中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

【キレてくるナルシストへの対処法】自己愛憤怒とは/精神的虐待から身を守る

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【キレてくるナルシストへの対処法】自己愛憤怒とは

 
人間誰でも怒りの感情を持つと思いますが、ナルシストは普通の人が気にしないような些細なことでも怒りの感情を引き起こします。
 
普通の人が怒るのとまた全然レベルがちゃうんですけど、この怒りの原点は深く探るとナルシシズムから起きています。
 
ナルシストの内面にある自己陶酔の傷に触れた時、その傷が再び傷ついた時にナルシストはこのナルシストの怒りを抱いて爆発するんですね。
 
『出会った時はほんまにええ人やったのに』ナルシストの本性がわかった時このように感じる人は多いです。
 
今日は『ナルシストの怒り』についてお話しします。
 
彼らの怒りに対してどう対応すればいいのかなどナルシストの怒りのメカニズムから対処の方法も含めてご紹介したいと思います。
 

自己愛憤怒とは

 
怒りは人間誰もが抱くごく普通の感情で、悲しみなどのネガティブな感情から起こります。
 
そして悲しみから生まれた怒りは怒りを通り越して、激怒という激しい怒りに変わることがあると思います。
 
この激怒に変わると声を上げ、人を傷つける言葉を発したり破壊的になるんですね。
 
例えば運転中だったら運転が荒くなったり、不適切な発言や暴言吐いたりエスカレートすると身体的な暴力に変わる可能性があります。
 
他にも物に当たる、殴る蹴るなどが破壊的だと言えますが怒りをコントロールできないタイプのナルシストはこのようにとても破壊的なんですね。
 
このタイプのナルシストは悪性ナルシストのカテゴリーに分類され、悪性のナルシストにもストーカーになったり詐欺や盗みなど犯罪に手をつけるなどいろんなタイプがあります。
 
そして悪性で怒りをコントロールできないナルシストの怒りの正体は心理学で自己愛憤怒(ふんぬ)といいます。
 
英語ではNarcissistic rageというんですね。
 
異常なくらいキレてくるし『なんでそんな怒ってんねん』ってくらいキレられるので混乱することも多いと思いますが、この自己愛憤怒は1972年にハインツ・コフートというオーストリア出身の精神科医、精神分析学者によって作られた言葉なんですね。
 
自己愛憤怒とは
 
『自己愛者の自尊心もしくは自己価値感への脅威(きょうい)と認識される自己愛的傷つきまたは自己愛損傷(Narcissistic injury)への反応として生じる、激しい怒りである。自己愛的怒りとも呼ばれる』
 
 
ということなんですね。【引用: Wikipedia】

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自己愛憤怒は子供の癇癪と同じ

 
この自己愛憤怒(ふんぬ)は具体的に言うと癇癪なんですが、要は子供の癇癪と同じなんですね。
 
例えば3歳の子供が欲しい物を与えてもらえない時に感情をコントロールできなくて癇癪を起こすのと一緒です。
 
子供は公園でまだ遊びたいけどお母さんが『帰るよ』と言います。
 
子供は『嫌や!まだ帰りたくない』と泣き叫んだり、物を投げて乱暴になったり、子供によってはお母さんを叩いてしまったりしますよね。
 
ナルシストが癇癪を起こしていたとして見た感じ30とか40歳の成熟した女性や男性に見えますが、ナルシストは感情的に幼稚だと言われています。
 
例えば
 
欲しい物が手に入らない時
相手に間違っていると指摘されたり正論を振りかざされた時
自分が相手から『責められた』と感じた時
相手の感情をコントロールできない時
自分の失敗の責任を負いたくない時
 
このような状況で癇癪を起こします。
 
彼らはものすごく敏感でこのように人や物事が自分の思い通りに動いてくれない時、怒りを使って相手を支配しようとします。
 
『人は見かけによらない』ってまさにその通りだと思うんですが、ほんまに最初見かけはめっちゃ男前とか美人で親切でほんまに魅力的な人でも、その人がナルシストだったらこういう自己愛憤怒の一面がある可能性が高いんですね。
 
共依存の関係になっている状態ではナルシストは怒りを見せたら相手をコントロールできることを知っているので、怒りやストレスをぶつけるためにターゲットを利用します。

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ナルシストをサポートする『イネーブラー』

 
このナルシストの振る舞いがイネーブラーを生み出すきっかけになりますが、家庭内や職場などでイネーブラーはナルシストを怒らさないように気を遣い始めます。
 
イネーブラーは自身の発言などに気をつけて、常に気を張っている状態なので自然にストレスが貯まります。
 
そのストレスは不安や鬱、無力さ、無価値感に変わっていき、頭痛や食欲、睡眠など身体にも影響することがあります。
 
ここから少し英単語が出てきますが、表現として使った方が内容が入ってきやすいと思うので英語に馴染みがない方も参考にしていただけたらいいなと思います。

言葉の暴力

 
身体的虐待というPhysical abuseのように暴力を振るっていなくても、Verbal abuseという言葉の暴力で傷つけるナルシストは多いです。
 
相手をけなしたり暴言を吐いて悪態をつくんですね。
 
相手の人格やプライドをわざと傷つけて攻撃します。
 
Verbal abuseという言葉の暴力を行う人からは明らかに相手をリスペクトしていない振る舞いや態度が見られると思います。
 
このタイプのナルシストは基本的に見下した態度を持ち、英語でTreat like garbageという言葉があるんですが、まさにそれなんですね。
 
これは『ゴミのように扱われる』という意味で『ひどい扱いを受ける』ということなんですが、英語でVerbal abuseを行う人はかなり汚い言葉を使います。
 
日本語でも同じで相手を罵るんですね。
 
英語ではこれをName callingと言って日本語で言うと悪口や中傷に当たります。
 
ナルシストは平気で人をゴミのように扱います。
 
びっくりするのが彼らはいつも自分がお世話になっている人、自分をサポートしてくれる人、例えば奥さんとか旦那さんとか部下や我が子にも暴言を吐いて意地悪なことを言うんですね。

