ナルシストが必要とする自己陶酔的な供給(Narcissistic Supply)とは
ナルシストについて調べられている方はナルシズム、または自己陶酔的な供給という言葉を必ずと言っていいほど目にしているかと思います。
実はガスライティングもそうなんですが私はこの『自己陶酔的な供給』というトピックについてお話しするのをすごく楽しみにしていました。
なぜかというと、このナルシズムっていうのはポジティブな要素とネガティブな要素の2つがあります。
その人のコントロール次第で成功して幸せになったりまたは他人を攻撃したり不幸になったり、この自己陶酔のメカニズムってすごく奥が深いんですね。
私たち人間誰もがナルシズムを持っていますが、これついて知っている方も知らない方もこの動画を観ていただいたら、
『あ、こういった感情持ったことがある!』『あの人はあの時自己陶酔的な供給のためにあんなことを言ってたのかな』
と思い当たる部分がたくさんあると思います。
なのでこの記事を通してぜひみなさんも一緒にこれについて明らかにしながら考えることができればいいなと思います。
自己陶酔的な供給とは
パーソナリティー障害を専門とされ、複雑なトラウマによるダメージを回復するのを助けるSharie Stinesシャーリー・スタインという方がPsychoCentralという記事を出されているんですね。
そこで自己陶酔的な供給について詳しくお話されているので、まず自己陶酔的な供給とは具体的になんなのかお話したいと思います。
自己陶酔はナルシズムともいって自己陶酔的な供給とは、英語でNarcissistic Supplyといいます。
『褒め言葉、賞賛、注目、優勝などの成果、パワーを持っているような力強い気分、環境や誰かをコントロールできていると感じる気分、中毒性のある物質や活動、感情的なエネルギー(ポジティブまたはネガティブな場合がある)』
ということがこの記事で紹介されています。
要するに自己陶酔的な供給というのは彼らのエゴを養うもので生きていくのに欠かせないものなんですね。
2種類の自己陶酔的な供給
ポジティブなナルシシズム
ナルシシズムはポジティブな要素とネガティブな要素の2種類があります。
自信に満ち溢れてて目立ちたがりなナルシズムのポジティブな要素をうまく利用しているタイプのナルシストは有能で人を助ける仕事に就いていたり、魅力的な要素を持っているのでたくさんの人を惹きつけます。
なので自尊心を高めるために自己愛を強くするということは決して悪いことではないです。
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ネガティブなナルシシズム
でも逆に病的に自己愛が強い人は歪んだ人格を持っていてネガティブなナルシズムの要素をたくさん持っています。
一般的に隠れナルシストとも言われていて、『自分のことを認めてもらいたい』という欲求が変に歪んでいます。
人を攻撃したりコントロールしたり、時に危険な行動を取ります。
なのでこのネガティブなナルシズムが現れると他人と健康的な人間関係を築くことができないんですね。
どうしてこういった行為を取るのかということなんですが、遺伝が原因な場合もありますが基本的に自己愛が強い人は幼少期になにか問題があった人が多いです。
彼らは虐待、ネグレクトなどによって親に十分に愛されていなかったり、親と適切な関係を築けなかったなどトラウマを抱えているといわれています。
逆に過保護など親や周りの人に過度に甘やかされて育ったことが原因になったりすることもあるみたいです。
なので彼らは普通の人間関係のスキルに頼って生きていくことができず、そんな複雑な環境で育っていく中で生きていくために物々交換という形の人間関係を学びました。
なので自己愛の強い人は人生は勝ち負けやゲームといった歪んだ感覚を持っていてマウンティングを取ったりします。
彼らは感情的、精神的に適切に成長していないので、対人関係で他人のいい面を信頼する方法を知らないんですね。
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なので他人を犠牲にして自分を守ろうとします。
自己陶酔はタンクのようなもの
この自己陶酔的な供給の本質を例えると、彼らの自尊心を保つために他から自己陶酔的な供給を受けてエゴというもので彼らの内面にある自己陶酔のタンクを満たそうとします。
でもそのタンクはすぐに空になってしまったりタンクの底に穴が開いているような感じで供給してもすぐに不足します。
ナルシストのターゲットになるとターゲットが彼らの自己陶酔の供給源で、ターゲットが自己陶酔的な供給を与える人物ということになります。
ターゲットになってしまうと彼らにどれだけ与えても彼らは十分に満たされなくて、絶対に満足しないんですね。
自己陶酔的な供給は他にも承認、肯定、尊敬、ステータス、お金、誰かに恐れられているという感覚などが挙げられます。
もしナルシストが自己陶酔をできなくなってしまったら彼らは一体どうなるのかという話なんですが、まず彼らは癇癪を起こします。
彼らは生きていくために必要不可欠な自己陶酔ができないとコントロールを失います。
自己陶酔的な供給はナルシストにとって欠かせないエネルギー源
他にもこの自己陶酔を例えるとスキューバダイビングで使う酸素ボンベってありますよね。
酸素を吸引していたのにバルブをひねって締められたり酸素ボンベを取り上げられたりタンクが空になってしまったら彼らは息をすることができません。
それと一緒で特に隠れナルシストは他人から自己陶酔ができないと気分がかなり落ち込んで鬱っぽくなったりします。
ナルシストと話していると妙に感じることが多く、マイナスなことを言ってきたり相手を操作しながら会話したりポジティブなエネルギーを吸い取られている気がします。
それは自己陶酔的な供給している可能性が高いです。
ターゲットが彼らの異変に気づいて正体を暴いた時に彼らから離れようとしますよね。
