来ること

 
最後に、被害者を救うために出来ることは『トラウマがもたらす深刻なダメージを理解して、関心を向けること』です。
 
トラウマを抱えるとこういう苦しみの中にいる、それはおかしいことじゃないし、その人のせいじゃないという認識を持つことが大事です。
 
『自分の身に起こっていないから他人事。他のみんなも知らないしいいや』ではなくて、『自分や自分の大切な人もいつかこんな目にあうかもしれない。こんなことが世の中で起きているんだ』と知ろうとすることが重要だと思うんですね。
 
『いじめはだめだよ』『人を傷つけたらだめだよ』と子供に教えていても、どうしてだめなのか理解できないんですよね。
 
『人が傷つくから』では他人の痛みは分からなくて、どう傷つくのか、傷ついた人がどう感じているのかもっと題材的に子供たちに教育することも大切だと思います。
 
怪我をしている人を見れば、怪我をしていると客観的に見て分かります。
 
でも、心の傷はどれだけ深刻なのか本人しか分かりません。
 
日本はメンタル=病んでる人とか暗いイメージがあったり、海外ほどメンタルヘルスについてあまり重要視されていません。
 
そうなると、被害者へのメンタルケアにも繋がらないし、周囲に被害を理解されないという二次被害に遭う被害者が増える一方で、被害者が泣き寝入りすることになります。
 
多くの被害者のメンタル回復やトラウマ克服に繋がるように、また自分が受けた被害を打ち明けて理解されるような世の中になってほしいという思いで、この動画を作りました。
 
メンバー限定動画では『私がトラウマを癒すために実践したこと』について話しています。
 
心に負った傷を自分自身で癒すための方法を紹介しているので、現在トラウマを克服したい方に是非試して欲しいと思います。
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この記事を書いた人
中村りん

渡米後、悪性ナルシスト(Malignant Narcissist)によるモラルハラスメント体験をきっかけにアメリカのナルシシズムに関する知識を得て、2021年情報発信するためYouTubeを開始。日本でまだ知られていない自己愛性虐待や、ガスライティングへの認知度と理解を高めるために活動中。同じ境遇の方の自尊心の回復とエンパワーメントに向けて『目に見えない精神的虐待』や『有毒な人(Toxic person)』への対策を解説。

【YouTube】https://youtube.com/channel/UCfEUQrCx31yDdNPiKqkApMg