中村りんの心理学研究所

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ナルシスト・ナルシシズム・自己愛性虐待を詳しく解説しています。

【パッシブアグレッシブ】カバートアグレッションが使う受動的攻撃とは

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カバートアグレッションが使う受動的攻撃とは

 
みなさんは受動的攻撃ってご存知ですか?
 
受動的攻撃はカバートアグレッションやカバートナルシストなど、いい人のふりをして密かに攻撃する人が使う戦術のうちの一つです。
 
受動的攻撃行動というのは意外にものすごく身近で起きてて、多くの方が日常的に体験していることだったりします。
 
また『自分もこういった行為を誰かに取ったことがある』と感じることがあるかもしれません。
 

受動的攻撃(パッシブアグレッシブ)とは

 
受動的攻撃はパッシブアグレッシブ(Passive aggressive)とも言われていて、日本ではまだ認知されていないことが多いですが、アメリカでは結構多くの方が知っている言葉だったりします。
 
これは受動的攻撃性を持った性格を表し、
 
受動的攻撃性というのは、本人が感じている怒りや不満などの否定的な感情を直接相手にぶつけずに消極的かつ否定的な態度や行動を取ることで相手を攻撃しようとする心理
 
のことをいいます。
 
カバートアグレッションや隠れナルシストと呼ばれるカバートナルシストはこの受動的攻撃を使って他人を傷つけることが多いです。

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カバートアグレッションの特徴

 
カバートアグレッションの代表的な特徴なんですが、
 
カバートアグレッションの特徴
 
①嘘をつく
②被害者のふりをする
③自分を正当化する
④急に怒り出す
⑤相手に罪悪感を植え付ける
⑥無知を装う

 

など、直接暴言を吐いたり暴力を振るったりせず、隠れて攻撃する傾向があります。
 
これは明らかに侮辱することや直接的に攻撃する方法ではなく、かなり陰湿な攻撃方法だと言えます。
 
例えば、
 
・職場だと密かに誰かの手柄を横取りしたい
・人の評判を下げて自分は優位な立場に立ちたい
 
彼らはこういった自分の目的のために、自分の思い通りに他人をコントロールしようとします。

自分を守ろうとする心理『防衛規制』とは

 
他にもどうしてカバートアグレッションがこういった方法で攻撃をするのかという話なんですが、
 
防衛規制を行うためなんですね。
 
防衛規制というのは心理学で『危険や困難に直面した時に受け入れがたい苦痛や状況にさらされた場合、それによる不安を低下させるために無意識に作用する心理的なメカニズム』のこと
 
をいいます。
 
要するに、彼らは自分の抱えた感情をどのように扱えばいいのか適切な方法を知らないので、その状況を乗り越えるためにこういった受動的行動という戦術を使います。
 
人に八つ当たりする人の心理と一緒で自分が抱える怒りや悲しみなどのネガティブな感情を自分でうまく処理ができないので、人に怒りをぶつけてストレスを発散するのと同じです。
 
なのでカバートアグレッションなど他人をこういったやり方で攻撃する人は、その状況をうまく回避するために他人を利用する傾向があります。
 
こういった行為は被害者からすると罰を与えられているように感じるかもしれないんですね。
 
もしターゲットにされた場合はこういった彼らの行為や心理を全く知らなかったら、どうしてこのような態度を取られているのかということに気づけないことになります。
 
なので彼らの特徴や戦術を少しでも知っておくことは自分の身を守るためにとても大事なことやと思います。
 
この受動的攻撃性を持った人と関わると、その関係はジェットコースターみたいに感じるんですね。
 
ある時はしっかりコミュニケーションが取れて関係がうまくいっていると思えば、いきなり関係がギクシャクすることもあります。
 
こういった操作的な人と付き合うと矛盾した行動を日常的に取られるので、被害を受けた人の体力は簡単に消耗してしまいます。

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サイレントトリートメントとは

 
このパッシブアグレッシブといわれる人の主なサインの一つはサイレントトリートメントです。
 
これは無言対応という意味なんですが、気に入らないと黙り込んだり会話の途中で話を中断したりする行為のことを言います。
 
ちなみにカバートアグレッションと話している時や、口論をしている最中に彼らに圧倒されて私たちが少し黙ってしまうことはサイレントリートメントにはならないんですね。
 
彼らは話を捻じ曲げたりして会話を操作しながら上手にコントロールしようとするので、ターゲットは頭の中が混乱します。
 
会話中に一歩下がって、少し黙って様子を見ることは受動的攻撃にはならなくて、様子を見るということは操作されている状況ではとても大事なことです。
 
サイレントトリートメントは受動的攻撃行動のうちの一つで、これは『完全に相手を黙らせる行為』なんですね。
 
会話を完全に終了させるだけではなく、彼らが私たちの質問に答えることを拒否するために無視をしたり、話をそらしたりする行為もサイレントトリートメントになります。
 
サイレントトリートメントもターゲットの自尊心を低下させるなどメンタルに悪い影響を与えるので、これも心理的虐待に当たります。
 
彼らはサイレントトリートメントという戦術を使いながら、ターゲットにガスライティングをして相手の感情を操作しようとするのでとても有害なんですね。
 
どうしてこんなに有害かというと、彼らは人と適切なコミュニケーションの取り方を知らないのでまともに話し合いができなかったりして、話しているターゲットが彼らに体力を奪われてしまうからです。
 