でも高い確率で彼らはフーバリングという行為を行ってターゲットを再び連れ戻そうとします。
【フーバリング】ナルシストの虐待サイクルの第四段階。ナルシストが離れていったターゲットをもう一度捕まえようとすること
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離れようと思ってもそれは磁石のような感じであらゆる方法でターゲットをもう一度手に入れようとします。
ナルシストは大袈裟な愛情表現を使ってターゲットを自分の元に戻そうとします。
これをラブボミングというんですがこの彼らの愛情表現はとても操作的で時にすごくロマンチックだという人が多いです。
ターゲットにされると今まで感じたことない幸せを感じたりするらしいです。
でもそれは彼らがターゲットを支配するために使う戦術のうちの一つでパターン化されています。
つまりラブボミングは見せかけの愛なんですね。
【Love bombing】ナルシストの虐待サイクルの第一段階。大袈裟な愛情表現、愛の爆弾とも言われ、ターゲットにたくさんの褒め言葉やプレゼントを与え、自分に魅了しようとする心理的操作の戦術
彼らは他人との境界を無視してターゲットが拒絶することを嫌います。
ターゲットがいなくなってしまったら次の自己陶酔的な供給をしてくれる新しいターゲットを探す必要があるからです。
ターゲットが『うっとおしいな。もうほっといてよ』と思って連絡を無視したりするとします。
するとナルシストは周りの人たちを使ったりあらゆる方法を使ってターゲットに嫌がらせをしたり放っておこうとしません。
どうしてかというとターゲットにされた人はその人に価値があるからなんですね。
ナルシストは自己陶酔を得られないとターゲットにしないので彼らはわざと優しくて思いやりのあるいい人を自分のターゲットにして自身のエゴのために利用します。
なので人生がうまくいっている人を狙って嫌がらせをしてくることもあると言われています。
ナルシズムはある意味中毒のようなものに例えることができます。
他人から過度の承認などを受け、ナルシストは自己陶酔を得ると気分がよくなります。
また悪性のナルシストは逆に気分が悪くなることもあります。
それはなにかというと他人の幸せなんですね。
彼らは競争心や嫉妬心が強くて、『誰かが自分よりも幸せなのが許せない』という感情を持つこともあるみたいです。
そしてわざとそういった人生がうまくいっている人を狙って陥れたりします。
自分のレベルまで引き下げて自分の価値を上げようとします。
それはナルシスト特有の自尊心の無さの現れで彼らは他人からこういったネガティブな形で自己陶酔を得ることもあります。
海外で心理学のお話しをされているユーチューバーの方がこういった行為の例を挙げられてたんですが、例えば私たちは部屋でゴキブリを見たらスリッパで叩いたりスプレーをかけたりして素早く撃退しますよね。
悪性のナルシストもそういった感じで他人の幸せが彼らにとってゴキブリと同様なので、『目障りで見たくないもの』『許せないもの』『邪魔でうっとしいもの』と考えるんですね。
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自己陶酔的な供給を避けるための対処法
最後に自己陶酔的な供給を避けるためにできる対処法を紹介します。
①なるべく情報を与えない
ナルシストやカバートアグレッションなどマニピュレーターは上手に相手を操作しながら会話をします。
彼らは話を上手に持っていって、相手の不幸話などを聞いて自己陶酔を得ることが多いです。
知らないうちに情報を与えているかもしれないので少し意識しながら彼らとやりとりすることで噂を広められたり彼らに自己陶酔的な供給をすることを避けられることができます。
②連絡を避ける
彼らの行動によって迷惑をかけられたりストレスを与えられている場合はなるべくその人物に関わらないようにして自分のメンタルを守ることを優先するべきなんですね。
相手が何か頼み事をしてきたり電話をかけてきても関わらなくても支障がない存在であれば自分が病んでまで無理して相手の要求に答える必要はないんですね。
彼らは自分の人生がこれだけうまくいっているなど自慢してマウンティングを取って優越感に浸ったりします。
自己陶酔を得るためにわざわざ仲良いふりして近づいてくることもあります。
自己陶酔のために他人を利用して相手の価値を下げて自分の価値を上げる人の自慢話を聞くのってまず楽しくないですよね。
その時間を自分のために使った方がいいと私は思うのでナルシストから被害に遭っていた時私は電話で話さない、メールで済ます、『はい』か『いいえ』など必要なことしか伝えないということをやっていました。
一番大切なことは境界を作ることです。
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③感情をなくす
これは少し練習がいるかもしれませんが相手の感情を操ろうとするのがナルシストなんですね。
悲しいや辛いというネガティブな感情を彼らに見せることは彼らのエサになるのでこちらが彼らの行動によって影響しているということは彼らのエネルギーになります。
それを面白がってもっと嫌がらせをしてくることは本当に私たちのメンタルによくないので彼らが煽ってきてもその挑発に乗らないことです。
モラハラでよくあると思いますが彼らの心理って『相手を挑発して怒らせようとすること【なんですね。
理不尽なことを言ってきたら『これ以上話すことはない』『あなたがそのような話し方をするので今は話したくない』『お互い冷静になった時に話し合おう』とはっきり伝えても大丈夫だと思う相手には自分の意思を伝えてその場を離れることが効果的だと言われています。
上記の動画でも詳しく話していますので、興味のある方はぜひご覧になってください😊
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