中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

皆さんの周りにいるナルシストはどのタイプに当てはまりますか?3つのナルシストのタイプと見分ける方法【自己愛性パーソナリティ障害】

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皆さんの周りにいるナルシストはどのタイプに当てはまりますか?3つのナルシストのタイプと見分ける方法【自己愛性パーソナリティ障害】

 

このブログ『ナルシストについての知識を深めていくためのブログ』ですが、自己愛の強いナルシストについて学んでいくうちに『自分の知っているナルシストは一体どのタイプに当てはまるの?』『いろんなタイプがあって全然わからへん』という方も多いと思います。

今日はそういった方に向けて『代表的な3つのナルシストのタイプを見分ける方法』について詳しく解説していきますので、ナルシシズムについて興味のある方はぜひ最後までご覧になってください。
 

自己愛性パーソナリティ障害とは

 
自己愛性パーソナリティ障害は数ある人格障害のうちの1つで、医師によって診断が下され、このパーソナリティ障害を患っているとされるには自分の価値についての過大評価、賞賛への欲求、共感性のなさが持続的に認められる必要があると言われているんですね。
 

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自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の診断基準
 
①自分は非常に重要で偉大な人物だと思い込んでいる。それを裏付ける業績や才能を大袈裟にアピールするが、実際には内容が伴っていない。
②自分の成功、権力、才能、美しさに関して現実にそぐわない理想的な空想にとらわれている。
③自分は特別な存在で、他の特別で地位の高い人にしか理解されないという考えを持っている。
④常に他者や世間から、大げさにほめたたえられることを求めている。
⑤特権意識が高い。周囲は自分に対し、特別有利な対応や意のままに従うのが当然だと思っているが、実際にそのようにされる理由を持ち合わせていない。
⑥自分の目的達成のために他者を不当に利用する。
⑦共感力に欠けていて、他者の気持ちや欲求や都合を理解しようとしない。
⑧他者に強烈な嫉妬をする。また、他人が自分を嫉妬していると思い込む。
⑨尊大で傲慢な行動や態度が目立つ。

これらがNPDの診断基準ですが、彼らは誇大性、自分は特別であるという空想、そして賞賛を受ける必要、これらの3つの代表的な症状があります。
 
1つめの誇大性は自分の能力を過大評価し、自分の業績を誇張します。
 
要するに『自分は誰よりも優れていて特別であるんだ』と考えていて、自分の価値や業績について過大評価する際に、他人の価値や業績を過小評価し、つまり他者を見下します。
 
そして2つめにこのパーソナリティを持った人は『自分は特別である』という空想にとらわれているわけなんですね。
 
自分の周りのいる普通の人と同じではなく、自分と同様に特別で才能のある人とのみ関わるべき、またそういった人たちにしか自分の価値は理解できないんだと考えています。
 
最後の賞賛を受ける必要性という症状についてですが、彼らは過度の賞賛を必要としていて、周囲が自分のことをどのように考えているのかがものすごく気になるんですね。
 
言い換えると、人に褒められるため、周りに自分を認めてもらうための行動が目立ち、注目されないと苛立ちを覚えたり、彼らは非常に脆い自尊心を持っていると言われています。
 
誰でも人に批判されるのは嫌ですが、ナルシストは特に人に少し注意や指摘されただけで、屈辱や恥、敗北感を感じ、失敗に敏感で、怒りを向け攻撃的になることがあるんですね。

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代表的な3つのタイプのナルシスト

 
では、診断を受けていない一般的にナルシストと言われる、自己愛の強いナルシストの傾向がある人たちはどんなタイプがあるのか、今から3つのタイプについてお話ししていきます。
①尊大型ナルシスト
 