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ガスライティング

 
彼らは『当たり前のことを言っているだけ』『何もおかしいこと言っていない』と言葉の暴力を正当化するためにガスライティングをします。
 
【ガスライティング】心理的虐待の一種。ターゲットにわざと誤った情報を伝えターゲットが自身の記憶や知覚、正気を疑うように仕向ける手法
 
意地悪なことをしているのはナルシストの方なのに被害者が意地悪であると主張して永遠文句言うのが典型的なナルシストの振る舞いです。
 
自己愛憤怒は子供の癇癪のような可愛い物なんかでは全くなくて、経験のある方はわかっていただけると思いますが鬼や悪魔を怒らせてしまったようななんとも言えない邪悪さが感じ取れます。
 
自分が被害を受けている場合はこういった知識をつけることは重要で、これらの心理や戦術を知らないと『なんでこんなことを言ってくるのか』頭の中が混乱して、うまくその状況に対応できないと思います。
 
彼らの心理を知っておくと『いや、おかしいこと言うてるのはあんたの方やろ』『こっちは何も間違ったこと言うてへんから、変なこと言うてこんといて』とその手に乗らず抵抗することができます。
 
子供が癇癪を起こしていても『あーお菓子がもらえんから駄々をこねてるんやろな』と簡単に理解できるはずですよね。
 
それは相手は子供だからですが、大人の見た目をしたナルシストが『欲しい物が手に入らないから癇癪を起こしている』なんて最初わからないこともあると思うんですね。
 
でもナルシストの怒りの心理メカニズムは子供の癇癪と全く一緒で、欲しい物が手に入るまで怒りや涙を見せてきます。
 
欲しい物が手に入った瞬間嬉しそうにいつもの姿に戻ったり、今までの姿とは豹変して満足した様子を見ることができます。

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『キレてくる人』どのように対処すればいい?

 
こういった彼らの心理を理解して彼らが怒りを向けてひどいことを言ってきてもそれを真剣に受け取らないことです。
 
こちらも同じように怒りを見せるとナルシストの態度が悪化することがほとんどだと思います。
 
『そのような振る舞いは私は受け入れられへんとはっきり相手に伝えます。
 
『暴言を吐いてくるんやったら話すつもりはない』
『私のことについてそういうひどい言い方をしてくるんやったら、聞きたくないし気分が落ち着いたら話してください』
『落ち着いて話がしたい』

と伝えます。
 
最終手段としてそれでもまだキレてくるのであれば強制的に会話を終了させます。
 
相手の怒りが収まらないなら逃げることを優先します。
 
『ごめんなさい。今はこれ以上お話しできません』と言って電話を切ったり、ドアを閉めたり、違う部屋へ逃げたり『話すつもりはない』という意思表示をします。
 

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こういう対応の仕方はもちろん明日からすぐにできるものではなく、私も最初は『かかってこいや』みたいな感じでめっちゃ言い返してたんですね。
 
今でも理不尽亜なことを言ってくる人に対しては、感情的になることはあるはずだと思いますが、自己陶酔型のナルシストに対しては少しは自分の感情をコントロールできるようになったんですね。
 
どうしてかというと自己陶酔の怒りのメカニズムを理解できるようになったからなんですね。
 
何ヶ月とか何年もかかるかもしれませんが、これも効果のある対処法のうちの1つです。
 
そしてナルシストは怒りを使っても相手をコントロールできない場合、被害者のふりをして罪悪感を植え付けてくる戦術を使います。
 
同情を誘うために涙を流すこともあります。
 
それでも効かなかったら物を投げたり物に当たったり、部屋に閉じこもったり家出をしたり、帰りが遅くなったりします。
 
感情をコントロールできない反抗期の子供みたいに振る舞うことがあります。
 
『なんで誰も自分の気持ちをわかってくれへんねん!』という混乱と悲しみが怒りの感情を生み出して言葉の暴力になっているんですね。
 
言葉の暴力は身体的な暴力と同じくらいダメージをくらうので精神的に受けるダメージも大きいし身体に影響する可能性もあります。
 
大事なことは問題を軽視しないということです。
 
精神的虐待を受けた人の後遺症として自分を責めて、言い訳をする傾向があります。
 
『私がこうしなかったから』『僕がこれをしてしまったから』『叩いたり殴られたりはしてないから』『私が言い返したから』『口答えをしたから』
 
多くの人はこう言ってナルシストをかばうために言い訳を探すことが多いです。
 
『暴力振るわれていないから虐待をされていない』という訳ではなく、虐待にも世話の放棄をするネグレクトとか経済的虐待とか他にも種類があります。
 
虐待は一般的に広く知られている身体的虐待だけではないし、精神的虐待を受けている人は実際数え切れないくらいいるので精神的虐待ももっと重要視されるべきだと思うんですね。
 
まずは精神的虐待を理解してくれる人に相談したり、家族や友達など周りにサポートしてもらうことが大切です。
 
このような体験をした方がいればどのように対処したのかなどコメント欄で教えていただけるとありがたいです。
 
『他の人は自分と似たような状況の中でどのように乗り越えたのかな』など知りたい方がおられると思うのでシェアできる範囲で結構ですので情報を交換できたらいいなと思います。
 

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上記の動画でも詳しく話していますので、興味のある方はぜひご覧になってください😊

 
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