例えば、昨日まで彼らと仲良くしていたし何の問題もなかったとします。
 
でも彼らに何か気に入らないことがあると、次の日すれ違ってもわざと目を合わさないとかそっけない態度を取ったり、挨拶をしないなどこういった行為も受動的攻撃になります。
 
生活している上で、誰かに『受動的に攻撃された』などこういった行動を探し回ったりして大袈裟に感じたり過剰に反応する必要はないと思います。
 
でも彼らが露骨にこれらの行動を取ってきて、それがパターン化されているのであればそれは意図的に受動的攻撃を行っていると判断することができます。
 
もし誰かに受動的攻撃をされていると感じた場合は、
 
『これは自分自身の問題ではなく相手の問題で、彼は不安な状況の中でその感情をどのようにして扱えばいいのかわからないんだ』
 
と考えて、責任感を持つ必要は全くないんですね。
 
このような無視や、急に会話を終了させたり素っ気なくよそよそしい態度を取ったりすることがサイレントトリートメントといいます。
 
相手がカバートアグレッションの場合、仲良いと思っていたけどいきなり冷たい態度を取られたり、数日連絡がなかったりという状況では裏にこういった防衛規制といわれる心理的メカニズムが存在していると考えられます。
 
また家族や職場の人、友人など身近にいる親しい人にこの受動的攻撃をされることはとても面倒で複雑なことです。

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サイレントトリートメントされたら、どう対処すればいい?

 
でも絶対にそれを個人的に感じ取らないようにして、こういった人を扱う時は彼らの心理をよく理解します。
 
そして、
 
『自分は感情的に幼稚な人の相手をしているんだ』
 
と上手に割り切ることが重要です。
 
一部の受動的攻撃行動を取る人は自分自身を表現する方法を知らないし、自分自身で感情をうまく処理することができないので他人から同情してもらうような行動を取ったりします。
 
受動的攻撃をされて困っている状況では、まず彼らと境界を設定して
 
『このような態度と行動は受け入れられない』
 
ということを彼らに理解してもらう必要があります。
 

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他にも受動的攻撃性を持った人がよく行うことがあり、それは軽い侮辱をして相手を見下し馬鹿にすることです。
 
直接あからさまに悪口を言って攻撃するのではなく皮肉を言って遠回しに相手に不快感を与えて攻撃する特徴があります。
 
例えば、カバートアグレッションは見かけはほんまにいい人に見えて、親切に振る舞ったりします。
 
彼らは言われて嬉しい褒め言葉を相手に言ったと思ったら、最後に相手を少し侮辱するような一言を付け加えてコミュニケーションを取ったりします。
 
彼らは遠回しに皮肉を言って相手の自尊心を傷つけるんですね。
 
例えば
 
『彼氏できたんやな。おめでとう!めっちゃかっこいいやん。今度こそは長続きするといいな』
 
とか
 
『ダイエット頑張ってんねんな。すごいやん。まだお腹に脂肪めっちゃ残ってるけど、毎日ジム通ってえらいな』
 
などが挙げられます。
 
こういった褒めながら皮肉を言う人ってたまにいますよね
 
この例のように遠回しに相手を非難したり、少し意地悪な言い方で相手を褒めることはブラックジョークといってこれも受動的攻撃に含まれます。
 
私は個人的に相手を褒める時は、『自分も嬉しい』といった感情を持って褒め言葉だけをあげたいと思いますし、ほとんどの方が同じだと思います。
 
一部の人は単純に冗談のつもりで悪気なく言っていることも多いと思いますが、受動的攻撃性を持っている人やカバートアグレッションの場合は不安や嫉妬からこれらの行動を無意識または意識的に取っています。
 
もし『彼らはこういった心理で皮肉を言ってくる』ということを知らなかった場合、私たちはそれを間に受けてしまいます。
 
他にも
 
『それ言う必要ある?』『それってどういう意味?』
 
と言い返したり、彼らの発言に反応してしまうので反抗してしまうことも多いと思います。
 
うまく受け流すことは難しいかもしれませんが、『恐らく嫉妬が原因で受動的攻撃を取っている』ということを理解することが大切です。
 
まず健康的で幸せな人はこのような行為を行って他人を傷つけることはないと思います。
 
幸せな人は自分自身を満足させる方法を知っていて、誰かが成功したりうまくいっていることに対して素直に喜びの感情を持ちます。
 

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なので受動的攻撃行動を取って他人を傷つける人は、嫉妬や不安などの否定的な感情を内側に持っています。
 
