【共依存から抜け出せない理由】ナルシストの虐待とストックホルム症候群の関連性について解説
皆さんはストックホルム症候群（Stockholm syndrome）ってご存知ですか？
これは誘拐事件や監禁事件などの被害者が加害者である犯人に対して特別な感情を抱く現象のことを言います。
加害者が被害者を支配した状況で加害者が被害者に優しく接したり気を遣ってくれる姿を見て、被害者が加害者に恋をしてしまうことがストックホルム症候群です。
この現象はナルシスト的な虐待に関連していて、実際にナルシストとの恋愛関係で被害者の心理に現れているものだと言われています。
今日は『ナルシスト的な虐待とストックホルム症候群』についてお話しします。
はじめに
本題に入る前にこの動画はナルシストと関係を持っている方を非難するためではなく、現在彼らから被害を受けて困っている方や共依存の関係から抜け出したいという方へ向けての情報提供が目的だということをご理解していただきますようお願いします。
ナルシストと出会い、関係性はそれぞれですが彼らと恋愛関係でいる場合その関係から抜け出せない方はとても多いと思います。
その理由は依存関係が原因だったり経済的、様々な理由があり一緒にいるべきではない理由があったとしてもナルシストと離れられにくい原因がいくつかあります。
ナルシストはターゲットを支配しようとして、その関係は時に有害だということをいつもお話ししていますが、どうしてその有毒な関係から抜け出すのは難しいのか今日はその具体的な理由についてお話ししていきます。
ナルシストの自己陶酔的な怒り、嫉妬や敵意などの攻撃性、侮辱的な態度の背景にはいつもマスクを被ったナルシストの表向きの顔があります。
その顔はとても魅力的でカリスマ性があったり優しくて思いやりがあってナルシストは甘い言葉を使ってターゲットを魅了します。
ナルシストの甘いマスクに騙されてしまい、ターゲットは
『この人はなんて素敵なんだ』『私ってなんて幸せなんだ』
と感じてしまいます。
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でもそれが不適切な関係である場合偽物の愛になってしまうこともあります。
ナルシストやサイコパスは勘が鋭く口もうまいので周りから人気があったりとても魅力的なことも多く、その関係から抜け出すことは簡単なことではないと思います。
ナルシストは飴と鞭を上手に使い分けてターゲットを支配し自分に夢中にさせます。
ストックホルム症候群とは
ナルシスト的な虐待とストックホルム症候群というのはすごく関連していて、ナルシストにターゲットにされた状況でターゲットが持つこの特別な感情は心理錯覚によって起きます。
ストックホルム症候群というのは精神医学用語の１つです。
これは『誘拐や監禁などにより拘束下にある被害者が、加害者と時間や場所を共有することによって、加害者に好意や共感、信頼などの特別な感情を抱くようになる現象』のことを言います。スポンサーリンク
これは実際1973年にストックホルムの銀行で強盗が人質をとって立てこもるという事件がありました。何時間にも及ぶ監禁状態の中で、人質が次第に犯人に好意を寄せていったんですね。そして犯人に恋をした人質は犯人に変わって警察に銃を向けるなど攻撃的な行動を取るようになりました。人質が解放されたあと、人質の中には犯人をかばう証言を行ったり恋愛感情を抱く人までいたらしいです。【引用：コトバンク】
ストックホルム症候群の逆が『リマ症候群』
ちなみにこの逆がリマ症候群といって
『誘拐や監禁事件などの犯人が人質と長時間過ごすうちに、人質に対して親近感を抱くようになる現象のこと』
を言います。
こういった支配下にある被害者や支配をする加害者がお互いに好意を抱くといった感情は実際に起こることらしくて、最終的には恋愛感情に発展してしまうんですね。
このストックホルムの事件では人質の１人は犯人と結婚までしたらしいです。
これは被害者がストックホルム症候群、犯人がリマ症候群を起こしたということになるんですね。
恋に落ちやすい『吊り橋効果』
またこれらと少し似ていますがこのような危ない状況のように吊り橋効果という現象も起きていたらなおさら恋に落ちやすい状況だったはずだと思います。
吊り橋効果というのは『不安や恐怖を強く感じている時に出会った人に対し、恋愛感情を持ちやすくなる効果のこと』です。