彼らはオバートナルシストとも言われ、外交的で口がうまいので人の心を惹きつけるのが得意です。
 
自信に満ち溢れていて『自分は素晴らしい』『自分は特別なんだ』という特権意識を持っています。
 
要するに自分は『特別扱いされるべきだ』という人を見下した態度が目立つので、彼らを見抜くことは簡単な方だと思います。
 
尊大型ナルシストは常に周りに注目されることが必要で、自慢やマウントを取って自分の存在価値を示そうとする行動が見られるんですね。
 
例えばこのタイプはパワハラをする上司に多いんですよね。
 
言い換えると、彼らは自分にしか関心がないので部下や同僚など周りの人を利用したり犠牲にします。
 
なので、このタイプは誇大性をうまく使って周りに尊敬されるように自分の立場を上手に持っていくのを得意とするので、周りに嫌がらせをしなくても注目を浴びたりすることができると言えます。
 
逆にこちらが適当に褒めたりうまく付き合いをしておけば、攻撃してこないこともあるのでそこまで注意しなくてもいい場合も多いと思います。

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②脆弱型ナルシスト
 
このタイプは私が嫌いなナルシストのタイプで関わると面倒な人たちだと思います。
 
彼らは隠れナルシスト、カバートナルシスト、シャイナルシストとも言われカバートナルシストはオバートナルシストと比べたら、比較的控えめです。
 
ナルシストと言ったら尊大型ナルシストのように『自分大好き、自己中心的、自分が一番、自信満々』というイメージがありますよね。
 
でもこの脆弱型ナルシストは実は自信がなく、尊大型ナルシストとは反対で内向的なんですね。
 
カバートは『隠れた』という意味があり、脆弱型はあからさまにナルシシズムの本性を見せず、隠れた攻撃性を持っています。
 
なので、暴言を吐いて相手を傷つけると言うよりも、ガスライティングをしたりさりげなく皮肉を言って自尊心を下げたり、遠回しに回りくどいやり方で人を攻撃する傾向があるわけなんですね。
 
例えばお父さんやお母さん、親がモラハラ気質だったなど虐待的な家庭で育ったバックグラウンドがあったり、親や兄弟がナルシストだったなど自分が虐待の被害者であり、それを見たり経験してそのパーソナリティが成長していく段階で作り上げられた可能性があるとされています。
 
もしくはおじいちゃん、おばあちゃんが操作的でナルシストの傾向があって、それを教わったなどもあり得ます。
 
カバートナルシストは自信がなく『自分はいつも被害者なんだ』と被害者を演じる行動を取ると言われています。
 
例えばよくある代表的な特徴を挙げると、自分に起きた悲しいストーリーを話して周りの人に同情を誘って、注目を集めたり味方を増やします。
 
ちなみにこのタイプはされたことを大袈裟に話すこともあるので、操られないように少し注意する方がいいと思います。
 
このようなやり方で裏と表の顔を使い分けていて、カバートナルシストは受動的攻撃性というものを持っているんですね。
 
このブログでは受動攻撃についてもたくさんお話ししているので、『周りくどいやり方でじわじわと攻撃されて困っている』という方がいたら、当てはまることが多いと思うので以前の記事もチェックしてみてください。
 
このように脆弱型ナルシストは表向きでは親切でいい人を装っているんですが、裏では意地悪で虐待的な一面があり、本性を隠しているので実はパートナーや友達、家族、職場に潜んでいる可能性はかなり高いですが、本性を隠しているため見抜くのに時間がかかってしまうんですね。
③悪性ナルシスト
 
カバートナルシストの次に注意するべきタイプは悪性ナルシストで、このタイプは英語ではトキシックと言われ、毒を持っているとされています。
 
悪性ナルシストはサイコパスの手前でもあると言われ、共感力がなく虐待的で破壊的で人をいろんな形で攻撃します。
 
このタイプを深く探っていくと、いじめ問題などの社会に悪い影響を与えると言わていて、例えばストーカーやハラスメント行為、詐欺などの犯罪行為、他にも様々な深刻な問題に繋がるんですね。
 
彼らに共感力がないということは自分が相手を精神的にも身体的にも傷つけていても平気だと考え、むしろ傷つけていることを楽しむという危険なパーソナリティを持つ人たちです。
 
