【自己愛性パーソナリティ障害】心理学でいうナルシストについて徹底解説
一般的にナルシストという言葉は『自分が大好きな人』や『見た目などに自信を持ち過ぎている人』という意味で使われています。
自分のことが好きというだけなら全く問題がないんですが、病的なナルシストになると周りの人間に危害を加えてきます。
心理学での『ナルシスト』という存在は、とても攻撃的で関わるとメンタルが病んでしまったり本当に厄介な人たちです。
実はナルシストにもたくさんの種類があって、人によって特徴の出方が違うみたいなんですが、ナルシストはカバートアグレッションと同じよう関わってしまうと他人を傷つけたり私たちにいい影響を与えないんですね。
基本的に彼らはマニピュレーターです。自分の利益のために他人を利用したり操作して洗脳しようとします。
ナルシストにターゲットにされると自分の邪魔をされたり物事がうまくいかなかったりします。今日は『ナルシストとは心理学で一体どういう人のことをいうのか』についてお話しします。
ナルシストとは？ナルシストの名前の由来
まずナルシストとは自己愛が強い人のことで、自己愛はナルシズムともいいます。『ナルシスト』という言葉は自撮りとかも存在していない大昔のギリシャ神話からきています。
このストーリーはナルキッソスという美少年が彼女を作ろうとかわいい子を探していたんですね。で、エコーという妖精が今でいう彼に逆ナンをしたんですが彼は彼女の誘いを断りました。
そして彼は彼女を振った後、川に映った自分の姿を見て『なんで俺こんな男前なんやろ』って自分に恋をしてしまったんですね。
その後、この少年は自分の姿に見惚れている間に湖に落ちて亡くなってしまったことから『ナルシスト』と言う言葉はその物語に由来するといわれています。
このようにこの神話は『自己愛』の基本的な概念を説明しています。
『気分が高まって自分に自惚れると同時にそれは時には有害でもある』ということと、『自分にばかり気が向いていると最終的に不幸になってしまう』という自己没頭が表されています。
でもナルシストはこのお話のようなただの性格の問題ではなく心理学者たちによって詳しく研究された人間の特性なんですね。
自己愛とは
心理学でいう自己愛というのは『自分で自分のことを愛する、自分を凄いと思うこと』や『素晴らしいという感覚』で私たち誰もが持っています。
自分に自信がある、または自信をつけるということはとてもいいことです。
『自分のことを価値があるように思うこと』がナルシシズムなんですが、病的な自己愛の場合は人格が歪んでしまって人の都合を無視したり、自分を優先し、自己中心的で相手の立場を全く考えられないとても面倒なパーソナリティーになってしまいます。
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2種類のタイプのナルシスト
ナルシストにもたくさんの種類があるんですが彼らの特性を大きく２つに分けると、
尊大型ナルシスト（グランディオス・ナルシスト/Grandiose Narcissist）と脆弱型ナルシスト（ヴァルネラブル・ナルシスト/Vulnerable Narcissist）
というのがあります。
尊大型ナルシスト
尊大型ナルシストは私たちの身近にいる典型的なナルシストのタイプです。
外交的、支配的で賞賛や注目や集めようとする傾向があります。彼らはリーダー的存在だったり周りの誰もが羨む有名人や成功者だったり、彼らの能力を生かして成果を発揮しています。
ただ、これらの人物が全員ナルシストだということではなく、この尊大型ナルシストはナルシズムをポジティブな要素としてうまく利用しているということです。
時には彼らは自信に溢れていて目立ちたがりだけど、有能で人を助ける仕事に就いていたり、魅力的な要素を備えているのでたくさんの人を惹きつけます。
脆弱型ナルシスト
一方で脆弱型ナルシスト（ぜいじゃくがた）は大人しく控えめで内向的な傾向があります。
一般的に隠れナルシストとも言われていて、彼らは他人をコントロールしたり密かに相手を攻撃したりする特徴があります。
どちらの場合でもこのようなネガティブなナルシズムが現れると彼らは他人と健康的な人間関係を築くことができません。
このようなタイプは身体的虐待もそうですが精神的虐待や嫌がらせを可能性がとても高いと言われています。
自己愛が強いナルシストはどのように人を攻撃する？