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例えば肝試しやジェットコースターなど異性とドキッとする体験をした場合、そのドキドキ感を恋愛のドキドキ感だと勘違いして相手に惚れてしまうという心理錯覚のことをいいます。
ストックホルム症候群と少し似ているように思いますが、ストックホルム症候群は『最初脅されていた人質がしばらく経つと恐怖が複雑な感情に変わっていくこと』なんですね。
人質は最初、話すことや食べること、トイレに行くなどの自由を奪われますが、次第に犯人からそれらを与えてもらえるようになります。
するとその自由を受け取った時、人質は『どこか子供の時に母親に対する感覚のようなものを抱く』らしいです。
人質は犯人に対して愛着や愛情が芽生え、逆に犯人にリマ症候群が起こると犯人も被害者の心配をしたり気を遣うようになり人質に恋愛感情を抱いたりします。
このような現象が犯人が人質を取ったりする密室で起こるんですが、このストックホルム症候群は家庭内や恋愛関係でも普通に起こることらしいです。
恋をすると分泌される恋愛のホルモンのうちの１つ『アドレナリン』
恋愛における初期状態にはアドレナリンと呼ばれる物質が脳内で大量に分泌されます。
アドレナリンの大きな特徴はドキドキ感で、不安や緊張、興奮した時や怒っている時、様々な状況で脳内はアドレナリンで溢れ返っています。
恋愛ホルモンと呼ばれる化学物質は他にもドーパミンやオキシトシンなどたくさんありますが、恋愛初期の脳はこれらの化学物質が快楽中枢を刺激し、高揚感がもたらされます。
つまりこういった現象が起きると次第に『その関係が心地いいもの』だと脳が勘違いしてしまうため、ストックホルム症候群などの現象が起きてしまうんですね。
この現象はナルシストとの関係にも関連していて、ナルシストの自己陶酔的な怒りの裏にはこのような被害者と加害者の心理が隠されています。
『ナルシストとの関係がいつも幸せなものではない』『必ずしもナルシシズムを持った人と付き合うことが悪い』
といったことではないですし、ナルシストによってもたくさんの種類があり行動のパターンも違います。
単に自己愛の強いナルシシズムを持ったナルシストやサイコパスは、時にカリスマ性があり実際に成功しているナルシストやサイコパスも数え切れないほどいます。
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でもそのナルシシズムやサイコパシーが悪い風に出るととても虐待的で危険な性格になってしまいます。
虐待や嫌がらせの度合いもそれぞれ違うので、ナルシシズムを持った人全てが悪者だということには決してならないと思いますが、実際虐待的な関係ではこのストックホルム症候群と呼ばれる現象が発生することがあります。
捕虜や人質など虐待の被害者が犯人や虐待者と絆を深めることは決して珍しいことではなく、これは実際に研究された心理的な繋がりです。
特殊な心理状態かもしれませんが、ダメ男にハマってしまう女性と同じ現象で、例えばナルシストから被害に遭っているターゲットは、まず『ナルシストをかばって自分を責める』という傾向があります。
ナルシストはターゲットの思いやりや脆弱性を利用すると言われています。
また決して依存した関係がだめだということではないと思います。
でももし彼らから無理な要求をされたりその関係が自分を苦しめているのであれば、思い切ってその関係から抜け出すことや、こういった知識をつけて自分がどうしたいかということにゆっくり向き合うことは本当に大切だと思うんですね。
ストックホルム症候群は閉ざされた空間の中で必死に生きようとする人間の本能の働きだったり、人間の本質が表されている自然な心理現象だと思います。
ナルシストとの関係も同じで彼らは常に暴言や暴力ばかりじゃないお互いに信頼し合う関係性を作るので、彼らとの関係から抜け出せなくて息詰まっている方も多いと思います。
もし自分も同じような状況に陥ってしまったらこのストックホルム症候群のように同じような心境になるかもしれないし、こういった人間の心理を知ることはナルシストとの関係においてとても役に立つことだと思います。
上記の動画でも詳しく話していますので、興味のある方はぜひご覧になってください😊
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