何か人には言えない悩みがあったり、仕事が嫌いだったり誰かに嫉妬心を抱いているのかもしれないんですね。
 
多分、無意識のうちに受動的攻撃をしているカバートアグレッションも多いと思いますが、そういった感情を持っていることに多少気づいている人もいると思います。
 
でも彼らは
 
『この人は自分よりも優れている』
 
といった嫉妬や不安などの感情を認めたくないので、その感情を内側に隠して受動的に攻撃をします。
 
もし彼らがマウントを取ってきたり、皮肉を言いながら侮辱してきても相手がどういった心理でこのようなことを言ってくるのかと考えながらその状況に対応する方がいいと思います。
 
そして彼らからネガティブな感情を植え付けられることを避けるために、彼らとの間に壁を作って自分を守ることを優先します。
 
もしこういった皮肉などによって侮辱された時は、
 
先ほど挙げた2つの例でお話しすると、例えば
 
『せやねん!彼氏できてん!今月で3ヶ月なんやけど、喧嘩も全然せーへんしめっちゃ仲良いで!』
 
とか
 
『そうそう。ダイエットめっちゃ頑張ってんねん!もう5キロ痩せたし、ジム行くのって気分転換にもなるからほんまええ趣味見つけたわー』
 
とか嫌味にならないようにトーンに気をつけてポジティブな言い方で対応します。
 
ネガティブな感情を彼らから受け取ることを避けて、彼らの戦術に巻き込まれないことがポイントです。
 
どうしてかというと、もしこういった返しをせずにまともに受けて
 
『え、それどういう意味?』『それって言う必要ある?』
 
と返したとします。
 

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でも彼らは、
 
『え、なんでそんなこと言うん?』『そんなつもりで言ったんちゃうのに』
 
と、間違いなく否定します。
 
なので相手が受動的攻撃をする人であれば私たちが彼らの性格を変えることは無理ですが、私たちはいつも自分自身に取り組むことがとても重要です。
 
自分で自分のことを褒めてあげて、自分自身を愛してあげるセルフラブを学ぶことは本当に大事なことだと思います。
 
これができないと彼らからの攻撃をまともに受けてしまったりしてメンタルが病んでしまうからなんですね。
 
有害な人っていうのはどこにでもいて彼らを避けることは時に難しいことがあります。
 
職場の人や、近所の人、家族や親戚、友人などが潜在的攻撃性を持ったカバートアグレッションや受動的攻撃性を持った人であれば、彼らに全く接触しないというのはできないんですよね。
 
なので私たちは自分の自尊心を守るために、また彼らのネガティブなエネルギーに巻き込まれないように対処法を身に付けておく必要があります。

受動的攻撃行動のフレーズ

 
もう1つ受動的攻撃行動で代表的なフレーズが2つあるんですが、
 
1つめは『大丈夫?』と聞かれた時大丈夫じゃないのに『大丈夫』と言い返すことです。
 
もう1つは明らかに怒っているのに『怒ってる?』と聞かれても、『怒ってないよ』と答えることも受動的攻撃行動に含まれます。
 
どちらのフレーズも日常的に私たちがよく使う言葉で多くの男性が彼女や奥さんから言われたことが多いと思いますし、女性だけに限らず男性もこのようなことを言うことがあると思います。
 
もちろん私自身もどちらのフレーズも言ったことがありますが、大事なのはこれらのことをどうして私たちが言うのかということを理解することだと思います。
 
もし明らかに怒っているのに『怒ってないよ』と言ってパートナーと喧嘩になってしまったり、自分は大丈夫じゃないのに『大丈夫』と相手に伝えてしんどくなったりすることも実際あるはずなんですね。
 
でもはっきり『うん。怒ってる』と伝えて相手に不満をぶつけると、喧嘩がエスカレートすることってありますよね?
 
少し意識して言い方に気をつければ自分が受動的攻撃を周りにすることを避けられたり、口論になることを防ぐことができると思います。
 
なので
 
パートナーや相手に自分の感情を隠したり『大丈夫』『怒ってない』と否定せずに、
 
『今ちょっと気分が優れないからしばらく休むね。落ち着いたら後で話そう』
 
『後で連絡するね』
 
など正直に伝えて一歩下がることも大切だと思います。
 
感情的になって相手と会話をするのが困難な場合は一歩下がって、まず深呼吸をして気持ちを落ち着かせます。
 
そして気分が落ち着いたら再び考え直して相手と話を再開します。
 
このような状況でこういったことを少し心がけると、受動的攻撃性を持った人だけではなく私たちも誰かを受動的に攻撃することから逃れることができるはずです。
 

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上記の動画でも詳しく話していますので、興味のある方はぜひご覧になってください😊
 
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