カバートナルシストのように隠れた攻撃性を持っていることもあり、人を陥れるため、自分が優位に立つための行動を取りますがとぼけたり、知らないふりをするんですね。
 
悪性ナルシストも脆弱型ナルシストと同じように非常に操作的で、いい人のふりをしてターゲットにアドバイスをあげますが、わざと失敗させる方向に仕向けたりします。

実はタイプが混ざっていることもある

 
ナルシシズムは自信のなさから来ていて、承認欲求を満たすために自尊心を養う、そのために他人から摂取する
 

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こういったことが循環のように行われるんですね。
 
ナルシストは自分のステータスを気にしたり、人からどう見られているのか、他人と比較してマウンティングして特別感に繋げて、自己価値を高めます。
 
こういった行為を理想化といい、英語ではIdealization(アイディアライゼーション)というんですね。
 
これはナルシストが『自分は特別である』という空想にとらわれることで、この理想化するというのはナルシストの虐待サイクルの第1段階のLove bombingで起こるわけなんですね。
 
理想化というのは理想とする状態へ変化させることを指していて、ナルシストはファンタジー(空想)の世界の中に住んでいると言われています。
 
ナルシストの虐待サイクルの第2段階の過小評価のDevaluation(ディバリュエーション)のターゲットを切り下げるといった戦術とは正反対の、理想化(Idealization/アイディアライゼーション)という行為を行なって、ターゲットを自分の世界へ引き寄せるんですね。
 
そして、悪性ナルシストがサイコパスの要素を持っているように、悪性ナルシストは
 

反社会性パーソナリティ障害(サイコパス)や自己愛性パーソナリティ障害(ナルシスト)、人に苦痛を与えることに喜びを感じるサディスティックパーソナリティ障害(サディスト)、潜在的攻撃性パーソナリティ障害(マニピュレーター)、受動的攻撃性パーソナリティ障害(パッシブ・アグレッシブ)、妄想性パーソナリティ障害(パラノイド)など

 
基本的にこの悪性ナルシストはいろんな人格障害やメンタル疾患の問題が混じったパーソナリティだということになります。
 
悪性ナルシストだけじゃなく、今日紹介した脆弱型ナルシストが悪性ナルシシズムの一面を見せたり、尊大型ナルシシズムの姿を見せたりなど、それぞれのタイプにはっきりと区切られていなくて実はいろんなタイプが混じって特徴として出ることもかなり多いわけなんですね。

身近にいたらどうしたらいい?ナルシストへの対処法

 
結論から言うと、彼らはナルシストになりたくてなっているわけではないし、自覚もない場合が多いんですね。
 
私は支配欲がないので『支配したい』という心理が全く理解できませんが、仮にナルシストは自覚していてもその支配欲や攻撃性は簡単にコントロールできるものではないはずだと思います。
①知識を深める
 
まず私たちにできること、そして一番大切なことは家族や友達、職場の人など周りにこういったナルシストの傾向が強い人がいる場合は、彼らの心理状態を理解して知識を深めることです。
②反論や批判など否定をしない
 
大事なことは、反論や批判など否定をしないことで、例えばナルシストは指摘するだけで自分の存在を否定されたと解釈し、敵とみなされると攻撃してくるので、非常に厄介やと思います。

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③行動のパターンを理解し、それが心理的操作や罠だということを理解する
 
まずは相手がパーソナリティや心に問題を持っているということに気づくことが重要で、どうしてか気づくことが大事なのかというと、今まで彼らはそれをこちらの問題として責任を押し付けて、ガスライティングなどの心理的操作をされているわけなんですね。
 
そのマニピュレーションによって被害を受けた人は『自分のせいなんだ』『自分がこうしないからこんなことになったんだ』と自分を責めている方の方が、うまく対処できたケースより遥かに多いと思います。
 
そう感じで長い間操られていると、頭の中で本当に自分のせいだと思ってしまうマインドセットを作り上げられてしまうんですよね。
 
なので『自分がおかしいのかもしれない』『自分を見失ってしまった』『前みたいに笑えなくなった』など悩みを抱えて苦しんでいる方は、まずはこれらの知識を身につけて、彼らの心理や戦術を理解することで先に進めると思います😊
 
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