自己愛が強い人はありのままの自分を愛せません。
なので彼らは自己が不安定になり、相手の人格を否定するような言葉を投げつけたりします。
ちなみに彼らはたくさんの特徴を持っています。
またナルシストによってタイプも違うし彼らの特徴は様々な形で現れます。
今からナルシストの特徴を挙げていくのであなたの周りの誰かに対し『この人にめっちゃ当てはまる』って感じたらナルシストの可能性が高いかもしれません。
彼らは周囲を巻き込んだり様々なトラブルになったりします。
彼らは時に『自分の方が偉い』といったような横柄な態度を取ることがあります。
人を見下すことで優越感を得て自尊心を保ちます。
自分が誰かに妬んでいることを認めず他人を侮辱し相手の価値を下げる発言をします。
理由としては『人の価値を下げることで自分の価値が上がる』と錯覚できるからです。
なので誰かが『自分より優れている』と感じたら、その人物を自分より下のレベルまで引き下げるために侮辱したり過小評価します。
共感力がないので他者を愛することができないし、人を思いやることもできません。
彼らはとても批判的、中傷的ですが他人からの批判に過剰に反応し、また自分の失敗や非を素直に認められません。
自分が受けた恥や屈辱を自分でうまく処理できず、誰かに責任転嫁をします。
常に人のせいにして自分の行いに責任を取ろうとしません。
他人を責めたり罪悪感を植え付けようとします。
独占欲が強く支配的で、子供のように甘えたり急に態度が変わって相手の粗探しをしたり、他人を威嚇して脅したり挑発したりします。
プライドが高く傷つきやすいので、『自分が恥をかかされた』と感じた時彼らは激怒することもあります。
平気で嘘をつき話を作り上げて嘘を繰り返すことも多いです。
ただの嘘つきではなく病的な嘘つきで、ひどい場合虚言の瞬間は無自覚な場合もあります。
他人を操作（マニピュレート）してコントロールしようとするので、日常的に嘘をつくことが癖になっています。
他者との境界がわからないので自分の価値観を押し付けてきます。
相手が自分と違う価値観を持っている場合彼らは『相手が間違っている』と捉え、自分の価値観に合わせられる相手としか仲良くできないので人間関係でトラブルになることが多いです。
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自分は特別扱いをされて当たり前だと言う考えを持っていて自己中心的です。
職場など、外ではいい顔を見せることが多く、家に帰った後家族の前では悪態をついてストレスを発散したりします。
パートナーには自分の思うように動いてもらいたいので話が噛み合わなかったりすると不満が溜まり、八つ当たりをしたりストレスを相手にぶつけます。
そうなるといいつけやルールが増え、モラハラ（精神的虐待）になることが多いです。
ちなみにナルシストはモラハラやパワハラの加害者に多いと言われています。
ナルシストは誰かが自分より優れている人物だと感じたら絶対に認めたくありません。
その歪んだ感情を対処するためにいびつな形で自尊心を膨らませ根拠のない大きな理想を描こうとします。
しかし根拠のない理想と実際に起こっている現実は違うのでその大きく膨れ上がった理想が破壊して、彼らがそれを思い知らされた時彼らのナルシズム的で攻撃的な怒りを見せます。
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彼らは内心は嫉妬心でいっぱいで競争心が強いです。
自信に満ち溢れているように振る舞いますが本当は自信がなく、自分の価値を自身で測ることが苦手です。
『この人には価値があるのに自分には価値がないかもしれない』と不安に感じ、誰かに怒りを向けます。
このナルシズムの怒りは自尊心のなさの表れで、ナルシストはこういった歪んだ性格を持っています。
もしかしたら身近な存在にこういった特徴を持った人がいますか？
これらの特徴が多く当てはまるとナルシストの可能性が高いかもしれません。
実はこれらの特徴はほんの一部に過ぎないです。
ナルシストにもたくさんの種類がありますし、ナルシストのタイプによって戦術のとり方や攻撃方法も全く違うんですね。
今後また動画でタイプ別に分けて彼らの正体を暴いて詳しくお話ししていこうと思います。
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